2-1で勝利!
中断期間明けの、言わば終盤に向けての開幕戦。そんななか、優勢に試合を進めながらも決定力に欠け、そのうちにワンチャンスをものにされて先制を許してしまうという「これまで通り」の展開におちいってしまったのだけれど。
そこで、屈しなかった。
後半、白石の移籍後初ゴールで追いつき。さらに終盤、大谷が待望のJ初ゴールを決めて逆転。そのまま逃げ切り、見事に勝利を飾りました。
ここしばらく、ホームでなかなか勝てないことが続き、また今節もか、という雰囲気もありましたが。5000人超の観衆のなか、それを打ち破る勝利でもって、価値ある勝ち点3を得ることに成功したのでした。
今シーズン最後のホームでのナイトゲーム。日が落ち、照明がピッチを煌々と照らすなかでの試合となりました。
試合開始からしばらく探り合いという時間帯でしたが、徐々にカターレ側がペースを握るのが見て取れました。積極的にボールに絡んでいき、簡単には相手にやらせない。そういった、今シーズンここまでも見てきた戦いぶり。
しかしながら、なかなかチャンスを活かせない、という部分までこれまで通りという・・・。
なかでも、平松がGKと1対1という絶好機に決められなかった、というシーンには、天を仰いでしまったものです。
そんななかで。
これまた、「これまで通り」。
相手CKの場面から、シュートを阻止したこぼれ球が、ちょうどうまい具合に相手選手に収まり、それを決められてしまうというかたちで先制されてしまうことに。
先の仙台戦でもそうでしたが。
ワンチャンスをものにされるかたちでの、「またか」という失点。
その後も決定力を欠き、ビハインドのままにハーフタイムを迎えることに。
ハーフタイムには花火も打ちあがりましたが、「これが試合終了後でなくて良かったね」と。
そう、前半だけで言えば負け試合。
ポジティブに考えるならば、同点、逆転への時間はまだ残されていて、決して負けたわけではない!ということであったのですが。
そこで、実際に最低2点を獲って逆転勝利につなげることが出来るかどうか。
遺憾ながら、ここまでそれが出来ていないからこその、現状。
優勢に試合を進めることが勝利につながらず、結果、勝ち点を獲りそこなってしまうーーーその繰り返しでした。
今節もまた、そうなってしまう条件が満たされてしまったなかで。
いかに、跳ね除けるか。
実際に、ハーフタイムに監督も言ったそうです。「これをひっくり返す力を付けないとダメだと。今年1年、課題は同じ。それを克服するしかないでしょ、と。逃げも隠れもできない。入らない、相手に先にやられた。だからなんだと。追い付いて、逆転するしか道はない。」と。
その意思を体現するにあたって。
後半開始からしばらくは相模原ペースであったものの、57分という比較的早い段階で、陽次から高橋に交代。
すると、その交代が奏功。持ち前のガッツあるプレーぶりで、攻撃に勢いを生み出しました。
高橋本人にとってみれば、このところ出場がなかったなかで、久しぶりのピッチ。しかし、それを感じさせないだけのプレーでもって、チームを引っ張っていく確かな存在感を発揮していたのでした。
そして、60分。
前嶋のクロスがペナルティーエリア内に供給されると、それに合わせた白石がヘッド!同点ゴールが決まり、試合を振り出しに戻したのでした。
カターレ移籍後初ゴールということですが、なにか、そう感じさせない印象。それだけ、チームになくてはならない存在になっているという証でもありましょう。
こうなったからには、狙うは逆転勝利のみ。勝ち越されて敗戦など、ありえませんでした。
その後もカターレがペースをつかみ、押し込んでいくなかで。
迎えた82分。
高橋の縦パスに反応した大谷が、持ち前のスピードを発揮。一気に抜け出し、GKの股抜きで流し込むゴール!ついに逆転を成し遂げたのでした。
昨季途中から特別指定選手として出場、今シーズン正式契約してカターレの一員に。そのポテンシャルは誰もが認めるなか、「あとはゴールが」と言われ続けていた中で。
通算18試合目、そして初のスタメン出場のなかでの初ゴールだった、とのこと。
正直、意外な感じがしました。「あれ?初スタメンだったっけ?」と。
それだけ、期待のかかっていた選手。存在感を持っている選手。
その大谷が、ついにやってくれました。
こうなったからには、いわゆるケチャドバ理論で。
初ゴールまでには時間がかかったけれど、1回決めたら、あとはドバドバとゴール量産を期待したいです。
このゴールが自信として身についたならば、決して可能性の低い話でもなんでもないのだから。
そして、タイムアップ。
見事に勝利し、中断明けの「開幕戦」を制することに成功しました。
これまで通りを覆しての、価値ある1勝。
ホームの5000人を超えるファン・サポーターに勝利を届けられた価値は、やはり大きいです。
再開され、続いていくこととなるリーグ戦。
上位との差はまだあるにせよ、もちろん、諦めてしまう段階ではなく。
この勝利を契機に、躍進を果たしていくために。
まずは、次節。
連勝を期して、心して挑まねば。