メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

1988 WIMBLEDON

2004-01-02 18:05:03 | テニス
 

テニスに興味を持ち始めた頃、トップに立っていたのはナブラチロワだった。
マッケンローより、レンドルが強いことを知り、この2人の優勝も珍しくないなと思っていたら、
今大会で2人とも敗退してしまった。10歳も20歳も若い相手にだ。世代交代の時が来たのか。

グラフ、エドベリ初優勝とある。

エドベリは17歳。愛らしい顔立ちだけど、どんどんサーヴィスエースを打ち込んでくる。
レンドルの試合は、素晴らしいシーンが何度もあった。
そのたびに観客は興奮して、「Quiet please, Quiet please, thank you」と響き渡る。

ナブラチロワも力を出し切れないまま、あっさりと敗れたように見えるが、実際はどうだったんだろう?

小学校の頃から大好きだったクリス・エバート・ロイドは、ナブラチロワとは何度も対戦していて、
互いにクセや、テクニックの隅々まで知り尽くしている。

クリスは、ナブラチロワのバックを狙い、ナブラチロワがそれを返す。
攻撃も、前進も出来ないまま、クリスのロングショットでバックに集める作戦は続き・・・
この2人の決着は後味の悪いものだった。

クリスのボールがギリギリで入ったと2人とも思ったが「OUT!」の声に、ナブラチロワは「What?」と聞き返した。

クリスはその時、後ろ姿を向けていたが、再度「OUT!」の判定に振り返り、
そしてゆっくりとうなだれるまでの一部始終を冷めたカメラレンズが映し続けていた。

私はまだクリスの栄光の優勝シーンを観たことがない。とても観てみたい。
ナブラチロワと同じ時代にいたために、日の目を見れずにいると感じたことはないのか。

彼女はクールな実力派に見える。
彼女が試合に勝つ時の誇らしげなあの表情をもっと見てみたい。

また例のごとく、2人が歩み寄り、振り返り、膝をちょっと落として挨拶した。


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NHKは、パラボナアンテナのない家のテレビに容赦なく、1回戦からの衛星放送日程を宣伝している。
前の晩、10時から、初日からずっと生中継で放送。

それにめげずにやっと総合で放送したのは、7/4。
準々決勝からなんて全くひどい話じゃないか
ガビィはまた早々と消え、セレス、サンチェス、チャンも消えた。

決勝に上がったのはナブラチロワ×グラフ。

昨日7/7は、マッケンロー×ステファン・エドベリが戦った。
5年ぶりに優勝を狙うマッケンロー。
エドベリがあまり好調でなかったせいもあるが、全く同格だった。

それぞれ確実にサーヴィスをキープしていって、ブレイクも同様1ブレイクずつ。

第1セットは6-5エドベリ、第2セットはタイブレイクもあり、マッケンローは次第にサーヴィスが悪くなり、7-5エドベリ。

第2セットに入って、雨で3時間の中断
第3セットもタイブレイクにもつれこみ、最後はエドベリが決勝進出。
相手はレンドルか、ベッカーか。

すぐ後のスポーツニュースで、限られた2~3分で無理矢理ハイライトをOAしていた。
いかにもマッケンローのベテランさと、23歳エドベリの若さを比較して、
もしニュースだけを見ていたら、嘘ばっかり。
ニュースキャスターらは試合を観もしないで、分かりきった様子でコメントしている。

実際、マッケンローは紳士的に試合を進めたし、決めるべきところを決めたし、運もあった。

スズメがコートに飛び込むハプニングがあった後、ステフィがミスった時など、
自分のミスったボールを一度は叩かないとストレス解消が出来なかった。

マッケンローが決勝にのぼったとしても面白い試合が観れただろう。
せめてフルセット戦ってほしかった。

サーヴィスはフォア、センター、バックそれぞれを、たとえセカンドでもビシッと入れたし、
やわらかいリストからのボレーも、角度をつけたボレーも安定した見応えある試合だった。

1ゲーム取られたら、次の1ゲームを取り返す。
ただ、押し迫ってきてからの凡ミスは多かった。

私は、試験と重なって、女子準決勝を寝過ごして見逃す失態
目にクマを作る時期。
テニスファンなら、誰でも通る関門なんだ。

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