現代の世界各国の政治の問題点を取り上げて論じるシリーズの12冊目。
トランプ政権からバイデン政権へと政権交代したアメリカの現状と今後、イギリスのEU離脱をめぐる経緯と今後、プーチン政権の現状と今後、アラブ諸国から見放されつつあるパレスティナとイランをめぐる確執でさらに混沌となっている中東情勢、覇権主義志向を強める中国、安倍政権下の日本などについて論じています。コロナ対応では、評価を上げたアンジェラ・メルケル(ドイツ首相)、ジャシンダ・アーダーン(ニュージーランド首相)の国民への呼びかけを紹介し(259~263ページ)、それに引き換え…と論じています。まぁ、いうまでもないことですが。
日本のマスコミは、基本的に中国人の名前は漢字で日本語読み、韓国人の名前は原音読みにしています(例えば「NHK放送ガイドライン2020」24~25ページでは「中国・台湾の地名・人名などは、原則として、漢字で表記し、日本語読みとする」「韓国と北朝鮮の地名・人名・企業名などは、原則としてカタカナで表記し、原音読みとする」とされています。韓国人は原音読みにしたのは、自分の名前を日本語読みしたのは氏名権侵害だと在日韓国人牧師が裁判を起こしたからなんでしょうけど)。この本でも、文在寅大統領は「ムンジェイン」とルビを振り(193ページ)、習近平(シーチンピン)首相は「しゅうきんぺい」とルビを振っています(44ページ)。元NHKの著者は、退職後もNHKのやり方ということかもしれませんが、「エイブラハム・リンカン(現在の教科書では、リンカーンではなく、現地の読み方に近い表現で表すことが増えています)」(69ページ)というのなら、原音読みにした方がいいんじゃないかと思います。教科書が変わるまで待つことはないんじゃないかと…
池上彰 角川新書 2021年7月10日発行
トランプ政権からバイデン政権へと政権交代したアメリカの現状と今後、イギリスのEU離脱をめぐる経緯と今後、プーチン政権の現状と今後、アラブ諸国から見放されつつあるパレスティナとイランをめぐる確執でさらに混沌となっている中東情勢、覇権主義志向を強める中国、安倍政権下の日本などについて論じています。コロナ対応では、評価を上げたアンジェラ・メルケル(ドイツ首相)、ジャシンダ・アーダーン(ニュージーランド首相)の国民への呼びかけを紹介し(259~263ページ)、それに引き換え…と論じています。まぁ、いうまでもないことですが。
日本のマスコミは、基本的に中国人の名前は漢字で日本語読み、韓国人の名前は原音読みにしています(例えば「NHK放送ガイドライン2020」24~25ページでは「中国・台湾の地名・人名などは、原則として、漢字で表記し、日本語読みとする」「韓国と北朝鮮の地名・人名・企業名などは、原則としてカタカナで表記し、原音読みとする」とされています。韓国人は原音読みにしたのは、自分の名前を日本語読みしたのは氏名権侵害だと在日韓国人牧師が裁判を起こしたからなんでしょうけど)。この本でも、文在寅大統領は「ムンジェイン」とルビを振り(193ページ)、習近平(シーチンピン)首相は「しゅうきんぺい」とルビを振っています(44ページ)。元NHKの著者は、退職後もNHKのやり方ということかもしれませんが、「エイブラハム・リンカン(現在の教科書では、リンカーンではなく、現地の読み方に近い表現で表すことが増えています)」(69ページ)というのなら、原音読みにした方がいいんじゃないかと思います。教科書が変わるまで待つことはないんじゃないかと…
池上彰 角川新書 2021年7月10日発行