行く末遠ければ

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2021カターレ富山選手インプレッション その5

2021-03-11 20:48:47 | カターレ富山
いよいよ迫ってきた感のあるシーズン開幕戦。
新型コロナの影響でバタバタしていた昨シーズンを経て迎えることとなりますが、やはり、いつもと同じ時期ながら、いつも通りではない感覚が強いです。
それでも、その日はやってくる。
必勝を期して臨むだけ!
それでは、選手インプレッションの最終回を。

#27 吉平 翼 (藤枝MYFCより完全移籍)
武10得点、平松9得点、宮城3得点、大谷2得点で、計24得点。昨シーズンチーム総得点52のうち、およそ半分を挙げたFWの4選手が、ごっそりといなくなることに。
いったいどうするんだよ!
そんな懸念への答えが、昨季11得点とブレイクを果たした藤枝3人衆がひとり、吉平の完全移籍獲得でした。
一昨年までは、ゴール数ではあまり芳しい成績を残せたとは言えなかったものの、昨年、藤枝の監督であった石﨑監督の下で才能が開花。9月には5試合連続ゴールという離れ業を成し遂げてリーグ月間MVPにも選出されています。そりゃ、期待するなというほうが無理というもの。
チームを移籍し、再び石﨑監督とプレーすることになる今シーズン。昨シーズンがフロックなどではなかったことを、是非ともみせつけてほしいところ。
即戦力として、エースとしての期待がかかるシーズン。それに応え、リーグ得点王を目指す勢いでチームを引っ張ってほしいです。

#31 齋藤 和希
ルーキーイヤーであった一昨年は第3GKの立ち位置で出場無し。それでも、Jリーグ屈指のキャリアの持ち主であった榎本を手本に日々成長。研鑽を積みました。
そして迎えた昨シーズン、開幕戦のスタメン抜擢をはじめとして8試合に出場。ときに経験豊富な岡をもしのぐ勢いと存在感を見せたのは、初年度の積み重ねがあったればこそ、ということだったのでしょう。
今シーズンは、榎本にも引けを取らないキャリアの持ち主、西部が加入。
スタメン争いにおいては、やはり西部の実績のほうが重視されることもあるかもしれません。
それでも。
榎本からの学びを活かしてみせたように。
今度は西部からしっかりと学び、自らの糧として活かしていってほしいと願います。

#32 戸高 弘貴
それまで町田一筋であったキャリアから心機一転、富山の一員として臨んだ昨シーズン。ターンオーバー編成のなかで25試合に出場、怪我などで思うようにプレーできなかった状況の打破を、自らの力でもって成し遂げました。
なにか、独特の雰囲気というか、空気感というかを持ち合わせた選手。その持ち味であるドリブル、身体さばきのキレというものは、試合の流れを変えうる力のようなものを感じさせます。
それ以外にも、キックの精度にも定評があり、CKなどのプレースキックを任されることも。
なんというか、仕事人的な。その力をさらに高めていったならば、代えのきかない選手としてさらに評価も上がっていくことかと。
所属2年目も、怪我無くしっかりとした仕事ぶりを見せてほしいです。

#39 鈴木 翔登 (ロアッソ熊本より完全移籍)
昨シーズン、開幕が延期された期間にクラブが制作したYouTube動画のなかで、リーグ屈指のスピードを誇った大谷にして速いと言わしめたという「この選手は速いと思ったBEST3」という企画がありました。
そのなかで、第1位として挙げられたのが、当時ロアッソ熊本の鈴木。対人の強さ、ボールへの執着心などを絶賛していました。
残念ながら一緒にプレーすることは叶わなかったものの。公式戦で実際に対峙した大谷だからこその評価は、信に値することでしょう。
前所属の熊本ではキャプテンを務めるなど、ディフェンスリーダーとしてチームに貢献。一方で、昨季は3試合の出場にとどまるという悔しさも。
そして今シーズン、心機一転、カターレの一員となることに。
副キャプテン3人のうちのひとりに抜擢。他の2人がFWの高橋、MFの姫野ということを踏まえたならば、DFのキャプテン鈴木、ということなのでしょう。それだけDF陣をまとめあげる統率力に期待されているということの表れかと。
それでなくとも、守備力の改善が最優先課題であるカターレにあって。それを任せるに足る選手としての鈴木の活躍、期待したいです。

