昨晩の書き写しは、いつものとおり石牟礼道子の俳句集「色のない虹」から10句。一応「俳句α」(2018年夏)に句集からの抄出句として掲載されている句はこれにて終了。
しかし齋藤慎爾の追悼文には、齋藤慎爾選の4句(「天」より)と、句集未収録句6句があるので、その書き写しも次回行って終了としたい。
昨晩書き写した10句から
・汝(なれ)はそも人間なりや春の地震(なゐ)
・戦して赤いクレヨンもなくなりぬ
・モスリンの晴れ着着てまた荷を負いぬ
一句目は「人間なりや」と呼びかけたのが、地震なのか、面と向かったある人なのか、あるいは水俣病の原因を作った企業の経営者か、隠ぺいに加担した政治家などの「人間」なのか、はっきりしない。あるいはひょっとしたら自分自身なのかもしれない。そこまで自身を追い込むほどの生きざまを見せてくれているのかもしれない。