行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

まさに、完勝。前節の勢いそのままに圧倒し、連勝を成し遂げる いわてグルージャ盛岡戦

2024-06-27 19:39:42 | カターレ富山
3-0で勝利!
ルヴァンカップの影響で延期された試合として、この日のJ3試合開催は、この富山-岩手戦だけ。あるいは、J3の他クラブが参考として試合を視聴していた、というケースもあったかもしれません。
ただ・・・その試合展開が、まさに驚嘆すべき内容で。
びっくりするくらいに、カターレが岩手を圧倒。
90分を通じてほぼ一方的な試合とし、付け入る隙を与えず完勝。平日ナイトゲームに駆け付けたカターレファン・サポーターに、連勝をプレゼントしたのでした。

今節の平日ナイトゲームに2千人あまりという動員数は、いささかばかり寂しい数字のようにも思えましたが・・・やはり、J1神戸との対戦が異質だったというだけで。よくよく考えたら、8千人オーバーという数字が、平日ナイトゲームにそぐわないほどの数字であっただけだということであって。
とはいえ。
そんななかにあっても、数とすれば少なかったにせよ、岩手サポーターの方も来場。
もしも逆の条件で、平日ナイトゲームにアウェイの地まで行けるか?と問われたならば・・・それでなくとも、今回は日程変更の開催であり。そんな条件のなか、よくぞおいでくださいましたと。本当に、頭の下がる思いです。

土曜のアウェイ長野戦から中3日、その試合からスタメンを5人変更して臨むことに。
GKの田川、両SBに安光と西矢というあたりは、想定通りとして。
故障者が相次いだということで、最大の懸案であったところのCBをどうするのかが注目されましたが。
長野戦では川上の負傷を受けて急遽出場となった鍋田。その彼がスタメン起用までは、わかるとして。
相方として、これまでSBとして出場してきた大迫が起用されることとなりました。
昨年まで所属していた沼津では、CBとしての出場もあったとのことですが。カターレでは、キャンプ時に試していた程度だったとか。
今回の非常事態を受けてのスクランブル起用。中2日で次戦・相模原戦も控えているとなれば、そこに脇本や神山を回す、ともなれば、そういった判断もアリだったということだったのでしょう。
ボランチには、末木とガブが。大怪我からの復帰以降、その影響を感じさせないほどに安定したプレーぶりを見せてきたガブですが。意外なことに、今回がJ初スタメンであったとのこと。言われてみれば、これまでリーグ戦では途中出場、スタメンでの出場はカップ戦だったか。
アタッカー陣では吉平、ヨシキ、布施谷が並び、1トップにショウセイを起用。そのあたりはフレキシブルな起用として、そういうのもアリだよね、と何の疑問も違和感もなく。
これまでも柔軟な選手起用で連戦を乗り切ってきたなかで培われてきた、選手起用への信頼。大迫のスクランブル起用についても、不安ゼロとは言わないまでも、信じて応援するだけのことだろ!と。
一方の岩手は、8試合ぶりの勝利を挙げた長野戦、勝てなかったながらもスコアレスドローに持ち込み勝ち点1を得た今治戦の流れを受けて、今節も固定メンバーをスタメン起用としていたようで。せっかくの良い流れ、ヘタにメンバーをいじることで、そこからほころびがでてしまうという事態を嫌った、ということでしょうか。
ただ・・・結論から言えば。そんな両チームの方針が、試合の明暗を大きく分けることとなったのでした。

ナイトゲームは18時、あるいは19時開始の試合がほとんどであるなかで、今節は19時30分のキックオフ。
そのキックオフから、カターレのペース。いつも通りのサッカーが出来ていました。
誰が出場しても戦力が落ちないというコンセプトは、今節にも健在。中3日の試合ながら、その影響は感じられず。急造CBコンビとなった鍋田と大迫にしても、良い意味で普通というか、とりたててギクシャクすることもなく。
一方で。
試合後、岩手の神野監督が「中3日をスタメンを入れ替えずに臨んだが、コンディションをうまく調整できず、前半から押し込まれるシーンが多かった。」とも語りましたが。やはり、精彩を欠いていた印象がありました。
なかなか状況が上向かずに下位に低迷、ついには監督交代に踏み切った岩手。いろいろと難しいなかでのシーズンとなっていることは察しますが、それでも。
間違いなくJ3クラブのなかでいちばんハードな日程を戦っているカターレに言わせてもらうならば。
「いまさら、過密日程でコンディション調整がうまくいかなかったとか、なにを言っているのか?」と。
今回の対戦については、カターレ側の一方的な都合での日程変更であり、そのあたりはすまんな、というところではありますが。
それにしたところで・・・岩手だって今シーズンここまで、ルヴァンカップや天皇杯できつめなスケジュールをこなしてきたのではないのか?
ルヴァンカップ1stラウンドでは、J2栃木を下して1回戦突破、2回戦に進出し、セレッソ大阪に0-1の惜敗。
天皇杯では1回戦で北海道代表・十勝スカイアースに勝利、2回戦でJ1柏に敗れて大会敗退となっていますが。
J3クラブのなかでは、カップ戦の数をこなしてきたほうのクラブなはず。
ルヴァンカップで1試合で敗退したクラブも少なくなかったなかで。天皇杯では、そもそも都道府県代表として大会に出場できなかったクラブすらあったなかでは。
J2の山形と清水、J1の神戸と札幌に至ってはホーム&アウェイで対戦してきたカターレにあっては。いまさら過密スケジュールがどうとかで、泣き言を言わないでほしいと。
試合中にも、ファウルで笛を吹かれた場面で、「今の、J1相手の試合だったら何事もなかったかのようにスルーされるところだぞ!」とツッコんだりしましたが・・・そうだ、これはあくまでJ3リーグの試合だった、と思い返してみたり。
なんというか・・・同じJ3リーグ所属クラブの対戦にあっても、なにか目線が違っている。そんな印象を受けました。

