Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

本日の俳句(110503)

2011年05月03日 08時16分40秒 | 俳句・短歌・詩等関連
本日の俳句
★歩数計進みはゆるり桜散る
★春惜しむ遠景のあり尾根の道
★鶯の声はたよらず岩登る
★山の陽は樹上に散りぬ山躑躅
★山襞は緑がモザイク夏近し
★尾根筋は薄き緑に山の春
★谷筋に濃き緑あり春の逝く

 30日は陣馬山周辺のハイキング後、麓の温泉宿に一泊した。
 中央線上野原駅で下車し、三国山・生藤山(990m)・茅丸(1019m)・醍醐丸・陣馬山まで昼食休憩を含めて約6時間、3万歩あまり。
 山桜、八重桜、山つつじ、山吹などを満喫した。石楠花も咲いていた。
 富士山は残念ながら霞んで遠望できなかったが、中央線沿線沿いの山々と麓の景色は良かった。雨男返上といったところ。生藤山で昼食、陣馬山ではビール。
 陣馬山まではハイカーもそれなりにいたが、陣馬山ではあまりの人の多さにびっくり。ただしくだりの奈良子尾根には人はいず、静かな尾根くだりを満喫した。
 宿の温泉と食事は良かった。

五百羅漢図3

2011年05月02日 20時30分01秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 第49、50幅は不思議な絵だ。西洋風の陰影法を使っているだけでなく、解説によれば「裏彩色の技法を駆使して、画面空間に奥行きが与えられて」いるとのこと。
 この技法上のことだけでない。第49図の羅漢の墓地の樹木の下での修行とのことだが、羅漢の一人は東洋人離れした顔をし、にらみつけるような目で瞑想している。景色は三日月、日本の墓、樹木の様相だ。
 一方掲出の第50幅では羅漢は口を多少開いて柔和な顔になっている。景色は満月で、南方(?)的なマングローブの気根とも枝とも知れない樹間での瞑想である。   
 羅漢というよりも禅僧の群れという感じで、他の図幅の羅漢が動的なものとすればあまりに静的である。両図とも上目遣いに開かれ目は何を見ているのであろうか。気になるところである。


五百羅漢図2

2011年05月01日 15時35分01秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 狩野一信の五百羅漢図を見て、生き生きしている描写だと思ったもののいくつかに、日常生活での仕事をしているもの、何かの職業を表しているものがある。第77幅から第80幅が堂伽藍を作る大工作業の場面。掲出の図は第78幅だが、そのほかに第46幅から第48幅の羅漢の日常の衣食をつくる場面がこれにあたる。
 作者が日常目にしていたと思われる職人の仕草や日常生活の場面が鮮やかに生き生きと活写されていると思われる。
 特に洗濯・染織の場面、道具を使った大工の場面は出色ではないだろうか。手足の指先から、筋肉の表情、そして顔の表情まで観察が行き届いている。
 大工仕事では顔全体特に口元が引き締まり力仕事であることの描写が勝れている。洗濯の場面などでは逆に会話を楽しむように日常の一こまを活写している。
 五百羅漢図は、よく見受けられる石造のユーモアあふれる温厚な羅漢ではなく、日常の我々の仕草をことさら大事に描いているのが魅力と思われた。