両親は交通事故で亡くなり義母明日見奈緒に引き取られて育てられたと18年間思ってきた高校3年生の明日見つむぎが、奈緒の緊急入院を機に、自分が奈緒の子で、体外受精による凍結胚移植で生まれたことを知り衝撃を受けるというヒューマンドラマもしくは不妊治療・凍結胚移植啓蒙小説。
基本的に、不妊治療の技術とその必要性、必要としている人々の存在をアピールすることに主眼が置かれていて、つむぎの心情の振れ幅の大きさというか、当初の体外受精への否定・嫌悪感からそれを受け入れるや推進派のようになっていく速さが、ちょっと違和感があるというか、ご都合主義的に見えてしまいました。
サブテーマになっている性暴力被害の深刻さ、奈緒のトラウマと揺れの方にむしろ思い入れを持ってしまい、どちらかといえばそちらの方によりシフトした方がよかったように思えました。
藤ノ木優 小学館 2024年3月24日発行
基本的に、不妊治療の技術とその必要性、必要としている人々の存在をアピールすることに主眼が置かれていて、つむぎの心情の振れ幅の大きさというか、当初の体外受精への否定・嫌悪感からそれを受け入れるや推進派のようになっていく速さが、ちょっと違和感があるというか、ご都合主義的に見えてしまいました。
サブテーマになっている性暴力被害の深刻さ、奈緒のトラウマと揺れの方にむしろ思い入れを持ってしまい、どちらかといえばそちらの方によりシフトした方がよかったように思えました。
藤ノ木優 小学館 2024年3月24日発行