いよいよ迫ってきた感のあるシーズン開幕戦。
新型コロナの影響でバタバタしていた昨シーズンを経て迎えることとなりますが、やはり、いつもと同じ時期ながら、いつも通りではない感覚が強いです。
それでも、その日はやってくる。
必勝を期して臨むだけ!
それでは、選手インプレッションの最終回を。
#27 吉平 翼 (藤枝MYFCより完全移籍)
武10得点、平松9得点、宮城3得点、大谷2得点で、計24得点。昨シーズンチーム総得点52のうち、およそ半分を挙げたFWの4選手が、ごっそりといなくなることに。
いったいどうするんだよ!
そんな懸念への答えが、昨季11得点とブレイクを果たした藤枝3人衆がひとり、吉平の完全移籍獲得でした。
一昨年までは、ゴール数ではあまり芳しい成績を残せたとは言えなかったものの、昨年、藤枝の監督であった石﨑監督の下で才能が開花。9月には5試合連続ゴールという離れ業を成し遂げてリーグ月間MVPにも選出されています。そりゃ、期待するなというほうが無理というもの。
チームを移籍し、再び石﨑監督とプレーすることになる今シーズン。昨シーズンがフロックなどではなかったことを、是非ともみせつけてほしいところ。
即戦力として、エースとしての期待がかかるシーズン。それに応え、リーグ得点王を目指す勢いでチームを引っ張ってほしいです。
#31 齋藤 和希
ルーキーイヤーであった一昨年は第3GKの立ち位置で出場無し。それでも、Jリーグ屈指のキャリアの持ち主であった榎本を手本に日々成長。研鑽を積みました。
そして迎えた昨シーズン、開幕戦のスタメン抜擢をはじめとして8試合に出場。ときに経験豊富な岡をもしのぐ勢いと存在感を見せたのは、初年度の積み重ねがあったればこそ、ということだったのでしょう。
今シーズンは、榎本にも引けを取らないキャリアの持ち主、西部が加入。
スタメン争いにおいては、やはり西部の実績のほうが重視されることもあるかもしれません。
それでも。
榎本からの学びを活かしてみせたように。
今度は西部からしっかりと学び、自らの糧として活かしていってほしいと願います。
#32 戸高 弘貴
それまで町田一筋であったキャリアから心機一転、富山の一員として臨んだ昨シーズン。ターンオーバー編成のなかで25試合に出場、怪我などで思うようにプレーできなかった状況の打破を、自らの力でもって成し遂げました。
なにか、独特の雰囲気というか、空気感というかを持ち合わせた選手。その持ち味であるドリブル、身体さばきのキレというものは、試合の流れを変えうる力のようなものを感じさせます。
それ以外にも、キックの精度にも定評があり、CKなどのプレースキックを任されることも。
なんというか、仕事人的な。その力をさらに高めていったならば、代えのきかない選手としてさらに評価も上がっていくことかと。
所属2年目も、怪我無くしっかりとした仕事ぶりを見せてほしいです。
#39 鈴木 翔登 (ロアッソ熊本より完全移籍)
昨シーズン、開幕が延期された期間にクラブが制作したYouTube動画のなかで、リーグ屈指のスピードを誇った大谷にして速いと言わしめたという「この選手は速いと思ったBEST3」という企画がありました。
そのなかで、第1位として挙げられたのが、当時ロアッソ熊本の鈴木。対人の強さ、ボールへの執着心などを絶賛していました。
残念ながら一緒にプレーすることは叶わなかったものの。公式戦で実際に対峙した大谷だからこその評価は、信に値することでしょう。
前所属の熊本ではキャプテンを務めるなど、ディフェンスリーダーとしてチームに貢献。一方で、昨季は3試合の出場にとどまるという悔しさも。
そして今シーズン、心機一転、カターレの一員となることに。
副キャプテン3人のうちのひとりに抜擢。他の2人がFWの高橋、MFの姫野ということを踏まえたならば、DFのキャプテン鈴木、ということなのでしょう。それだけDF陣をまとめあげる統率力に期待されているということの表れかと。
それでなくとも、守備力の改善が最優先課題であるカターレにあって。それを任せるに足る選手としての鈴木の活躍、期待したいです。
#50 田中 佑昌 (背番号変更27→50)
「福岡のきかん坊」というイメージが、という彼の印象についてはこのブログでもしばしば書いてきたことですが。
福岡所属時にアタッカーとしてブイブイいわせていた印象があっただけに、カターレでのSB起用は、いささか意外なようにも思えました。
それでも。目を見張ったのが、3ゴールを挙げた得点シーン。
セットプレーのチャンスで、「そこに居るのか!」という絶妙なポジション取りからの見事なゴール。まさしく得点への嗅覚というか、豊富な経験に裏打ちされた業がなしとげたものでした。
ベテランと呼ばれる年齢となっても、決して錆びついてなどいない。それを自らの力でもって証明してみせた姿に、感服したのでした。
背番号を50に変更し挑むカターレでの2シーズン目。
今年もぜひ、そういった味のあるプレーぶりを見たいです。