出演:
ゴリ
はるひ
佐々木俊尚 作家・ジャーナリスト
鳥飼 立教大学名誉教授
カズオ 翻訳家
2020年1月3日 衝撃的なハッシュタグが世界各国で大流行しました
アメリカ軍がテロ行為を理由に
イランの精鋭部隊を率いるソレイマニ司令官を殺害したためです
(アメリカはいつまでたっても懲りないねえ・・・
ABCニュース(2020.1.6):
アメリカとイランが一触即発です
大統領はイランがソレイマニ司令官殺害の報復を行った場合
武力で対抗すると議会に伝えました
イランの首都テヘランでは数百万とも言われる人々が集まり
アメリカへの怒りをあらわにしました
リポーター:
ものすごい行列です
感情が渦巻いています
人々のアメリカへの強烈な意思表示です
●イランの最高指導者ハメネイ師
事件直後公式 Twitter に英語のメッセージを投稿
「全ての友人 そして敵たちへ
抵抗のための聖戦がさらなる闘志で続くと心得よ」
(中東もジハードとかもうやめればいいのに
トランプ大統領
「イランへの攻撃は素早く激しいものになる
アメリカにこれ以上の脅しは通用しない!」
大国のリーダーが SNS で激しい言葉を発信する時代
緊迫の状況下で投稿された世界からの声とは?
佐々木:
Twitter にはトレンドという機能があって
どんな人がどんなツイートしているか
自動収集していて、ほぼリアルタイムで各国ごとに表示される
それが世界中の国で「#WWⅢ」というのが浮上した
アメリカ国内でも毎日毎日まさかということが起きている中で
こういう風になってもある意味おかしくない
そういう意味でびっくりしないっていうのがちょっと悲しいですね
第3次世界大戦になるのではという不安でツイートした人が多かったと思いますが
不安とか恐怖は Twitter でどんどん増幅していく感じになっていたかもしれない
(不安とか恐怖という感情・言動は
ポジティブなものより速く強くヒトを惹きつける効果がある
それを利用しているのがこうしたメディア
「なんで#WWⅢがトレンドに入ってるの?
寝てる間に何か起こったわけ? それとも???」
「2020年に入って初めての週末にまだ届いていないくらいなのに・・・」
「もしかすると2019年って思ってたほど悪くなかったかもしれない」
佐々木:
唐突にアメリカとイランが対立し始めたわけではなくて
長い歴史的経緯があるんですよね
●中東の大国イラン
人口は約8100万人
1979年 「イラン・イスラム革命」でイスラムの政治体制となって以来
アメリカと対立してきた
革命の直後にはイランの学生がアメリカの大使館を占拠
50人余りを人質に1年以上も立てこもり、アメリカ社会に衝撃を与えます
(1年以上って長すぎ!驚
2002年 イランが核の関連施設を建設していることが発覚
2015年 オバマ前大統領の交渉による核開発を制限する合意に達した
そのわずか3年後
●イランへの経済制裁を次々と発表
ABC News(2018年5月8日):
トランプ大統領の発表が世界の注目を浴びています
アメリカが核合意から離脱し
イランに厳しい経済制裁を加える内容です
2020年1月3日 ソレイマニ司令官殺害
2つの大国の緊張が高まりつつある中で起きた今回の司令官の殺害事件
SNS では世界各地で議論が巻き起こりました
アメリカからの投稿
Twitter のトレンドで見ると相当ひどいね
世界大戦
世界大戦
世界大戦
フランツ・フェルナンド
●サラエボ事件
フランツ・フェルナンド氏はオーストラリア帝国の皇太子で、サラエボで暗殺された
佐々木:
それがきっかけになってドミノ倒しにどんどん戦争が広がり
第1次世界大戦が始まった
今回の司令官殺害から戦争になるのではないか
第1次世界大戦の始まりをみんな思い出した
ところがこの名前が思わぬハレーションを起こしています
「Twitter のトレンドに自分のバンドの名前がこんな風に入って欲しくなかった」
投稿しているのはアレクサンダーという人で
2000年代初頭に人気のあったスコットランドのバンド
(覚悟の上でこんな名前をつけたんじゃないのか?
ファンの中には新曲が出たのかと思ったら違ってたという人もいた
●draft(ドラフト 徴兵制度の意味)
「第3次世界大戦とドラフトについて話すのをやめてくれない?
心配している人だっているのよ、分かる?」
鳥飼:
第3次世界大戦になったら徴兵されるかもしれないということが
ないとも言えないという投稿
はるひ:韓国には徴兵制度がありますけれども、アメリカはないですよね?
