Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

梅雨

2011年05月25日 23時33分21秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 雨の音が好きだ。聞こえるか聞こえないかの微かな雨音、激しい雨音どのような雨にも音はついてくる。音がしないはずの微かな雨でも、聞こうとすれば音が聞こえてくるように感じる。そしてその音は聞いていて飽きない。心が落ち着く。雨が傘を打つ音も、雨の中の歩行を楽しくする。山小屋で停滞しながら、雲に覆われた峰を想像しながら聞く雨音もいい。
 だから雨の多い梅雨時は静かに雨の音に心を遊ばせることができて、私にはうれしい時節だ。
 梅雨に関係した言葉がたくさんある。歳時記を引いてみれば梅雨空・梅雨曇・梅雨寒・梅雨晴れ・梅雨冷・走り梅雨・荒梅雨・戻り梅雨・青梅雨などなど実に豊富にある。
 雨に打たれて生気を増さない草木はないはずだ。そう、木立を濡らし葉を大いに茂らす青梅雨という表現もいい。
 そして激しい雨、それも勢いを増す川の流れを思い出させるような荒梅雨という表現も好きだ。実際の水害は遠慮願いたいが、激しい雨の音も屋内で静かに耳を澄ませば、心が落ち着く音に聞こえることがある。体が水に満たされ、水が染み出て体が溶けていくような感覚に襲われることもある。
 季節はそろそろ走り梅雨。明日から天気は下り坂。あるいは一気に入梅となるかもしれない。