アフガニスタンで人道支援に取り組んできた医師の中村哲さんが4日、何者かに銃撃され死亡しました
現地当局などによりますと、アフガン東部のナンガルハル州で4日
中村さんを乗せた車が何者かに銃撃され
病院に搬送されましたが、その後死亡が確認されました
またこの銃撃で運転手やボディーガードなど5人も死亡しました
中村さんは福岡市の NGO ペシャワール会の現地代表を務め
アフガンでおよそ30年にわたり人道支援に取り組んできました
ノーベル平和賞の候補として名前が挙げられ
今年はアフガン大統領から名誉市民権を授与されていました
<ペシャワール会の会見>
とにかく信じられない
中村医師は9月で73歳になるんですが
あと20年やると言っていました
現場となったアフガン東部は
反政府勢力タリバンや過激派組織イスラム国などによるテロが頻発し
治安の悪化が深刻な地域でした
ただタリバンは今回の事件について関与を否定しています
*
中村さんらは現場へ向かう経路を日々変更するなど注意していたと言いますが
何者かの襲撃を受けました
事件の目撃者:
実行犯はボディーガード、運転手、そして日本人男性に発砲しました
日本人男性が怪我をしていたので、私達は運び出そうと言いましたが
銃をこちらに向けて「動くな」と言われました
中村さんは1984年にパキスタンの病院に赴任
アフガンの難民等の治療を開始
アフガンの農業復興にも尽力していました
<生前中村さんは復興活動について>
そこに住んでいる人達と良い信頼関係があること
これが武器よりも何よりも一番大切なことじゃないかと思います
生涯をアフガンに捧げてきた中村さん
日本政府は現地に対策本部を設置し、詳しい事実確認を急いでいます
■中村哲医師 銃撃され死亡@週刊まるわかりニュース
混乱化するアフガニスタンで長年人道支援を続けてきた中村さんは
悲惨な現実を目の当たりにしてきました
中村:
子どもの悲鳴が聞こえるので行ってみたら
息が絶えていたという事態が日常的に見られる
普通、下痢ぐらいでは死なないが
餓え、栄養失調、衰弱があるので
それでコロリと逝ってしまう
「農地の再生」
中村さんが16年前から取り組んだのが用水路の整備など農地の再生でした
中村:
飢えや渇きというのは薬では治せない
私たちの活動というのは「医療」という狭い枠から超えて
清潔な飲料水と食べ物を、という動きに大きく変わっていったんですね
「中村さんと親交があった歌手の加藤登紀子さん」
Q:一報を聞いた時どう思いましたか?
本当に心臓が止まりそうでした、ショックで
「20年近く前、最初に出会ったときのことを振り返る」
加藤:
「現地はどんなふうですか?」と聞いたら
普通に暮らしてるんだっていうことをわかってほしいんだと
テロリストがその中にいるんだったら
爆撃すればいいじゃないかという発想になるけれども
考えてくださいよ
ここに虫も鳴いてるよ
子どもも遊んでるんだ
赤ん坊も生まれてるんですよ
それが最初に繰り返し哲さんが言ったこと
ある年のクリスマスイブのこと
哲さんに電話して「もしもし メリークリスマス」って私が言ったら
しばらく応答がないんです
どうしたんだろうと思っていたら
しばらく経って「僕は実はクリスチャンなんだよ」と泣いていた
その時の一瞬の嗚咽している瞬間が忘れられないですね
「宗教や国籍の違いを乗り越え、人を助ける難しさ」
イスラム圏の人たちの中で大きな信頼を得て
彼らのために命をかけている
そこまでして中村さんが叶えようとした夢とはなんだったのか?
中村:
みんながちゃんと耕して、ご飯が食べられて
戦争をしなくて良くて
今日は無事で良かったね
今日ここでこの花が咲いたね
ここは緑がなかったところに緑が戻ってきたね
「現地での追悼集会では多くの人が中村さんの死を悼んだ」
現地住民の男性:
すごく悲しい 私たちのヒーローだった
中村さんは沢山の用水路を作ってくれた
中村:
やはり人々と信頼関係があること トラスティング・イーチ・アザー
そこに住んでいる人達と良い信頼関係があることが
武器よりも何よりも一番大切なことじゃないかと思います
<編集長のひと言>
中村さんは常々「国を守るものは武器ではなく水と緑なんだ」と言っていました
水と緑が食料や住居、仕事を生み出し、それが平和を生み出す一番の力になるのだと
そんな中村さんが武器によって命を奪われてしまいました
中村さんの考えはただの理想論なんでしょうか
私は決してそうは思いません
これは同じ場所なんですけれども、この砂漠がこのような緑に変わった事実があります
そして多くの人々の悲しみや喪失感を見るにつけ
今こそその想いを大切に受け継がないと
それこそ武器の圧力に屈したことになってしまうと感じます
この先の未来をどう私たちが作り上げていくのか
中村さんが問いかけています
***
奉仕精神とはひとつの大きな才能だと思う
私のように人のやることに文句をつけてばかりで
自分から行動しない者から見ると
苦しんでいる人たちを実際助けに行く行動力を見ると
とても素晴らしいと感動するとともに
自分には一体何が出来るのか