カズオ:
ベトナム戦争の後に廃止されたんですけれども、登録は義務されている
18歳~25歳の男性は登録しないといけない
仮に緊急事態になった場合は徴兵される可能性がある
(日本の自衛隊的な?
政治家の息子なんかは免れるかもしれないけどね
鳥飼:
#WWⅢをネタに投稿する方も多かったので
それに対して笑い事ではないでしょうっていう人が訴えています
諌めた感じのツイートなんです
南半球のオーストラリアからの投稿
こちらは山火事よ
あっちでは第3次世界大戦
私たちは世界の終わりに近づいているのかしら?
佐々木:
昨年から史上最大規模の山火事
しかも1月2日に3回目の非常事態宣言が出て
その翌日に司令官殺害のニュースが流れたので
連日恐ろしいことが起きている
イギリスからの投稿
私の家族は父方がイラン系なんです
昨晩のあの出来事の後、これからどうなるかということで
お父さんと自分は本当に恐ろしいと思っています
この世界って怖いところですね
佐々木:
イランは移民の多い国で世界に約200万人いる
その方々が不安に思っている
戦争への不安が SNS にあふれた年明け
そんな中、世界中から何百回と投稿されたある偉人の言葉があります
第二次世界大戦の数年後に語ったとされる言葉です
●理論物理学者 アルベルト・アインシュタイン
みんなこれ覚えてる?
「どのような武器が第3次世界大戦で使われるか私は知りません
でも第4次世界大戦は、棒や石で戦われるでしょう」
これは大事なことだ
鳥飼:アインシュタインが作った数式が原子爆弾の開発の理論的基盤となっている
ゴリ:
核戦争になったら地球は灰と化すわけですから
原始人に戻るということなんですか
鳥飼:今度使ったらおしまいですよと言いたかったんでしょう
●今後のアメリカとイランの情勢
佐々木:
今のところはいったんおさまっている
ただイランは核開発をしようとしていて
それを止めるためにずっとアメリカやヨーロッパ諸国が
努力をしてきたということがあるので不安は消えない
鍵を握るのはトランプ氏
●トランプ演説
「イラン核合意は一方的で酷い取り決めだ
結ぶべきではなかったし、平和などもたらさない」
トランプ本人よりも、彼を支持する人がこれだけいるということが恐ろしい
●Twitter 大好き大統領
第45代アメリカ大統領ドナルド・トランプ
過激な発言で知られ、毎日頻繁にツイートをするツイッター大好き大統領
(SNSの時代をうまく利用している
●トランプの投稿を展示するイベント
アメリカのテレビ局主催で開催されて話題を呼んだほど(冗談みたいだね
笑顔でお祝いをしているかと思えば、冗談のような投稿
「ダイエットコークを飲んでいて痩せている人を見たことがない」
「自分に批判的なフェイクニュースは民衆の敵だ!」
その反面、自らのことは
「天才 しかも凄く安定した天才だ!」
ニューヨークタイムズの調査によると
去年11月 就任からの1万1390ツイートのうち
自分への自慢の投稿 2206回
他者への攻撃する投稿 5889回
(自分で褒めないと誰も褒めないからか?
ドーシーさんもこんな使われ方をするために
Twitter を設立したんじゃないだろうに
今回の司令官殺害の後も、 Twitter での発言が物議を醸しました
事件の直後に最高指導者が自らの公式 Twitter で報復を匂わせる投稿をすると
2日後にはこんな長文を複数に分けてツイート
鳥飼:
トランプ大統領の英語というのは色々揶揄されていて
小学校5年生くらいのレベルであるとか
文法的な間違いが多いというのはすでに知られている
今回ご紹介するツイートにも散見されるんですけれども
それは置いておいて、大体どういうことを言っているか
見直してみたいんですけれども
トランプ:
このツイートは警告だ
もしイランがアメリカ人もしくはアメリカの資産を攻撃したら
私たちは52人のイランの場所を標的にする用意がある
※以前、イランが人質にとったアメリカ人の数が52人だったから
この中にはとてもレベルが高いものもあるし
イランの文化にとって大事な物もある
この選ばれた標的への攻撃は
非常に早くて極めて激しいものになる
佐々木:
普通はこういう表明は記者会見でしゃべるとか
オフィシャルなものだけれども
そういうのは全く無視している
全て Twitter でやればいいんだというのが
トランプ流の外交術なのかどうか分かりませんが
●「post-truth 脱真実」
佐々木:
トランプ氏はフォロワー数も凄いですし
