今日はもの凄く寒い一日だった。最高気温でも、多分マイナス7~8度だっただろう。
一緒に叔母のところへ行かないかと、朝、メールで妹を誘ってあったので、40分走った所でマンションに迎えに寄った。
所が何度、部屋の呼び出しベルを鳴らしても反応がない。約束時間丁度に行ったのにどうしたのだろうと底冷えのする玄関で10分以上待ち続けた。思いついて携帯でメールを送ったら、5分後にやっとエレベーターで下りて来た。
聞くと、自分の寝室に居たので居間のインターホンは聞こえなかったのだそうだ。灯油が高騰しているので、広い居間を温めるのは止めて、自分の部屋にストーブを焚き、そこに居たのだという。理由を聞いたら怒れなかったが、私はすっかり身体が冷え切ってしまった。
それから車でさらに1時間走り、叔母の施設に行った。丁度、昼ご飯のために全員食堂に集まっていたので、しばらくホールの隅で待った。
叔母が食事を終えて来た。いつもなら外へ連れ出すのだけれど、特別に気温が低い今日は、風邪を引かせても困るので止めた。
土産に家から持参した和菓子数個と蜜柑数個を出してみんなが引き上げた食堂の片隅で談話した。
叔母は食事の直後なのに、まず和菓子に手を出した。一つ食べ終わると二つ目に手を伸ばした。私は驚いてその和菓子を預かった。「残りは置いていくから後で食べなさい。」と言って、蜜柑を勧めた。その蜜柑は本州の知人が送ってくれたものだが、叔母も妹も「凄く美味しい蜜柑だね。」と言いながら食べた。
叔母に「年末はどうしていたの。」と聞いたら、意味不明の説明をした。私達は理解できないので、しばらくしてから妹がまた同じ質問をした。叔母の答えは前と同じだ。やっぱり話が分からない。
更に20分程経った頃、今度は私が又同じ質問をした。叔母はすっかり混乱した様子だった。叔母には悪いと思ったけれど、認知症が進んでいるのかも知れないと思った。
3時間程お喋りをしたので帰ることにした。叔母は「部屋まで送って欲しい。」と言ったのだが、握手をして、エレベーターに乗せて別れた。
叔母の所には私達以外、ほとんど誰も面会に来ないので、普段、寂しがっているのだろうと思っていたが、今日は私も去りがたかった。
「また来るから、元気でね。」と言って帰って来た。車の中で「今日は行って良かったね。」と妹と話した。