昨日はドビュッシーの作風が確立されていた1914年の作品「12の練習曲」ほかを聴いた。私には馴染めない曲だったので、今度は初期の作品としてベルガマスク組曲などが収められているCDを引っ張り出してきた。演奏は昨日と同じくミシェル・ベロフ、1996年の録音。
表題の「ベルガマスク組曲」を聴いてみると、「12の練習曲」とはずいぶん違う印象であることが解った。ビアノの音が散りばめられたように煌びやかに響いてくるが、私でも理解できるように、メロディーに乗って、時間の流れの中で散りばめられている。
極端な強弱の飛躍もない、テンポの変化にも私はついていける。しかし「ベルガマスク組曲」と「2つのアラベスク」、「ノクターン」ならびに「ピアノのために」を除くと、習作的な感じがする。
解説によると「印象派、あるいは象徴派と語られるドビュッシーの作風が確立するのは1890年代に入ってからである。このアルバムには、彼の個性と書法が次第に形づくられていく過程のピアノ曲が収められている」と記されていた。
このCD、購入した記憶がない。ということは購入してから多分聴いていないか、聴いても一度位しか聴いていないと思われる。しかし今回、「ベルガマスク組曲」は気に入った。是非聴き続けたいと感じた。「ピアノのために」という3曲からなる曲に馴染むには時間が掛かりそうである。第2曲の「サラバンド」は面白い。