トランプがこうだと言えば、それを信じる人もたくさんいるわけです
それに対して反トランプ的姿勢、批判したりしても
「それは嘘だ 偽物だ」と言ってしまうと
なんとなくトランプの言っていることが本当なのかな
新聞が言っていることは嘘なのかなというふうにもなってしまう
こういうのを総称して「post-truth 脱真実」と呼ぶ
事実が何かわからない時代
(攪乱させてマヒさせるのも目的の1つかも
はるひ:感情的に出していくほうがウケる可能性がある
佐々木:
合理的に淡々と説明してもつまらない
それよりも感情を爆発させてアジテーションしたほうが
みんな分かりやすいし、受け入れやすい
そっちのほうが信じられやすい
ある意味トランプはポストトゥルースを
一番活用している政治家だと言えるかもしれない
●#NoWarWithiran(イランとの戦争に反対)
ニューヨークタイムズスクエアで行われた抗議活動SNS を駆使して戦争に反対する人々もいます
Twitter には動画と共にこんな投稿がありました
「ニューヨーク市で大規模な抗議活動が行われています #NoWarWithiran」
世界各地での活動は、様々なハッシュタグとともに広まっています
●#IranianCulturalSites(イランの文化的な場所)
・#iranianculturalsites イランの文化的な遺産
佐々木:
「heritage site」は遺跡・文化的な遺産のことを言ってるんだと思います
先ほど紹介したトランプのツイートで
文化遺産を攻撃すると匂わせたので
それに対してこういうハッシュタグが出てきた
1773年に建築されたモスク
文化で無知と戦おう
retweet Twitter をこういう文化遺産で埋め尽くそう
私の好きなイランの文化遺産の一つはモスク
これはShirazにあります
通常はピンクモスクとして知られています
見てくださいこの美しい建築 そして光と色のダンス
この愚か者が長年にわたる美しいアートや文化を破壊しようとしている
それを止めなければ
佐々木:
イランにはたくさんの文化遺産があるので
世界中の人がどんどん投稿を加えている
ツイート検索をすると綺麗な写真が並ぶんですよね
はるひ:SNS で逆に一人一人が対抗できる時代にもなったということですよね
佐々木:
SNS みたいなものは後戻りしないし
これからもなくなりはしないので、使わざるを得ない
だったらよりポジティブに使うという方向に
頭を切り替えていくというのは大事だと思う
ゴリ
はるひ
佐々木俊尚 作家・ジャーナリスト
鳥飼 立教大学名誉教授
カズオ 翻訳家
2020年1月3日 衝撃的なハッシュタグが世界各国で大流行しました
アメリカ軍がテロ行為を理由に
イランの精鋭部隊を率いるソレイマニ司令官を殺害したためです
(アメリカはいつまでたっても懲りないねえ・・・
ABCニュース(2020.1.6):
アメリカとイランが一触即発です
大統領はイランがソレイマニ司令官殺害の報復を行った場合
武力で対抗すると議会に伝えました
イランの首都テヘランでは数百万とも言われる人々が集まり
アメリカへの怒りをあらわにしました
リポーター:
ものすごい行列です
感情が渦巻いています
人々のアメリカへの強烈な意思表示です
●イランの最高指導者ハメネイ師
事件直後公式 Twitter に英語のメッセージを投稿
「全ての友人 そして敵たちへ
抵抗のための聖戦がさらなる闘志で続くと心得よ」
(中東もジハードとかもうやめればいいのに
トランプ大統領
「イランへの攻撃は素早く激しいものになる
アメリカにこれ以上の脅しは通用しない!」
大国のリーダーが SNS で激しい言葉を発信する時代
緊迫の状況下で投稿された世界からの声とは?
佐々木:
Twitter にはトレンドという機能があって
どんな人がどんなツイートしているか
自動収集していて、ほぼリアルタイムで各国ごとに表示される
それが世界中の国で「#WWⅢ」というのが浮上した
アメリカ国内でも毎日毎日まさかということが起きている中で
こういう風になってもある意味おかしくない
そういう意味でびっくりしないっていうのがちょっと悲しいですね
第3次世界大戦になるのではという不安でツイートした人が多かったと思いますが
不安とか恐怖は Twitter でどんどん増幅していく感じになっていたかもしれない
(不安とか恐怖という感情・言動は
ポジティブなものより速く強くヒトを惹きつける効果がある
それを利用しているのがこうしたメディア
「なんで#WWⅢがトレンドに入ってるの?
