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九州国立博物館では、文化交流展示ということで「海の道、アジアの路」と題して、「日本文化の形成をアジア史的観点から捉える」をコンセプトに日本とアジア諸国との文化交流の歴史に焦点をあてた展示が行なわれていた。
この展示、九州国立博物館ならではの企画展示と思えた。特に対馬・壱岐・吉野ヶ里と見てきた人間には面白いである。一応見てきたことの復讐もかねてじっくりと見ることが出来た。
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さて、最初の写真のように九州国立博物館は太宰府天満宮に接するようにその巨大な建物が建っている。天満宮からはエレベーターと動く歩道で繋がっている。
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途中にはいくつかのお寺などがあり、眼を楽しませてくれる。
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この九州国立博物館、東京の国立博物館のように通常展・特別展というような仕切り分けはないようで、通常展ならではの展示物を希望していたのだが、何となく勝手が違った。
この展示を見た後は大宰府の境内を歩いて西鉄の大宰府の駅に戻り、再び佐賀市内へ向かった。
佐賀市内の中心地に、佐賀県立博物館と美術館が並んで建っている。博物館では常設展「佐賀県の歴史と文化」で、太古の地質時代から現代までの歴史の展示。
美術館は、30周年ということでこれは期待が持てると勇んで行った。
しかしチラシの裏面のように、訪れた日には、8番目の展示「ライバル種臣と梧竹」という書の展示であった。
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副島種臣は佐賀藩出身の政治家だが、書家として有名であるとのこと。中村梧竹は明治の三筆の一人といわれ、近代書道の基礎を築いたとの事。この両者交流が深く、副島の墓誌を梧竹が書いている。
私はどちらかというと政治家らしい豪放な感じの種臣の書が好みだが、あくまでも書だけの評価である。政治的な評価ではない。
残念ながら私には書というものに対する知識も技量も、鑑賞眼もないのでこれ以上はわからなかった。
しかしすでに終わっていて残念だったが、絵画の展示を是非とも見たかった。
チラシで見る限り誰の絵かはわからないのだが、なかなか惹かれる絵があったようだ。
ここで、飛行機の時間を考えるとこれ以上佐賀市内に滞在するわけにはいかないので、美術館を後にして、佐賀駅に戻り、リムジンバスで空港に向かった。
最後はちょっとはしょったというか、尻切れトンボになってしまったが、今回の旅行の印象はこれで終了。