『 第二次世界大戦で亡くなり、今も戦地に残る戦没者の遺骨収集について考えるシンポジウム(産経新聞社主催)が19日、大阪市中央公会堂(同市北区)で開かれ、約1千人が参加。遺骨収集に取り組むアルピニストの野口健さんらが収集事業の現状や課題について意見を交わした。 遺骨収集をめぐっては、本土以外での戦没者240万人のうち、現在も100万人以上の遺骨が未帰還。昭和27年度に始まった国の収集事業も、関係者の高齢化や情報の減少で近年は収集数が停滞している。 フィリピンでの遺骨収集を行うNPO法人「空援隊(くうえんたい)」の活動に参加する野口さんは、収集が進まない現状について「遺骨収集イコール戦争美化につながるとして避けてきた傾向がある」と批判。「国が動かないなら、私たちが動いて国民運動化しなければ」と訴えた。 同隊は昨年、独自に調査した8675人分の遺骨を収集。倉田宇山理事はゲリラが潜む密林での作業などについて説明。「収集可能な遺骨は3万人分あるのに国は予算を出せないという。なぜ遺骨を放置するのか」と悔しさをにじませた。 』 1月20日7時56分配信
産経新聞
戦後66年も立って、日本国の為に闘い戦死した海外戦没者約240万のうち約116万人が平成15年の時点で遺骨が未回収になっている厳然たる事実です。日本国が戦前一銭五厘の赤紙で徴収し、国の為に亡くなった戦没者を戦後66年も野戦、戦野の跡に放置している国は先進国で世界中どこに有るだろうか。何で遺骨収集をしないのか。出来ないのか。国の予算が出せないからと言う経済大国の日本です。今の日本の戦後の平和と経済成長による繁栄は、幾多の戦没者の貴い血と犠牲によりあがなわれていることを忘れてはならないのです。私の亡き父の弟もフィリピンレイテ島で旧陸軍砲兵隊野砲の上等兵として戦死、遺骨は未だ帰った来ていません。昭和20年7月25日戦死、二度めの応召の時戦死するのを予感していたのか、家族戦争に行くのはもういややと言ったそうですよ。もう戦後66年を経過し激戦地も風雨にさらされ、当時の面影も見つけだしにくいと思います。戦死された御遺族も高齢化され草葉の下に入られた方が多いのではないでしょうか。激戦地で生き残られた戦友の証言もなかなか得られないのでは有りませんか。御高齢になられ亡くなられた方も多いと思います。沖縄県で、戦没者の為に遺骨収集をされているボランティアの人もいます。日本国の為に命を捧げ亡くなった戦没者の遺骨を日本国が責任を持って、遺族の元に返すのは国家の責任とと義務では有りませんか。国外の激戦地で亡くなられた戦没者を野戦に放置するのは、人道上問題であり、国家のモラルの欠如と国家としての道に反することでは有りませんか。116万人の戦没者66年間野ざらしにされたのでは、野垂れ死で風雨さらされたり、見世物にされていたのでは戦没者の霊も浮かばれません。 革新系の人達や左翼の文化人は、日本の戦争責任を全国的に調査し、国家の責任を追求、国家賠償を求めるのに協力しますが、海外の戦没者遺骨収集には口を閉ざします。日本人として知らぬ顔です。戦争犯罪の片棒を担いでいるのが戦没者と思っているのです。亡くなりました有名な某評論家は、兵隊さんまで戦争犯罪の加担者と言い、自分で用語を作り、戦前の上位下達の軍隊組織や軍律の厳しさ、上官の命令の絶対服従制、厳しい言論の統制も実際に子供の時で体験が無く、知らずに間違った主張をしているのです。
民間人では、予算も有りませんし、116万人の遺骨を全部収集するのは経済面や人的面でも無理です。日本の国の為に戦って亡くなられた方々の遺骨が、遺族の方々の家に無事帰れますように日本国民の皆さんが支援、サボートして上げて下さい。116万人の戦没者皆さん方の遺骨の早期日本への御帰還と御冥福を心からお祈り申し上げます。戦没者の皆さんに戦友の歌、全曲をお送りします。
戦友全曲
真下飛泉・作詞 三善和気・作曲
1ここは御国の何百里 離れて遠き満州の
赤い夕陽に照らされて 友は野末の石の下
2思えば悲し昨日まで 真っ先駆けて突進し
敵をさんざん懲らしたる 勇士はここに眠れるか
3ああ戦いの最中に 隣に居ったこの友の
にわかにはたと倒れしを 我は思わず駆け寄りて
4軍律厳しい中なれど これが見捨てておかりょうか
しっかりせよと抱き起こし 仮包帯も弾の中
5おりから起こる吶喊(とっかん)に 友はようよう顔上げて 御国のためだかまわずに 遅れてくれなと目に涙
6あとに心は残れども 残しちゃならぬこの体
それじゃ行くよと別れたが 永の別れとなったのか7)戦い済んで日が暮れて 探しに戻る心では
どうか生きていてくれと 物なと言えと願うたに
8虚しく冷えて魂は 国へ帰ったポケットに
時計ばかりがコチコチと 動いているのも情けなや
9思えば去年船出して 御国が見えずなった時
玄界灘に手を握り 名を名乗ったが始めにて
10それより後は一本の 煙草も二人分けてのみ 着いた手紙も見せ合うて 身の上話繰り返し
11肩を抱いては口癖に どうせ命はないものよ 死んだら骨を頼むぞと 言い交わしたる二人仲
12思いもよらず我一人 不思議に命永らえて 赤い夕陽の満州に 友の塚穴掘ろうとは
13隈なく晴れた月今宵 心しみじみ筆とって 友の最期をこまごまと 親御へ送るこの手紙
14筆の運びは拙いが 行燈の陰で親たちの読まるる心思いやり 思わず落とすひとしずく
※吶喊、とっかんの意味、敵陣へ突き進むこと。「敵陣めがけて吶喊する。」