寝てる間に何か起こったわけ? それとも???」
「2020年に入って初めての週末にまだ届いていないくらいなのに・・・」
「もしかすると2019年って思ってたほど悪くなかったかもしれない」
佐々木:
唐突にアメリカとイランが対立し始めたわけではなくて
長い歴史的経緯があるんですよね
●中東の大国イラン
人口は約8100万人
1979年 「イラン・イスラム革命」でイスラムの政治体制となって以来
アメリカと対立してきた
革命の直後にはイランの学生がアメリカの大使館を占拠
50人余りを人質に1年以上も立てこもり、アメリカ社会に衝撃を与えます
(1年以上って長すぎ!驚
2002年 イランが核の関連施設を建設していることが発覚
2015年 オバマ前大統領の交渉による核開発を制限する合意に達した
そのわずか3年後
●イランへの経済制裁を次々と発表
ABC News(2018年5月8日):
トランプ大統領の発表が世界の注目を浴びています
アメリカが核合意から離脱し
イランに厳しい経済制裁を加える内容です
2020年1月3日 ソレイマニ司令官殺害
2つの大国の緊張が高まりつつある中で起きた今回の司令官の殺害事件
SNS では世界各地で議論が巻き起こりました
アメリカからの投稿
Twitter のトレンドで見ると相当ひどいね
世界大戦
世界大戦
世界大戦
フランツ・フェルナンド
●サラエボ事件
フランツ・フェルナンド氏はオーストラリア帝国の皇太子で、サラエボで暗殺された
佐々木:
それがきっかけになってドミノ倒しにどんどん戦争が広がり
第1次世界大戦が始まった
今回の司令官殺害から戦争になるのではないか
第1次世界大戦の始まりをみんな思い出した
ところがこの名前が思わぬハレーションを起こしています
「Twitter のトレンドに自分のバンドの名前がこんな風に入って欲しくなかった」
投稿しているのはアレクサンダーという人で
2000年代初頭に人気のあったスコットランドのバンド
(覚悟の上でこんな名前をつけたんじゃないのか?
ファンの中には新曲が出たのかと思ったら違ってたという人もいた
●draft(ドラフト 徴兵制度の意味)
「第3次世界大戦とドラフトについて話すのをやめてくれない?
心配している人だっているのよ、分かる?」
鳥飼:
第3次世界大戦になったら徴兵されるかもしれないということが
ないとも言えないという投稿
はるひ:韓国には徴兵制度がありますけれども、アメリカはないですよね?
カズオ:
ベトナム戦争の後に廃止されたんですけれども、登録は義務されている
18歳~25歳の男性は登録しないといけない
仮に緊急事態になった場合は徴兵される可能性がある
(日本の自衛隊的な?
政治家の息子なんかは免れるかもしれないけどね
鳥飼:
#WWⅢをネタに投稿する方も多かったので
それに対して笑い事ではないでしょうっていう人が訴えています
諌めた感じのツイートなんです
南半球のオーストラリアからの投稿
こちらは山火事よ
あっちでは第3次世界大戦
私たちは世界の終わりに近づいているのかしら?
佐々木:
昨年から史上最大規模の山火事
しかも1月2日に3回目の非常事態宣言が出て
その翌日に司令官殺害のニュースが流れたので
連日恐ろしいことが起きている
イギリスからの投稿
私の家族は父方がイラン系なんです
昨晩のあの出来事の後、これからどうなるかということで
お父さんと自分は本当に恐ろしいと思っています
この世界って怖いところですね
佐々木:
イランは移民の多い国で世界に約200万人いる
その方々が不安に思っている
戦争への不安が SNS にあふれた年明け
そんな中、世界中から何百回と投稿されたある偉人の言葉があります
第二次世界大戦の数年後に語ったとされる言葉です
●理論物理学者 アルベルト・アインシュタイン
みんなこれ覚えてる?
「どのような武器が第3次世界大戦で使われるか私は知りません
でも第4次世界大戦は、棒や石で戦われるでしょう」
これは大事なことだ
鳥飼:アインシュタインが作った数式が原子爆弾の開発の理論的基盤となっている
ゴリ:
核戦争になったら地球は灰と化すわけですから
原始人に戻るということなんですか
鳥飼:今度使ったらおしまいですよと言いたかったんでしょう
●今後のアメリカとイランの情勢
佐々木:
今のところはいったんおさまっている
ただイランは核開発をしようとしていて
それを止めるためにずっとアメリカやヨーロッパ諸国が
努力をしてきたということがあるので不安は消えない
鍵を握るのはトランプ氏
●トランプ演説
「イラン核合意は一方的で酷い取り決めだ
結ぶべきではなかったし、平和などもたらさない」
トランプ本人よりも、彼を支持する人がこれだけいるということが恐ろしい
●Twitter 大好き大統領
第45代アメリカ大統領ドナルド・トランプ
過激な発言で知られ、毎日頻繁にツイートをするツイッター大好き大統領
(SNSの時代をうまく利用している
●トランプの投稿を展示するイベント
アメリカのテレビ局主催で開催されて話題を呼んだほど(冗談みたいだね
笑顔でお祝いをしているかと思えば、冗談のような投稿
「ダイエットコークを飲んでいて痩せている人を見たことがない」
「自分に批判的なフェイクニュースは民衆の敵だ!」
その反面、自らのことは
「天才 しかも凄く安定した天才だ!」
ニューヨークタイムズの調査によると
去年11月 就任からの1万1390ツイートのうち
自分への自慢の投稿 2206回
他者への攻撃する投稿 5889回
(自分で褒めないと誰も褒めないからか?
