J2クラブとして無条件に天皇杯に出場できていた時代も、今は昔。富山県代表としての出場枠を獲得すべく、スーパーシードとして、富山新庄クラブとの決勝戦に臨みます。
4年連続4回目の同カードとなりますが、2015年の対戦ではPK戦の末に敗退、プロ失格の烙印を押されました。折からの成績不振にとどめを刺されるかたちで、当時の岸野監督が解任されるに至ったことも相まって、クラブ史に残る決して消えない傷となってしまったのでした。
それから月日は流れましたが、改善どころか、J3最下位という史上最悪の状況で臨むこととなってしまった今年。事態を重く見たクラブは、この県選手権決勝の結果を待たず、それを前にして大鉈を振るうことに。
鹿児島戦の救いのない敗戦から3日後の水曜日、浮氣監督の契約解除―――平たく言えば、クビが発表されました。
好調であった昨シーズン前半から一転、後半戦は坂道を転げ落ちるように低迷。メンバーの大幅入れ替えを経たなかにあっても、経験値の継続という要素を重視しての監督続投。そこからの巻き返しを期した今シーズンでしたが・・・。
まったく目論見は外れてしまい、巻き返しどころか低迷がさらに加速、ついには最下位にまで落ち込んでしまうことに。さすがに、正直言って、ここまでひどい状況を強いられてしまうとまでは予想できませんでしたが。
しかし、現実は非情。
10試合で2勝8敗、リーグ最下位という事実は、いつもの敗戦コメントのように「うつむくことなくやっていく」では、信じて監督を任せ続けるには、もはやかばい切れない状況にまで至ってしまったのでした。
1月のキックオフパーティーの席で、本人に「正直言って、続投はどうなのかと思っていました」と、忌憚のない意見をぶつけました。そのうえで、「だからこそ、優勝で(見返してほしい)」と、付け加えて。その言葉に、「頑張ります!」と、しっかりと頷いてくれたのが思い出されます。
しかし。ついに、その約束は果たされることなく。前監督であった三浦監督率いる鹿児島に引導を渡されたかたち、というのも、皮肉というかなんというか。
志半ばで、無念ではありますが・・・それでも、そうでもしなければ現状打破は望めないほどに追い詰められてしまっている状況であることも、やはり現実なのであって。
代わって、かつてヴィッセル神戸で監督を務めた経験のある安達 亮 氏が新監督に就任することになりました。
若い選手が多い今のカターレにあって、育成に定評があること、2013年、J2に降格した神戸(カターレとも対戦した経験あり)を、1年で再びJ1へと導いたという実績もあり。
なにより、確かなサッカー観をもとに情熱をもって指導できるというポイントを見極めての起用となった、ということのようで。
安達新監督が合流したのが10日、わずか4日後に、この県選手権決勝。
リーグ戦の試合ではない、相手は北信越リーグ1部クラブという、普段とは違うかたちでの試合となりますが、それでも。
練習試合ではない、れっきとした公式戦。プロの意地を見せて、なにがなんでも勝たねばならない試合。
『前科』があるだけに。負けてしまえばどんな屈辱が待っているかを知っているが故に。
監督交代から間もないから、などという言い訳など、通用するはずもありません。
鹿児島戦もそうですが、これまでも、勝たねばならない試合を落とし続けてきたカターレでありますが、だからこそ。
背水の陣で臨む、絶対に勝たねばならないこの試合。
言い訳は、なにひとつ許されません。
勝利という結果を出すこと、それ以上でもそれ以下でもないのが、この試合です。
期待したいのは、永井。
もちろん、彼一人の責任ではないとはいえ・・・2015年の新庄クラブに敗れた試合でGKを務めていたのが彼でした。
当時加入1年目。カターレデビューが、なぜかGKではなくフィールドプレーヤーとしてだった、というよくわからないものとなった一方で。本職のGKとして、初スタメンで起用されたのが、この年の県選手権決勝・新庄クラブ戦でした。
もちろん、彼一人の責任ではないとはいえ・・・その実質デビュー戦で、PKの末に敗れました。
PKである以上、もちろんキッカー側が絶対的に有利とはいえ、それでも。「自分がしっかりと止められていたなら、負けなかったかもしれないのに」という自責の念は、やはりあったのではないかと。
プロ失格の烙印を押され。そして、チーム史に傷をつける、天皇杯不参加。そんな過去ですが、やはり、全く意識するなというほうが難しいでしょう。
