※「作家別」カテゴリー内「酒井駒子」に追加します
2016年初版
酒井さんの挿絵は相変わらず全部可愛い
これもプレゼントにピッタリな1冊
読みながら笑ったり泣いたりしてしまう
今村葦子
熊本県生まれ 児童文学作家
『ふたつの家のちえ子』など 数々の賞を受賞
絵本から長編まで多数の作品がある
絵本にしては文字が多いけれども
全部ひらがなとカタカナだから
読み聞かせに最適
ゾウとキリンとライオンのことを
じょうさん、ちりんさん、らりろんさんて呼んでるのが可愛すぎる!
小さい頃は発音が難しい言葉があるよね
このぬいぐるみたちも泣き虫だけど
この物語で1番泣き虫なのは男の子
全ページに泣いてる男の子の絵が入っている
【内容抜粋メモ】
静かな夏の夕方
玄関からぬいぐるみのゾウとキリンとライオンが出てくる
泣き虫の男の子が嫌いになって
家出をしようと言い出したのは泣き虫の象
ぞう:あの子、ぼくの耳で鼻をかむんだもの
ライオン:あの子は俺の鼻をガブリと噛むんだ
キリン:
私なんていっつも首を掴んで
ハンマー投げみたいに投げられるのよ
もう我慢できない!
3人は動物園の売店に戻ろうとする
とにかく電車に乗らなくちゃ
きみ、切符買える?
駅の窓口で駅員さんに動物園前まで3枚って言える?
ぬいぐるみ達はタクシー、バス、電車、飛行機にも乗ったことがある
あの子がどこにでも連れて行ってくれたから
ライオン:たとえ俺たちが100万円持っていても無理だよ
その話を聞いていた屋根裏ネズミがからかう
あのいたずらんぼがね
俺の耳がビリビリするくらい
声を張り上げて泣き叫んでるよ
僕のじょうさんがいない
ちりんさんがいない
らりろんもいないって
まったく呆れた泣き虫小僧だよ
それを聞いてぬいぐるみ達は黙ってしまう
じょうは自分を踏み台にすれば
窓から見えるんじゃないかと言って覗いてみると
やっぱり泣きながらお母さんに服を着せてもらっている
じょう:
僕も見たいな
だけど僕の首はほとんどないんだもの
頭の次がすぐに体なんだもの
これは笑っちゃう(笑)
言われてみればそうかも
それを言ったら、らりろんも同じだよね
ちりん:
あの子、ベッドにうつ伏せになって
背中を震わせて泣いてる
らりろん:
俺のたてがみがフパゲッティだって?!
それは茹でる前だろう
じゃなきゃこんなに櫛でとかしたみたいに
綺麗に揃ってるはずがないもの
らりろんは突然、男の子の小さな手を思い出しました
らりろんのフパゲッティをとかしてくれたのは
いつでもあのこの小さな手だったのです
(ここでも泣いちゃう・・・
3人は物置の中に入る
じょうさんは雨の日の長靴を履いてみる
ちりんさんは古いズック靴を履いてみる
らりろんは麦わら帽子をかぶっている
じょう:
本当にいろんなことがあったね
お誕生日会もあったし
クリスマスもあった
お正月にはお雑煮を食べさせてくれた
お雑煮のぞうって僕のことじゃなくて
お餅のことなんだ(そうなの!?
象の鼻みたいなの伸びるんだ
らりろん:
みんなであの動物園の売店に戻れたとしても
俺たちはもうピッカピカの新品じゃないんだぞ
鼻を噛まれたり、首を掴んで振り回されたりして
おんぼろな俺たちを欲しいと言ってくれる
優しい子が果たしているだろうか
らりろんは天井に向かって悲しそうに吠えました
屋根裏ねずみがかけ戻ってきて面白そうに言いました
あの泣き虫小僧はまだ泣いてるよ
馬鹿だね
たかがぬいぐるみのどこがそんなに…
ごめん 君たちはただのぬいぐるみじゃないもんね
家出をした立派なぬいぐるみだもんね
今はねお母さんがあの子に分からせるために
家じゅうの部屋を見せて歩いてるよ
らりろん:
確かにあの子は俺の鼻を噛んだけど
いつだってそうっとなんだよ
ライオンが兄弟同士でちょっと噛んでるみたいに
あの子はライオンの兄弟なのかな
ちりん:
あの子は私の首を振り回したけど
いつでも綺麗なリボンを結んでくれた
その時
みんな帰ってきてー!という声が聞こえる
2階の窓を開けて泣いているあの子の声が聞こえてくる
僕、みんなのこと いつまでも大事にするよー!
行こう!
帰ろう!
急いで!
ぬいぐるみたちは走りました
今のうちならまだ間に合うのです
屋根裏ネズミはつまらなそうに髭を擦りました
それからすぐ喜びの声が響いてきました
(ネズミのぬいぐるみもあればいいのにね
みんなどこにいたの?
