坂本龍一「Year Book 2005-2014」(CD2枚組)
教授、誕生日の2015年1月17日リリース!
今日中には手元に届くはず。楽しみ

→届いて今聴いています♪
BOOKには写真もあり、2005年~2014年の教授の出来事。各作品の解説もある。
Art Direction: Shiro Takatani
Design: Takuya Minami
坂本龍一の未発売のリリース音源を集めた貴重なコンピレーション・アルバム。
アルバムとはまた違った坂本龍一のオリジナル楽曲が堪能できます。
OPENERS.JP
教授のコメントあり。
【Disc1】
01. Cantus Omnibus Unus
「人びとの歌 世界の歌 歌は人を結ぶ」
(Music: Ryuichi Sakamoto / Words: Japan Choral Association)
第7回世界合唱シンポジウム『Choral Highlights 2005』のテーマ曲(2005年作品)
京都で開催された。
歌詞はラテン系の言葉。タイトルの意味は
中世的なコーラスはとても神秘的。これ教授の曲なんだと気付くかな?
02. Moscow
ベルリン在住のノルウェイ人映像作家のマイ・ホフスタッド・グネスの作品
「moscow」のために作られた楽曲(2006年作品)
風が大地をゆったりと洗う流れのようなノイジーな音が反響
こういうの好きだなあ。
commmonsをエイベックスと共に設立した年。
03. Sonic Mandala
チベットへのベネフィットを目的としたアート・エキシビジョン
『ミッシング・ピース』に寄せたインスタレーションのための音楽(2006年作品)
このアンビエントな感じに使われているシンセの音は教授っぽい。
質の高い作品として、バラバラの要素で成り立つであろうこのアルバムの選曲があったようです。
この聴いた感じの世界観はとても好き。
ダライ・ラマのメッセージに基づいて25か国88人のアーティストが参加したという。
教授はキャンバス(和紙を木枠に張った)ものの下に9つのスピーカーを置いて
キャンバスの上に砂を置いて、スピーカーの響きで曼荼羅を描くという作品。
パソコンで音は永遠と続くようになっているようだが、このアルバムでは約30分を切り取っている。
04. Nokiartek-pf01
ピアノの響きをベースにカリカリカリと鳴っている音が最高に良い感触
out of noiseで使われているフレーズもあります。
05. Nokiartek-pf10
北欧の携帯電話メーカーのnokiaの携帯電話“nokia8801"のための着信音(2006年作品)
これもピアノベースの曲
着信音のためにノキアの携帯欲しかったほどだったことを思い出しました。
このNokiaと家具メーカーのartekがコラボでミラノに見本市で出店した時に依頼されて10曲を作ったもののうち、1曲目と10曲目ということでアルバムにいれた。とのこと。ノイズだけの曲もあるとかで・・・それも聴いてみたい。
06. Visionaire
1991年に創刊されたニューヨークのアート・マガジン『Visionaire』の 2006年第53号の付属CDのために作られた作品(2006年作品)
最初の電子的なノイズ音にビックリした。
一分間の音楽がテーマになっていて、この作品も一分間。
【Disc2】
01. 2099
盟友でもあるドイツのアーティスト、Alva Notoことカールステン・ニコライが、同じドイツのアーティストであるカイ・グレーン
と共に提唱したアート・プロジェクト『2099年へのメッセージ』に寄せた音楽(2006年作品)
2099年までこのプロジェクトで発表された音源は封印する予定であったが、今回はカールステン・ニコライの同意を得て、この曲は封印を解いたとのこと。
マリンバっぽい硬質の音がするが、教授は、人間の会話の声を素材に作った音。
凄い。
人間の会話なので、ノイズも違和感なく聞こえるんじゃないかな。
02. Ghosts
「ある日、知らない人からメールが来て、その依頼のとおりに音楽を作って送った。
その後、使われたのかどうかもわからない」という不思議な成り立ちの作品(2008年作品)
英国映画『Ghosts』という映画音楽の依頼であったらしいが、使われているかどうかも不明とのこと。