しかし、だからこそ。
格下とされる相手だからといって、絶対に勝てるという保証などありはしない。そのことを、誰よりも知っているからこそ。
折しも、ここまでリーグ戦フル出場のなか、最多失点で、はからずも「ワーストGK」となってしまっている、屈辱の現状。
変わらなければ、変われない。
新監督のもと、これまでの常識が通用しないことも往々にしてあるタイミング。ならば、いつにも増して気合を入れねばならないことは確か。
リーグ戦の前に、まずは、この決勝戦。無失点でしのぎ切る、1点たりとも相手に得点を許さない、そんな断固たる決意のもと、ゴールを守りぬいてほしいです。
安達監督は10日に選手たちへのあいさつで「J3最下位のチームでダメなら選手生命の危機だと思って練習してもらいたい」と奮起を促したとのこと。
変わらなければ、変われない。
なんのために、クラブは監督交代に踏み切ったのか。その意味を、正しく、正面からしっかりと受け止めねばなりません。
J3なら最下位でも降格はない、とか、そんなはなしではないのであって。ただそんなふうに思っていたとしたら、いかに低迷しようが、わざわざ監督交代などしなくていいはずで。
いかに優勝が遠のいたとはいっても。だからと言って、現状のまま、最下位のまま甘んじて良いわけでは、決してない。
もちろん、監督を新しい人に変えさえすれば、今までのマイナス面がチャラになって、すべてが好転するかと言えば、そんなことはないでしょう。
しかし、それでも。
安易な継続路線ではなく、リスクを覚悟で大鉈を振るった、その決断。
カターレ富山に関わる全ての人が、心せねばなりません。
そんな中で迎える、初の公式戦にして、絶対に勝たねばならない試合。
勝って当然という、逆に言えば負けた時のリスクが大き過ぎる試合。
いや、だからこそ。新体制でやっていかねばならないこの状況だからこそ。変化を恐れることなく。むしろ、変わるために代わっていかねばならないのだから。
富山県最強サッカークラブの誇りにかけて。名実ともにそうあらねばならない、その重みに誓って。
万が一、という可能性を、なくせ!
合流間もない新監督に、「最下位低迷で仕方ない」なんてことはあり得ないということを、実力でもって示せ!
カターレのプライドが問われるこの試合、勝ち切れ!!!
勝たれ!!!富山!!!!!
4年連続4回目の同カードとなりますが、2015年の対戦ではPK戦の末に敗退、プロ失格の烙印を押されました。折からの成績不振にとどめを刺されるかたちで、当時の岸野監督が解任されるに至ったことも相まって、クラブ史に残る決して消えない傷となってしまったのでした。
それから月日は流れましたが、改善どころか、J3最下位という史上最悪の状況で臨むこととなってしまった今年。事態を重く見たクラブは、この県選手権決勝の結果を待たず、それを前にして大鉈を振るうことに。
鹿児島戦の救いのない敗戦から3日後の水曜日、浮氣監督の契約解除―――平たく言えば、クビが発表されました。
好調であった昨シーズン前半から一転、後半戦は坂道を転げ落ちるように低迷。メンバーの大幅入れ替えを経たなかにあっても、経験値の継続という要素を重視しての監督続投。そこからの巻き返しを期した今シーズンでしたが・・・。
まったく目論見は外れてしまい、巻き返しどころか低迷がさらに加速、ついには最下位にまで落ち込んでしまうことに。さすがに、正直言って、ここまでひどい状況を強いられてしまうとまでは予想できませんでしたが。
しかし、現実は非情。
10試合で2勝8敗、リーグ最下位という事実は、いつもの敗戦コメントのように「うつむくことなくやっていく」では、信じて監督を任せ続けるには、もはやかばい切れない状況にまで至ってしまったのでした。
1月のキックオフパーティーの席で、本人に「正直言って、続投はどうなのかと思っていました」と、忌憚のない意見をぶつけました。そのうえで、「だからこそ、優勝で(見返してほしい)」と、付け加えて。その言葉に、「頑張ります!」と、しっかりと頷いてくれたのが思い出されます。
しかし。ついに、その約束は果たされることなく。前監督であった三浦監督率いる鹿児島に引導を渡されたかたち、というのも、皮肉というかなんというか。
志半ばで、無念ではありますが・・・それでも、そうでもしなければ現状打破は望めないほどに追い詰められてしまっている状況であることも、やはり現実なのであって。
代わって、かつてヴィッセル神戸で監督を務めた経験のある安達 亮 氏が新監督に就任することになりました。