僕探したよ
でももうぬいぐるみたちの声は聞こえませんでした
やがて窓に灯りがともりました
あの泣き虫小僧が
お父さんとお母さんと一緒に住んでいる不思議な家です
じょうさんと ちりんさんと らりろんが住む不思議な家です
屋根裏ねずみも不思議な家の屋根裏に帰って行きました
2016年初版
酒井さんの挿絵は相変わらず全部可愛い
これもプレゼントにピッタリな1冊
読みながら笑ったり泣いたりしてしまう
今村葦子
熊本県生まれ 児童文学作家
『ふたつの家のちえ子』など 数々の賞を受賞
絵本から長編まで多数の作品がある
絵本にしては文字が多いけれども
全部ひらがなとカタカナだから
読み聞かせに最適
ゾウとキリンとライオンのことを
じょうさん、ちりんさん、らりろんさんて呼んでるのが可愛すぎる!
小さい頃は発音が難しい言葉があるよね
このぬいぐるみたちも泣き虫だけど
この物語で1番泣き虫なのは男の子
全ページに泣いてる男の子の絵が入っている
【内容抜粋メモ】
静かな夏の夕方
玄関からぬいぐるみのゾウとキリンとライオンが出てくる
泣き虫の男の子が嫌いになって
家出をしようと言い出したのは泣き虫の象
ぞう:あの子、ぼくの耳で鼻をかむんだもの
ライオン:あの子は俺の鼻をガブリと噛むんだ
キリン:
私なんていっつも首を掴んで
ハンマー投げみたいに投げられるのよ
もう我慢できない!
3人は動物園の売店に戻ろうとする
とにかく電車に乗らなくちゃ
きみ、切符買える?
駅の窓口で駅員さんに動物園前まで3枚って言える?
ぬいぐるみ達はタクシー、バス、電車、飛行機にも乗ったことがある
あの子がどこにでも連れて行ってくれたから
ライオン:たとえ俺たちが100万円持っていても無理だよ
その話を聞いていた屋根裏ネズミがからかう
あのいたずらんぼがね
俺の耳がビリビリするくらい
声を張り上げて泣き叫んでるよ
僕のじょうさんがいない
ちりんさんがいない
らりろんもいないって
まったく呆れた泣き虫小僧だよ
それを聞いてぬいぐるみ達は黙ってしまう
じょうは自分を踏み台にすれば
窓から見えるんじゃないかと言って覗いてみると
やっぱり泣きながらお母さんに服を着せてもらっている
じょう:
僕も見たいな
だけど僕の首はほとんどないんだもの
頭の次がすぐに体なんだもの
これは笑っちゃう(笑)
言われてみればそうかも
それを言ったら、らりろんも同じだよね
ちりん:
あの子、ベッドにうつ伏せになって
背中を震わせて泣いてる
らりろん:
俺のたてがみがフパゲッティだって?!
それは茹でる前だろう
じゃなきゃこんなに櫛でとかしたみたいに
綺麗に揃ってるはずがないもの
らりろんは突然、男の子の小さな手を思い出しました
らりろんのフパゲッティをとかしてくれたのは
いつでもあのこの小さな手だったのです
(ここでも泣いちゃう・・・
3人は物置の中に入る
じょうさんは雨の日の長靴を履いてみる
ちりんさんは古いズック靴を履いてみる
らりろんは麦わら帽子をかぶっている
じょう:
本当にいろんなことがあったね
お誕生日会もあったし
クリスマスもあった
お正月にはお雑煮を食べさせてくれた
お雑煮のぞうって僕のことじゃなくて
お餅のことなんだ(そうなの!?
象の鼻みたいなの伸びるんだ
らりろん:
みんなであの動物園の売店に戻れたとしても
俺たちはもうピッカピカの新品じゃないんだぞ
鼻を噛まれたり、首を掴んで振り回されたりして
おんぼろな俺たちを欲しいと言ってくれる
優しい子が果たしているだろうか
らりろんは天井に向かって悲しそうに吠えました
屋根裏ねずみがかけ戻ってきて面白そうに言いました
あの泣き虫小僧はまだ泣いてるよ
馬鹿だね
たかがぬいぐるみのどこがそんなに…
ごめん 君たちはただのぬいぐるみじゃないもんね
家出をした立派なぬいぐるみだもんね
今はねお母さんがあの子に分からせるために
家じゅうの部屋を見せて歩いてるよ
らりろん:
確かにあの子は俺の鼻を噛んだけど
いつだってそうっとなんだよ
ライオンが兄弟同士でちょっと噛んでるみたいに
あの子はライオンの兄弟なのかな
ちりん:
あの子は私の首を振り回したけど
いつでも綺麗なリボンを結んでくれた
その時
みんな帰ってきてー!という声が聞こえる
2階の窓を開けて泣いているあの子の声が聞こえてくる
僕、みんなのこと いつまでも大事にするよー!
行こう!
帰ろう!
急いで!
ぬいぐるみたちは走りました
今のうちならまだ間に合うのです
屋根裏ネズミはつまらなそうに髭を擦りました
それからすぐ喜びの声が響いてきました
(ネズミのぬいぐるみもあればいいのにね
みんなどこにいたの?
僕探したよ
でももうぬいぐるみたちの声は聞こえませんでした
やがて窓に灯りがともりました
あの泣き虫小僧が
お父さんとお母さんと一緒に住んでいる不思議な家です
じょうさんと ちりんさんと らりろんが住む不思議な家です
屋根裏ねずみも不思議な家の屋根裏に帰って行きました