Kさんから預かった「ウールの着物」を解いて洗濯してみたら、もともとは洋服地だったのを着物生地の幅に切って仕立ててあった。そのため切り口の糸が直ぐにほどけて来て、曲線が多い洋服を作るのにはふさわしくなかった。また、Kさんが若い時に着ていた色なので、今身につける物には合わない。
そこでいろいろ考えた末に、直線縫いばかりでできる「膝掛け」を作ってあげることにした。
「ウール」なので2枚合わせにすると、軽くて暖かい「膝かけ」ができ、90歳のKさんには重宝する物になるのではと思った。
話を聞くと、これは若い頃に母親が縫ってくれた着物で、自分は気に入って着ていたと言う。そんな思い出が深い着物なら、形を変えてでも手元に置けば、見るたびに母親やそれを着て仕事をしていた若い頃を思い出すのに違いないとも思った。
どれも幅が狭いので、継ぎ足し継ぎ足ししながら、数時間かけて縫い、81cm×110cmの2枚合わせの「膝掛け」が完成した。
最後に手元にあった「アイロンプリント用のバラ」を角に貼り付けた。
これから届けに行くが、喜んで貰えたら嬉しい限りだ。
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