つきあう男が全部短小の上2年間恋人なしでいたら処女膜が再生したと驚くが医者に子宮内膜症と診断され手術を勧められる派遣社員鑓水、地方の名士の娘で年上の会社社長とばかりつきあっている役員秘書朝日、遠距離恋愛ばかり続けるセキュリティソフト営業職の壺井、女を殴る男とばかりつきあっている生命保険外交員桶川、不倫ばかり続けリストカットを続ける派遣社員横山の5人の三十路前女が居酒屋などで群れて飲んだくれながら下ネタで盛り上がり明日の活力を得て男との新たな展開を繰り広げる恋愛系コメディ短編連作小説(といっても「ラブコメ」とはとてもいえない)。
この作者は、私は、悲恋ものの「群青」から入ったので、こういうのも書くんだと驚きましたが、経歴から見ると逆だったかも。
下ネタ暴走気味のえぐい小説です。女の本音という紹介もされていますが、それぞれの設定の極端さからしても、ギャグと見た方がいいでしょう。
暴力男とばかりつきあう桶川のところで、「痛みとともに性交をすると、マリファナを吸った後みたいな陶酔感を味わえる」「少なくともこの快楽を知れば、痛みのない性交なんてサビ抜きのトロみたいなものと気付くだろう」(123~124ページ)、慈悲深い男との優しい性交では性欲を満たせない(115ページ)、「傷とか痣があると、お客さんが憐れんで保険入ってくれるんだよね」(65ページ)とか、DV被害者が見たら逆上しそう。「本音」かどうかよりも、DV被害者をそういう目で見る・そういう目線を煽る人がいることに。
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宮木あや子 光文社 2009年7月25日発行
この作者は、私は、悲恋ものの「群青」から入ったので、こういうのも書くんだと驚きましたが、経歴から見ると逆だったかも。
下ネタ暴走気味のえぐい小説です。女の本音という紹介もされていますが、それぞれの設定の極端さからしても、ギャグと見た方がいいでしょう。
暴力男とばかりつきあう桶川のところで、「痛みとともに性交をすると、マリファナを吸った後みたいな陶酔感を味わえる」「少なくともこの快楽を知れば、痛みのない性交なんてサビ抜きのトロみたいなものと気付くだろう」(123~124ページ)、慈悲深い男との優しい性交では性欲を満たせない(115ページ)、「傷とか痣があると、お客さんが憐れんで保険入ってくれるんだよね」(65ページ)とか、DV被害者が見たら逆上しそう。「本音」かどうかよりも、DV被害者をそういう目で見る・そういう目線を煽る人がいることに。
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宮木あや子 光文社 2009年7月25日発行