ドーシーさんもこんな使われ方をするために
Twitter を設立したんじゃないだろうに
今回の司令官殺害の後も、 Twitter での発言が物議を醸しました
事件の直後に最高指導者が自らの公式 Twitter で報復を匂わせる投稿をすると
2日後にはこんな長文を複数に分けてツイート
鳥飼:
トランプ大統領の英語というのは色々揶揄されていて
小学校5年生くらいのレベルであるとか
文法的な間違いが多いというのはすでに知られている
今回ご紹介するツイートにも散見されるんですけれども
それは置いておいて、大体どういうことを言っているか
見直してみたいんですけれども
トランプ:
このツイートは警告だ
もしイランがアメリカ人もしくはアメリカの資産を攻撃したら
私たちは52人のイランの場所を標的にする用意がある
※以前、イランが人質にとったアメリカ人の数が52人だったから
この中にはとてもレベルが高いものもあるし
イランの文化にとって大事な物もある
この選ばれた標的への攻撃は
非常に早くて極めて激しいものになる
佐々木:
普通はこういう表明は記者会見でしゃべるとか
オフィシャルなものだけれども
そういうのは全く無視している
全て Twitter でやればいいんだというのが
トランプ流の外交術なのかどうか分かりませんが
●「post-truth 脱真実」
佐々木:
トランプ氏はフォロワー数も凄いですし
トランプがこうだと言えば、それを信じる人もたくさんいるわけです
それに対して反トランプ的姿勢、批判したりしても
「それは嘘だ 偽物だ」と言ってしまうと
なんとなくトランプの言っていることが本当なのかな
新聞が言っていることは嘘なのかなというふうにもなってしまう
こういうのを総称して「post-truth 脱真実」と呼ぶ
事実が何かわからない時代
(攪乱させてマヒさせるのも目的の1つかも
はるひ:感情的に出していくほうがウケる可能性がある
佐々木:
合理的に淡々と説明してもつまらない
それよりも感情を爆発させてアジテーションしたほうが
みんな分かりやすいし、受け入れやすい
そっちのほうが信じられやすい
ある意味トランプはポストトゥルースを
一番活用している政治家だと言えるかもしれない
●#NoWarWithiran(イランとの戦争に反対)
ニューヨークタイムズスクエアで行われた抗議活動SNS を駆使して戦争に反対する人々もいます
Twitter には動画と共にこんな投稿がありました
「ニューヨーク市で大規模な抗議活動が行われています #NoWarWithiran」
世界各地での活動は、様々なハッシュタグとともに広まっています
●#IranianCulturalSites(イランの文化的な場所)
・#iranianculturalsites イランの文化的な遺産
佐々木:
「heritage site」は遺跡・文化的な遺産のことを言ってるんだと思います
先ほど紹介したトランプのツイートで
文化遺産を攻撃すると匂わせたので
それに対してこういうハッシュタグが出てきた
1773年に建築されたモスク
文化で無知と戦おう
retweet Twitter をこういう文化遺産で埋め尽くそう
私の好きなイランの文化遺産の一つはモスク
これはShirazにあります
通常はピンクモスクとして知られています
見てくださいこの美しい建築 そして光と色のダンス
この愚か者が長年にわたる美しいアートや文化を破壊しようとしている
それを止めなければ
佐々木:
イランにはたくさんの文化遺産があるので
世界中の人がどんどん投稿を加えている
ツイート検索をすると綺麗な写真が並ぶんですよね
はるひ:SNS で逆に一人一人が対抗できる時代にもなったということですよね
佐々木:
SNS みたいなものは後戻りしないし
これからもなくなりはしないので、使わざるを得ない
だったらよりポジティブに使うという方向に
頭を切り替えていくというのは大事だと思う