教授は、誰かわからない以来で作ったこの曲もお気に入りとのこと。
03.Kewpie3-b
「キユーピーマヨネーズ Central Park篇」(2007年作品)
テクノにもハウスにもなる手前ギリギリのリズムで曲を作った。2007年に教授が気に入っていた音のコラージュ。
ライヴ・アースから8年目になるんですねー。
04. Ropa
Music produced, composed and performed by Christian Fennesz + Ryuichi Sakamoto
2008年のクリスチャン・フェネスとのコラボレーション作業の中で生まれた1曲(2008年作品)
電子ノイズとギターとピアノの気持ち良い音
シングル『koko』を発売した年。
グリーンランドに行ったり、高谷史郎さんや、カールステン・ニコライとのコラボや『エロコト』もありました。
05. Bambooshoots
1988年に創刊されたインディー雑誌が起源のアメリカのWEB映像サイト『Boing Boing tv』の、同サイト150映像作品掲載を記念して
制作された特別作品(2009年作品)
MITメディアラボの伊藤穣一氏が竹の子を掘って料理する番組に付けられた音楽
ちょっとガムランっぽい
06. FM40 ラジオデイズ
1969年の本放送開始から満40年を迎えたNHK-FMがそれを記念して委嘱した40周年記念のジングル曲(2009年作品)
これ、教授のファンなら確実に馴染みがあります。なんかほっとした(笑)
NYの自宅のアップライトピアノ。
ずれていくピアノの面白さ
07. Chorale|Look For Me Here
Ryuichi Sakamoto Remix
Original by Solo Andata
オーストラリアのデュオ・ユニット“ソロ・アンダータ"の曲をリミックスした作品(2009年作品)
教授がオリジナルのギターを小さくして、オルガンを足した。その音が合唱っぽいとのことでタイトルがchoraleが付いている。
08. Schola TV Opening
NHK Eテレで2010年に放映開始され、現在まで続いている人気の音楽番組シリーズ
『スコラ/坂本龍一 音楽の学校』のオープニング・テーマ曲(2010年作品)
これも何度聴いたかわかりません。番組始まる感じ。
NYの自宅のアップライトピアノ。
7つか8つの周期に聞こえるが、一つの周期をいくつかの音符に割っている。
09. 音羽
2010年にアウディの2シーター・ミッドシップ・プレミアム・スポーツカーの最上位モデルである
“Audi R8 Spyder"のコマーシャルのために作曲、録音した作品(2010年作品)
イントロがとても面白い。どんなテンポで、どのようになるのか、展開の読めない楽しさ。ワクワク。
本当は長くしてポップソングにする構想もあったようです。
10. PEACE
Music produced, composed and performed by Christian Fennesz + Ryuichi Sakamoto
アムネスティ・インターナショナルは2010年10月10日を死刑制度への反対を訴える日として、
キャンペーン『PEACE』を開始。本曲はそのキャンペーンを支援するために坂本龍一が
クリスチャ・フェネスとのコラボレーションで作ったテーマ曲(2010年作品)
ノイジーなんだけど聴きやすいパッド系音楽
なるほど。
11. Dharma―Theme
2011年に韓国のテレビ局“KBS"が制作した全4回のドキュメンタリー・シリーズ番組
『Dharma 大蔵経千年の謎』(監督:Yun Chan-yu、Choi Geun-young)のサウンド・トラックのための作品(2011年作品)
韓国で仏教がどのように広がったのかというテーマだったらしく、面白そう。
10曲中の1つ。テーマ曲はシンセの音で始まり、鳥の鳴き声のような音(おそらく、金属をひねって出るライヴで使ってた楽器?)にピアノとストリングス。メロディーがゲームのダーマっぽい感じもする。
12. Dharma―Meditation
ミニマルなシンセの繰り返す音に鐘っぽい音。篳篥っぽい感じも。
13. Dharma―Contemplation
ピアノがずれて演奏される感じ。
14. Utility Pole in the Moonlight
