一応読書する気力が戻って来たような気がしている。喫茶店で短時間であるが「図書5月号」に目をとおした。
これまでに目をとおしたのは、7編。
・【表紙】沢潟威鎧雛形 平安時代 加藤静允
・非ソシュール的言語学 今野真二
・戦時下の詩人 スリヴィンスキー氏との対話 沼野恭子
「ふたたび「闇」の時代に突入してしまった現在、いったいいつになったら戦争が終わってすべてが元どおりになり、「言語を取り戻す」ことができるのかけんとうもつかない。・・(「戦争語彙集」の)見出し語として選ばれたキーワードの多くが命をつなぐものであり、市の対極にある〈愛〉であり、死を避けるための〈お祈り〉であることは、一条の希望のように思える。極度の緊張と絶望を強いられた瞬間に、人々の命を「生」の側に引き留めた事物であり、死に対峙する強度をもつ言葉ではないだろうか。」
・合巻は転生する 佐藤至子
・誕生会、偶然居合わせる、言葉の音 長島有理枝
・路上より(上) 柳 広司
「ウクライナに侵攻した際のロシアでさえ、国際社会に対して(受け入れられるか否かは別にして)、我々の軍事行動にはこれこれこういう理由があると弁明した。イスラエルは「国際社会は関係ない。自分たちはやりたいことをやる。実力あるのみだ」と宣言した。こんな言い分を認めたら、世界中で戦争が始まる。人類が築き上げてきた国際秩序の破綻、文明の終わりだ。」
・知られざる子規俳句の一面 復本一郎
「「写生」俳句に熱中していた子規ではあったが、同時期、一方では「本歌取」「本説取」に挑戦していたことが窺えたであろう。こんな子規の存在も忘れてはなるまい。」