翻訳ものの書評だが、たしかに翻訳に左右されるところはある。しかし、翻訳に左右されないところもある。
翻訳者が一応の水準に達していない場合つまり翻訳者の腕が水準を満たしているかどうかの判断は、間接的なものしかないが、注1
* 日本語として水準以下のものが、以外に之が多いのであるが、これは翻訳を読むことは時間の浪費である。
* 一応名のある書店で何回も重版されているものは一応社会が水準と認めているわけで、素直に信用することにしている。例えば文庫で刊行後30年で100刷なんてのは合格だ。
注2:なにも上の二つの条件を同時に満たす必要はない。
特に全く理解できないロシア語みたいな小説では目安にしている。
そこで翻訳としての要素を捨象してもなお、むんむん伝わってくるものがあれば書評で取り上げる価値がある。
注1:自分が理解できる外国語なら逐語的対訳的にチェックすることが出来るがそんな時間もない。第一その場合は原文で読むだけだろう。