P.D. (Music: Kenji Miyazawa / Arrange: Ryuichi Sakamoto)
2011年10月にNHKのBSプレミアムで放送された、宮沢賢治の残した音楽にスポットを当てた番組
『宮沢賢治の音楽界~3.11との協奏曲』で披露された演奏(2011年作品)
明治期に西洋に憧れを持ちつつも、西洋にはなり切れず、また和風でもない。和洋折衷感と表現。
『月夜のでんしんばしら』
ほのかにエネルギーを人知れず放っている電灯のよう。
15. Astronaut Anthem
Ryuichi Sakamoto Remix
Original by Meredith Monk
2011年にリリースされたメレディス・モンク作品のリミックス・アルバム『MONK MIX: REMIXES &
INTERPRETATIONS OF MUSIC BY MEREDITH MONK』に寄せた坂本龍一によるリミックス作品
Original by Meredith Monk(2011年作品)
NYを拠点に活動するアーティストであるメレディス・モンク
何故か戦メリのサントラを聴きたくなった。コーラスは神秘的。
16. AUDI 2011
車種 5ドア・ハッチバックの高級乗用車の“A7"、アウディの車が持つ流線型のボディの美しさを意識した曲(2011年作品)
教授の『エスペラント』の「A WONGGA DANCE SONG 」を彷彿する要素あり。
あれほどの激しさはないけど、色んな音がちりばめてあって、かなり好きな曲。
17. QMSMAS
Original by Soutaiseiriron
Remix by Ryuichi Sakamoto
相対性理論が2010年に発表したアルバム『シンクロニシティーン』に収録された「ミス・パラレルワールド」を
坂本龍一がリミックスした作品。初出はリミックス+新曲で構成されたアルバム
『正しい相対性理論』(2011)で、その際は「QMSMAS」という曲名表記(2011年作品)
突然、この曲で やくしまるえつこ の声が出てきてビックリした。
アンビエント系でピアノメインのリミックス。
この『正しい相対性理論』というアルバム、ずっと聴いてない。
相対性理論は「シフォン主義」が一番好きかな。
18. Blu
Performed by Ryuichi Sakamoto and the Tokyo Philharmonic Orchestra
2014年、紳士服メーカーの“洋服の青山"が創業50周年を記念したプロジェクト
『new professional new suits』のパートナーに選んだのが坂本龍一。
そのコラボレーション・キャンペーンのテーマ曲(2014年作品)
イントロから教授っぽい魅力的な音が並んでいく。
ボレロっぽい。徐々に厚みを帯びていくオーケストラの演奏。
19. Roly-poly 1 | ダンゴムシの誕生
NHKの教育番組サイト内の「スクール動画アイランド(すくどう)」に掲載されたダンゴムシの一生を描いた
ドキュメンタリー動画のサウンド・トラック(2014年作品)
ピアノと声のようなシンセで神聖な感じ。
20. Roly-poly 2 | ダンゴムシの脱皮
このメロディは・・・なんだっけ?『音楽図鑑』のセルフ・ポートレートで聴いたことのある感じ。
21. Roly-poly 3 | 死んだダンゴムシ
死を悼みつつ次世代への希望を
シンセの荘厳な感じにピアノ。
22. Roly-poly 4 | 雨の中で育つ
ギターのような音は実は教授のキーボード。キーボードでギターを弾いている感じをいかに出すか。
明るく弾ける感じ。
23. Roly-poly 5 | 命の循環
音が鈍るような、上記のそれぞれの曲の要素がつまった循環する音楽
24. Whitescape#2
ピアノで始まる。ノイズ的な要素もあるけど、スッキリと心地良い♪
2014年7月から9月にかけて開催された『札幌国際芸術祭2014』の公式サイトのために、芸術祭の
ゲスト・ディレクターである坂本龍一が書きおろした作品(2014年作品)
All music is produced, composed, and performed by Ryuichi Sakamoto unless otherwise noted.