メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『SAYURI』

2009-02-15 12:37:21 | 映画
『SAYURI』(Memoirs of a Geisha)(2005)アメリカ
監督:ロブ・マーシャル
出演:チャン・ツィイー、渡辺謙、ミシェール・ヨー、役所広司、工藤夕貴、桃井かおり、
コン・リー、大後寿々花 ほか

storygoo参照

公開当時、予告が流れて話題になってた時も気にはなってたけど、きっと勘違いな日本的演出や、
英語もしくは妙な片言の日本語のセリフに違和感を感じるだろうと思って避けてたが、その通りだった
しかも「すいません」「もしもし」などところどころ中途半端に日本語が入ってるから余計おかしい。
この設定の決定的な不自然さ故に、せっかくのコン・リーらの迫真の演技さえ空回りして見える。

渡辺謙演ずるこのやさ男役も誰が演ってもいいような、さして魅力的な人物にも思えなかった。
話の展開も予想通りで、むしろラストのハッピーエンディングがあっけないくらい。
立場上の問題さえなければ、この「会長さん」もふつーに喜んで競に積極参加するタイプだったんじゃないのかなw
まぁ、これを観て、「芸者はあくまで芸を売るアーティストで、売春行為はしない」てゆう基本的ルールが
外国男性に理解してもらえたら是幸い。
(でも、競にかけられたり、旦那のお妾さんがゴールってゆうのは似たような不自由な境遇だな。
原作を読めばもっと感銘を受けたのかも。さゆりが何故碧眼に生まれたのかってところも不明瞭だったし。
ライバル同士の豆葉がなぜ、さゆりを姉妹に指定して育て、それなのになぜまだおかみさんの置屋にずっといて、
最終的にはそのままその置屋の「養女」になったのかってゆう、芸者世界のルールもフシギだったし。

チャン・ツィイーのバリバリの勝負服に装った芸者姿もなんだか不自然。むしろスッピンのほうがキレイ。
そもそもなぜ中国人の彼女をヒロインにしたのか???
これが全員日本人キャストで、日本で撮影していたら、監督が外国籍でもこんなに違和感を感じずに、
一人の女の生き様を深く描けたのかも。

桃井かおりがぜひ出演したくてオーディションを受け、英語のセリフを必死で練習して、
まるで見習いの女優みたいに怒られながら初心に戻って頑張ったとかって語ってたのも納得。
強欲なばかりの置屋のおかみさん役で、一切色気が出せない中、ベテランの意地をみせて、作品を辛うじて締めていた。

去年から見てるフィギュアスケートの曲に今作のテーマ曲を選んでる選手がけっこういた。
唯一、目を引いたのは、京都に行った際、行ってみたいと思い始めてる「伏見稲荷」の見事な千本鳥居の道がチラっと写っていたこと。
真っ赤な鳥居の連続は恐ろしいくらいに圧倒的。
こないだ会社で読んだ記事では、他にも似たような観光地に「佐助稲荷」があるとか。
コメント