若い選手が多い今のカターレにあって、育成に定評があること、2013年、J2に降格した神戸(カターレとも対戦した経験あり)を、1年で再びJ1へと導いたという実績もあり。
なにより、確かなサッカー観をもとに情熱をもって指導できるというポイントを見極めての起用となった、ということのようで。
安達新監督が合流したのが10日、わずか4日後に、この県選手権決勝。
リーグ戦の試合ではない、相手は北信越リーグ1部クラブという、普段とは違うかたちでの試合となりますが、それでも。
練習試合ではない、れっきとした公式戦。プロの意地を見せて、なにがなんでも勝たねばならない試合。
『前科』があるだけに。負けてしまえばどんな屈辱が待っているかを知っているが故に。
監督交代から間もないから、などという言い訳など、通用するはずもありません。
鹿児島戦もそうですが、これまでも、勝たねばならない試合を落とし続けてきたカターレでありますが、だからこそ。
背水の陣で臨む、絶対に勝たねばならないこの試合。
言い訳は、なにひとつ許されません。
勝利という結果を出すこと、それ以上でもそれ以下でもないのが、この試合です。
期待したいのは、永井。
もちろん、彼一人の責任ではないとはいえ・・・2015年の新庄クラブに敗れた試合でGKを務めていたのが彼でした。
当時加入1年目。カターレデビューが、なぜかGKではなくフィールドプレーヤーとしてだった、というよくわからないものとなった一方で。本職のGKとして、初スタメンで起用されたのが、この年の県選手権決勝・新庄クラブ戦でした。
もちろん、彼一人の責任ではないとはいえ・・・その実質デビュー戦で、PKの末に敗れました。
PKである以上、もちろんキッカー側が絶対的に有利とはいえ、それでも。「自分がしっかりと止められていたなら、負けなかったかもしれないのに」という自責の念は、やはりあったのではないかと。
プロ失格の烙印を押され。そして、チーム史に傷をつける、天皇杯不参加。そんな過去ですが、やはり、全く意識するなというほうが難しいでしょう。
しかし、だからこそ。
格下とされる相手だからといって、絶対に勝てるという保証などありはしない。そのことを、誰よりも知っているからこそ。
折しも、ここまでリーグ戦フル出場のなか、最多失点で、はからずも「ワーストGK」となってしまっている、屈辱の現状。
変わらなければ、変われない。
新監督のもと、これまでの常識が通用しないことも往々にしてあるタイミング。ならば、いつにも増して気合を入れねばならないことは確か。
リーグ戦の前に、まずは、この決勝戦。無失点でしのぎ切る、1点たりとも相手に得点を許さない、そんな断固たる決意のもと、ゴールを守りぬいてほしいです。
安達監督は10日に選手たちへのあいさつで「J3最下位のチームでダメなら選手生命の危機だと思って練習してもらいたい」と奮起を促したとのこと。
変わらなければ、変われない。
なんのために、クラブは監督交代に踏み切ったのか。その意味を、正しく、正面からしっかりと受け止めねばなりません。
J3なら最下位でも降格はない、とか、そんなはなしではないのであって。ただそんなふうに思っていたとしたら、いかに低迷しようが、わざわざ監督交代などしなくていいはずで。
いかに優勝が遠のいたとはいっても。だからと言って、現状のまま、最下位のまま甘んじて良いわけでは、決してない。
もちろん、監督を新しい人に変えさえすれば、今までのマイナス面がチャラになって、すべてが好転するかと言えば、そんなことはないでしょう。
しかし、それでも。
安易な継続路線ではなく、リスクを覚悟で大鉈を振るった、その決断。
カターレ富山に関わる全ての人が、心せねばなりません。
そんな中で迎える、初の公式戦にして、絶対に勝たねばならない試合。
勝って当然という、逆に言えば負けた時のリスクが大き過ぎる試合。
いや、だからこそ。新体制でやっていかねばならないこの状況だからこそ。変化を恐れることなく。むしろ、変わるために代わっていかねばならないのだから。
富山県最強サッカークラブの誇りにかけて。名実ともにそうあらねばならない、その重みに誓って。
万が一、という可能性を、なくせ!
合流間もない新監督に、「最下位低迷で仕方ない」なんてことはあり得ないということを、実力でもって示せ!
カターレのプライドが問われるこの試合、勝ち切れ!!!
勝たれ!!!富山!!!!!