#50 田中 佑昌 (背番号変更27→50)
「福岡のきかん坊」というイメージが、という彼の印象についてはこのブログでもしばしば書いてきたことですが。
福岡所属時にアタッカーとしてブイブイいわせていた印象があっただけに、カターレでのSB起用は、いささか意外なようにも思えました。
それでも。目を見張ったのが、3ゴールを挙げた得点シーン。
セットプレーのチャンスで、「そこに居るのか!」という絶妙なポジション取りからの見事なゴール。まさしく得点への嗅覚というか、豊富な経験に裏打ちされた業がなしとげたものでした。
ベテランと呼ばれる年齢となっても、決して錆びついてなどいない。それを自らの力でもって証明してみせた姿に、感服したのでした。
背番号を50に変更し挑むカターレでの2シーズン目。
今年もぜひ、そういった味のあるプレーぶりを見たいです。

2021カターレ富山選手インプレッション その4

2021-03-11 20:35:44 | カターレ富山
ちょうど10年前、2011年3月11日。翌日にホーム開幕戦を控えた金曜日のことでした。
もう3月だというのに日中も雪がちらつく寒い日で。
こんなことじゃ、明日のホーム開幕戦、寒いからって人が集まらないだろ!そりゃ、悪天候で中止とまではいかないだろうけれどさ。
せっかく史上初めてシーズン開幕戦で白星を挙げて、意気揚々と迎えるはずだったのにさ。
こんなことで、あしたの試合、どうなっちまうんだよ⁉
しかして。
悪天候で中止とはならなかったものの、ホーム開幕戦に人は集まりませんでした。
想像を絶する事態によって。
あれから10年。
いつも通りとはいかないけれど、それでも。
サッカーのある日常の有難さ。それを胸に、開幕を待ちたいと思います。

#21 田中 勘太
ルーキーイヤーであった昨シーズンは3試合に出場、プロデビューを果たしました。
超過密日程に対応するためにターンオーバー編成を採っていた昨季のカターレ。ターンオーバーであってもフィールドプレイヤーのみでGKは正GKひとりを固定、というパターンも珍しくないなかで。立ち位置的に第3GKであった彼も出場したということは、それそのものが「誰が出場しても変わらぬクオリティを発揮できるチーム」という指針の体現でもあったかもしれません。
試験的起用という側面もあったかもしれませんが、それでも。“お情け”で出場させるような余裕などなかったであろうなか、それでも出場した。すなわち、GOサインを出させるだけの力を示した、ということに他ならず。
その1年目の経験を、2年目となる今季、いかに活かしていくか。
経験豊富なお手本・西部から技術・心意気を盗みつつ、さらなる成長を遂げてほしいです。

#22 椎名 伸志
加入7年目、チーム最長在籍となる不屈のシンボル。
怪我に泣いたシーズンもあったなか、昨シーズンはシーズンを通じてしっかりと稼働、25試合出場し4得点を挙げました。
これまではボランチとして主に守備的な役割がクローズアップされてきましたが、昨シーズンはサイドやトップ下など2列目、攻撃的なポジションでの起用。それに応え、シーズン開幕戦にチームファーストゴールを決めてみせるなど、要所で活躍しました。
なんというか、いわゆるサッカーIQの高さというものがチーム随一だな、と。
せっかくゴール前に攻め入りながら焦ってしまってシュートをふかしてしまう、あるいは逃げか?というパスを選択してしまうという選手も少なくないなかで。そういった場面でも、流されることなく自分がやらねばならないことはなにかを、しっかりと考えてプレーできる選手、というところでしょうか。
チームに居て心強い選手、その力を、今シーズンもまたフル稼働で見たいです。

