メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『ファクトリーガール』

2008-05-08 21:27:32 | 映画
『ファクトリーガール』~Factory Girl
監督:ジョージ・ヒッケンルーパー
出演:シエナ・ミラー、ガイ・ピアース、ヘイデン・クリステンセンほか

渋谷のシネマライズは、水曜レディース割引がなかった(イマドキ?
お客は激少なかったけど、刺激的でオシャレでちゃんとまとまったいい映画だった。
ファクトリーにたむろしてた連中の実際の生活ぶりのほうが、映画よりはるかに刺激的だったから、
それをなぞるだけでも面白い映画の1本や2本すぐ出来るのは当然だな。
劇場を出た客みんな口をそろえてゆってたのは、「すごい似てたね~」
アンディもイーディもディランも、ちょこっと出たニコもほんとによく似てた。

イーディの父がアンディを侮辱して「君は画家じゃなくて、印刷屋だ」ってジョークは笑えた。
ディランも「あんなの芸術じゃない」みたいに批判してたけど、アンディもバカじゃないんだよね。
わざわざ素人っぽく雑に撮ろうとしてるセリフもあった。
ファクトリーの仲間は、毎日、新聞や雑誌に載るかどうかで一喜一憂していたような人たちで
性とドラッグが錯綜した世界であってもアンディ自身はそれに溺れなかったわけだし。

イーディは一躍スーパースターとなって、同じような猛スピードで身を堕としてゆく。
のちに自身で回想している通り、それは自分で選んだ道。
アンディがイーディを見放したようにもとれるけど、彼は彼でいろんな問題を山ほど抱えてて、
それで映画がもう10本くらい撮れるほどだ。

痩せるためとか、単純にハイになるための錠剤や煙草からはじまって、ヘロインを注射するまでになってしまうと、中毒症状から抜け出すのにも死ぬような思いらしいが、いったん解毒してから後にまた手を出すと簡単に致死量となって命を落としてしまったミュージシャンが山ほどいる。
そんなクスリのありがちな話よりもっと怖いのは、イーディが幼児期に父親から性的暴行を受けていたと思われるセリフがあったこと。
世の中でこれ以上酷い話があるだろうか。

後に引っ越した先があのチェルシーホテルってゆうのもなんだか納得。
28年間はたしかに短くて儚い終わり方だったにせよ、アートな生活を思いきり楽しんで、
一生ものの恋を体験して、何十年経った今なお人々の記憶に残っているような生き方って
単なる時間の長さで測れないたくさんのものが詰まっていたんじゃないのかな。
そいえば、ケビン・ベーコンと結婚した女優のキーラ・セジウィックはたしかイーディのいとこじゃなかったっけ?


"In 15 minutes everybody will be famous" Andy Warhol



Just like a woman/Bob Dylan


夕飯にパスタを食べ過ぎたせいで、映画観ている間中もずっと胸がムカムカ
家に帰ってもっと悪くなってきたから、人生初、食べすぎで胃腸薬を飲んだら速攻効いた(ほっ
消費期限が3年前のクスリだったけど
やっとウトウトと眠りかけた頃に地震。けっこー長くて怖かった。
会社でケイトとその話をしたら、「とうとう来たかって思った」て同じようなことゆってた。

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『宇宙船レッド・ドワーフ号』

2008-05-08 21:25:55 | ドラマ
こないだの連休後半は、ヒマに任せて動画サイトをひさびさチェックした。

宇宙船レッド・ドワーフ号
TVの再放送で見てハマったイギリスのコメディシリーズが配信スタート!今見てもやっぱ面白い。
第1話「それは終わりから始まった THE END」

昭和TV
なかなかステキなラインナップ。「昭和ジュークボックス」なんてコーナーもあり。

アーノルド坊やは人気者
JxJxが「ぜひ復活させて欲しい番組」に挙げてたのがコレ。
『サタデー・ナイト・ライブ』でエディ・マーフィーがパロっていた記憶があるんだけど違うかな?w
話を5分にまとめたminisode版て・・・短っ!!!カットしすぎじゃ?
いつかちゃんと見てみたい。

『虚栄の市』~Becky Sharp(1935)アメリカ
yahoo動画で5月10日まで配信中→こちら
監督:ルーベン・マムーリアン 原作:ウィリアム・メイクピース・サッカレー/ラングドン・ミッチェル『Vanity Fair』
出演:ミリアム・ホプキンス、フランシス・ディー、セドリック・ハードウィック、ビリー・バーク、アリソン・スキップワース、アラン・モーブレイ ほか

かなり古い名作らしく、フィルムも擦り切れ加減。
story
学校を卒業した上流階級出身のアミーリアと、身寄りも帰るあてもないレヴェッカ。
レヴェッカを自宅に呼ぶアミーリア。彼女は、まもなく幼なじみの2人から求婚され、ジョージと結婚。
レヴェッカはアミーリアの兄ジョゼフと結婚を目論むが、彼の父に反対されると知り家を出る。
家庭教師に入った家の次男ロードンと結婚し、社交界にデビューするが、
夫のギャンブルで作った借金の工面に苦労する。そして、ナポレオンの進撃で戦争が始まる。

上流階級と言っても金の使いすぎで名目のみの家も少なからず。
それでもなお見栄を張って、プライドをひけらかす人々を風刺している一方、
美貌と機知で逞しく生きてゆくレヴェッカは、『風と共に去りぬ』のスカーレットを思わせる。
リメイク版『悪女』(2004)で観直すのも一興かも。ベッキー役は『キューティ・ブロンド』のリース・ウィザースプーン。
でも、こうゆうのはきっと原作のほうがずっとよかったりするんじゃないかな。

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