自分は何をするために生まれてきたのかと問いたくなる
現地当局などによりますと、アフガン東部のナンガルハル州で4日
中村さんを乗せた車が何者かに銃撃され
病院に搬送されましたが、その後死亡が確認されました
またこの銃撃で運転手やボディーガードなど5人も死亡しました
中村さんは福岡市の NGO ペシャワール会の現地代表を務め
アフガンでおよそ30年にわたり人道支援に取り組んできました
ノーベル平和賞の候補として名前が挙げられ
今年はアフガン大統領から名誉市民権を授与されていました
<ペシャワール会の会見>
とにかく信じられない
中村医師は9月で73歳になるんですが
あと20年やると言っていました
現場となったアフガン東部は
反政府勢力タリバンや過激派組織イスラム国などによるテロが頻発し
治安の悪化が深刻な地域でした
ただタリバンは今回の事件について関与を否定しています
*
中村さんらは現場へ向かう経路を日々変更するなど注意していたと言いますが
何者かの襲撃を受けました
事件の目撃者:
実行犯はボディーガード、運転手、そして日本人男性に発砲しました
日本人男性が怪我をしていたので、私達は運び出そうと言いましたが
銃をこちらに向けて「動くな」と言われました
中村さんは1984年にパキスタンの病院に赴任
アフガンの難民等の治療を開始
アフガンの農業復興にも尽力していました
<生前中村さんは復興活動について>
そこに住んでいる人達と良い信頼関係があること
これが武器よりも何よりも一番大切なことじゃないかと思います
生涯をアフガンに捧げてきた中村さん
日本政府は現地に対策本部を設置し、詳しい事実確認を急いでいます
■中村哲医師 銃撃され死亡@週刊まるわかりニュース
混乱化するアフガニスタンで長年人道支援を続けてきた中村さんは
悲惨な現実を目の当たりにしてきました
中村:
子どもの悲鳴が聞こえるので行ってみたら
息が絶えていたという事態が日常的に見られる
普通、下痢ぐらいでは死なないが
餓え、栄養失調、衰弱があるので
それでコロリと逝ってしまう
「農地の再生」
中村さんが16年前から取り組んだのが用水路の整備など農地の再生でした
中村:
飢えや渇きというのは薬では治せない
私たちの活動というのは「医療」という狭い枠から超えて
清潔な飲料水と食べ物を、という動きに大きく変わっていったんですね
「中村さんと親交があった歌手の加藤登紀子さん」
Q:一報を聞いた時どう思いましたか?
本当に心臓が止まりそうでした、ショックで
「20年近く前、最初に出会ったときのことを振り返る」
加藤:
「現地はどんなふうですか?」と聞いたら
普通に暮らしてるんだっていうことをわかってほしいんだと
テロリストがその中にいるんだったら
爆撃すればいいじゃないかという発想になるけれども
考えてくださいよ
ここに虫も鳴いてるよ
子どもも遊んでるんだ
赤ん坊も生まれてるんですよ
それが最初に繰り返し哲さんが言ったこと
ある年のクリスマスイブのこと
哲さんに電話して「もしもし メリークリスマス」って私が言ったら
しばらく応答がないんです
どうしたんだろうと思っていたら
しばらく経って「僕は実はクリスチャンなんだよ」と泣いていた
その時の一瞬の嗚咽している瞬間が忘れられないですね
「宗教や国籍の違いを乗り越え、人を助ける難しさ」
イスラム圏の人たちの中で大きな信頼を得て
彼らのために命をかけている
そこまでして中村さんが叶えようとした夢とはなんだったのか?
中村:
みんながちゃんと耕して、ご飯が食べられて
戦争をしなくて良くて
今日は無事で良かったね
今日ここでこの花が咲いたね
ここは緑がなかったところに緑が戻ってきたね
「現地での追悼集会では多くの人が中村さんの死を悼んだ」
現地住民の男性:
すごく悲しい 私たちのヒーローだった
中村さんは沢山の用水路を作ってくれた
中村:
やはり人々と信頼関係があること トラスティング・イーチ・アザー
そこに住んでいる人達と良い信頼関係があることが
武器よりも何よりも一番大切なことじゃないかと思います
<編集長のひと言>
中村さんは常々「国を守るものは武器ではなく水と緑なんだ」と言っていました
水と緑が食料や住居、仕事を生み出し、それが平和を生み出す一番の力になるのだと
そんな中村さんが武器によって命を奪われてしまいました
中村さんの考えはただの理想論なんでしょうか
私は決してそうは思いません
これは同じ場所なんですけれども、この砂漠がこのような緑に変わった事実があります
そして多くの人々の悲しみや喪失感を見るにつけ
今こそその想いを大切に受け継がないと
それこそ武器の圧力に屈したことになってしまうと感じます
この先の未来をどう私たちが作り上げていくのか
中村さんが問いかけています
***
奉仕精神とはひとつの大きな才能だと思う
私のように人のやることに文句をつけてばかりで
自分から行動しない者から見ると
苦しんでいる人たちを実際助けに行く行動力を見ると
とても素晴らしいと感動するとともに
自分には一体何が出来るのか
自分は何をするために生まれてきたのかと問いたくなる