#23 林堂 眞
長く所属していた愛媛を離れ、富山で心機一転臨むこととなった昨シーズン。怪我に泣いて思うように活躍できなかった状況からの脱却を期したシーズンでもあったなか、最多32試合出場の花井に次ぐ31試合に出場。チームに欠かせない戦力として活躍しました。
ただ、主力であっただけに、思うように勝てずに9位に終わってしまった結果について、悔しく思っていることかと。
もちろん彼ひとりの責任ではないとはいえ、不振の原因が、決められてはならないところでの失点、ダメージの大きいシチュエーションでの失点であったことは明らかでした。
汚名返上、リベンジのシーズンとせねばならない加入2年目。堅守で昨年との違いを示しつつ、昨年同様に怪我無くフル稼働で。活躍を期待します。

#24 松本 雄真 (新潟医療福祉大学在学中・特別指定 背番号変更25→24)
これまでにも、大学在学中に特別指定で出場、翌年卒業して本契約というパターンはありました。金沢に移籍した大谷しかり、現鹿児島の萱沼しかり。
それに比べて、昨年2020年の段階で翌年の21年ではなく22年の加入内定をとりつけ、特別指定選手としてプレー。今シーズンもまた特別指定としてプレーするという・・・青田買いというにも異質な、これまでに例のない選手です。
とはいうものの、昨シーズン実際にプレーぶりを見て、腑に落ちたというか。
「あれ?前からチームに居なかったっけ?」と。
特別指定だからとある日いきなり合流するわけでなく、きちんと練習参加を経ての出場ではありましょうが。
それにしても。当然のことながら、練習と本番である試合とでは違うでしょうが、それを踏まえてなお、しっかりとチームに馴染んでいた印象です。
実質的に加入2年目となる今季の特別指定出場。さらなる飛躍をとげてほしいです。
その暁には、来年「チームの顔として風格すら備わっているのにルーキー」というよくわからないことになってくれればと。

#25 佐々木 一輝 (背番号変更13→25)
2017シーズンの加入から、今年で5年目。
毎年のように怪我に泣き・・・なんて言い方は失礼極まりないのですが、それでも。
昨シーズンもまた、怪我もあって8試合1得点に留まってしまったのは、どうにも遺憾です。実力的に他の選手に太刀打ちできないから出場できない、ならまだしも、それ以前の問題では・・・。
ただ、能力そのものが劣る選手であるわけでは、決してなく。
出場すれば、「なにかやってくれそう」という雰囲気を持った選手。そのスキルは、誰もが持っているわけではありません。今季もそれが見られる活躍を期待。
これまでつけていた背番号13を大学の後輩である安藤に譲り、背番号25を新たにつけて心機一転臨むこととなる今シーズン。
無事これ名馬。怪我無く実力を出し切るシーズンとしてほしいです。

#26 馬渡 隼暉 
4位と躍進した前年から9位と落ち込んだチーム同様、昨年は個人としても不本意な結果となってしまった選手も少なからずいたなかで。
馬渡に関しては、評価を上げたシーズンであったように思います。
以前は中盤の選手であったところからのSBへのコンバートが深化。カバーリング、対人の強さなどのブラッシュアップに加え、ロングスローも強化。前に比べても着実にレベルアップしている様が見て取れました。
昇格へ向けて守備の改善が急務である今シーズン。石﨑新監督の下、さらなるレベルアップを果たせるか注目です。
陽次、高橋、馬渡の3人に加えて新たに大﨑と松岡が加わり、地元富山出身選手が5人となった今季カターレ。
そのなかでも「Made in カターレ」のキャッチコピーは伊達じゃない!という馬渡の活躍を期待したいです。