ただ。
優勢に、それこそ一方的なほどにカターレペースで試合を運んでいたからとて。
それが勝敗に直結するかどうかは、また別の話。
ゴール無くして勝利なし。
いかに、勝ちきるか。
実際、優勢に試合を進めながらもゴールにはなかなか結び付かずに時間が経過。
それでも。
そんな状況に喝をいれたのが、キャプテン吉平でした。
38分、やや遠目の位置から果敢にグラウンダーのシュート、それが見事に決まり、先制に成功しました。
カターレの流れ的に言えば、その場面ではボール付近にいたヨシキが触ってもうワンタッチ、ツータッチかけるようなシチュエーションでしたが。
それを半ば強引に遮り、気迫を込めてシュートを選択、それがしっかりと決まったと。
スタメン起用メンバーの平均年齢が23.55歳と、カターレ史上で見てもとりわけ若いメンバー編成であったなかで。年長にあたる吉平が、締めるところは締める!とばかりにストライカーとしての本領を発揮。欲しかった先制点に繋げてみせたのでした。

1-0で試合を折り返し、後半へ。
リードしてハーフタイムと言えば、5試合前のアウェイ札幌戦以来。なにかずいぶんとひさしぶりのような気もしましたが。
ともあれ。
先の長野戦のように、2点差をひっくり返すような試合だってあり得ることを思えば。いかに優勢だとはいえ、ゆめゆめ油断するわけにはいかないぞ!と。
状況の打開を図るべく交代選手をとうにゅうしてきた岩手ではあったものの。それでも、カターレペースの試合展開は変わりませんでした。
岩手の側とすれば、ただでさえ厳しい日程のなかでのアウェイ戦、さらに追う立場としての疲労もあろうなかで。
それでも、カターレ側に攻め疲れで緩む、なんてことは期待しないでくれよ、と。交代選手の起用も踏まえたならば、試合終盤になっても運動量が落ちるということは考えられない。消耗戦に持ち込まれたとして、有利なのは依然としてカターレ側だぞ、と。

優勢な試合を制して勝つことは大前提、いかに勝つかが問われるなかで。
67分、待望の追加点が。
中央でボールを奪取したヨシキがそのまま攻め上がり、独特のリズムで相手をけん制しつつ左足!GKのブロックをかすめてボールはゴールへ。
2試合連続ゴールとなるヨシキの追加点により、リードを広げると。
さらに、84分には布施谷!
途中出場の伊藤がドリブルで持ち上がったところ、中央にいた布施谷へと繋ぎ。足の止まりかけていた相手ディフェンスの反応よりも早く蹴り込み、ゴール!
プロ2年目にして、待望のJ初ゴール。勝利を決定づけるような布施谷の得点に、湧き上がる県総!
試合はそのまま3-0で終了。
終わってみれば、カターレのシュート19本に対し、岩手は0。ワンサイドゲームにもほどがあるのでは?という圧巻の試合ぶりで大勝したのでした。

正直言えば、決定機をモノにできていたならば、あと2点か3点くらいは獲れていた試合。それができなかったところは、まだまだだな、とも思いますが。
それでも。
自分たちのサッカーを貫き、しっかりと勝ちきったこと。
いかに最下位とはいえ、けっして油断することなく挑まねばならなかった試合。実際、岩手は前の試合では一方的な試合展開でありながら今治とスコアレスドロー。カターレだって、決めるべきところを決めきれなければ、その二の舞になっていたかもしれない。
それを、しっかりと勝ちきった意義。長野戦の逆転勝利、そこで得た勝ち点3の価値を、しっかりとつないでみせたこと。連勝をなしとげたこと。
相手だけでなく、自分たち自身と向き合う試合でもあったなか、それを勝ちきったのは大きいです。

1試合ぶん未消化だった状況が解消し、勝ち点3を加えたことで11位から一気にジャンプアップ。昇格プレーオフ圏内・5位にまで順位を上げたカターレ。
もちろん喜ばしいけれど、浮かれるわけにはいきません。
昇格プレーオフ圏で満足するのではなく。
自動昇格の2位はもちろん、いかに大宮に独走されているとて、優勝を諦めてなどいないのだから。
次節は、中2日で同勝ち点の相模原との直接対決。
ここが、踏ん張りどころ。
しかと気合を入れて、3連勝につなげねば。
必勝を期し、戦いは続きます。