教育カウンセラーの独り言

今起こっている日本の教育の諸問題と受験競争の低年齢化している実態を見据えます。

安倍政権の3年後を占う。山内康一『螳螂の斧』

2013年10月28日 20時37分04秒 | 国際・政治
基本的に私は将来予測を信頼しない方ですが、
おもしろい文章を見つけたのでそれを適用し、
安倍政権の3年後を大胆予測します。

*ご参考:「専門家の予測はサル以下」

ロナルド・イングルハートという政治学者は、
次のような主張を展開しているそうです。
----------------------------------------

経済発展と成長は、人間の地位を安泰にし、
物的な幸福を感じさせるために、
人が権威に服従する傾向を弱める。

人々が不安を持つときには、権威主義的な
政治や強いリーダーを求める。

しかし、より安全で豊かな国においては、
人々は単なる生存から、生活の質にまつわる
広い事柄に関心を移すようになる。

----------------------------------------

いまの安倍政権を見ていて感じることとは、
安倍総理が権威や強いリーダーシップを好み、
それを国民が支持しているように見えます。

安倍政権の高い支持率の背景にあるものは、
私が考えるに次の2点だと思います。

1)不安定な民主党政権後の安定政権願望
  =権威や強いリーダーシップへの憧れ

2)長く続いた不景気の後の経済的な成長
  =安倍政権後の株価や景気の改善

1)に関しては、民主党政権のおかげで、
しばらくは効果が続くかもしれません。
しかし、人々が民主党政権を忘れた頃に、
その効力が失われてくることでしょう。

2)に関して、政権支持率と株価が連動し、
株価が上がっていることが実績と評価され、
株価が高いうちは効果が持続するでしょう。

しかし、劇場政治と言われた小泉総理人気と
安倍総理人気は質的に異なると思います。

小泉総理は実績と無関係な人気でしたが、
安倍総理の人気は実績と連動しています。

一部のタカ派は別として、多くの国民が、
安倍政権を支持している理由と言えば、
経済政策の成果と安定志向だと思います。

裏を返せば、経済が不調になってくると、
政権支持率は一気に下がる可能性があり、
もろい土台の上に立っています。

また、経済政策がうまく行き続けた場合も、
イングルハート氏の主張が効いてきます。

経済が成長して人々の心に余裕が出てくると、
権威主義的リーダーシップへの懐疑が強まり、
経済以外への関心が高まってきます。

景気が悪いと右派的な勢力が強まるのは、
ほぼ世界共通の現象と言えるでしょう。
逆に、景気がいいと、寛容になります。

アベノミクスが成功をおさめるとしても、
そのことが安倍政権への批判を強めて、
政権支持率を下げる可能性もあります。

そこから導き出される結論としては、
アベノミクスが成功しても失敗しても、
3年後の安倍政権支持率は低いだろう、
という大胆な予測です。

いま永田町では安倍政権の長期政権化が、
広く予測されているように思いますが、
その中であえて逆張りの予測をします。

3年後はどうなっていることやら?
私の予測もサル以下かもしれません。

*ご参考:2012年9月21日付ブログ「専門家の予測はサル以下」
http://yamauchi-koichi.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-02a1.html

引用元yamauchi-koichi.cocolog-nifty.com/blog

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同情心を吹っ飛ばしたみのもんたの厚顔記者会見NEW!!

2013年10月28日 20時18分19秒 | 国際・政治

 

新刊発売のお知らせ

2013年1月19日発売KKベストセラーズから、
田母神元航空幕僚長との共著を発売します。

new release

Naoto Amaki

天木直人
天木 直人

みのもんたの事件が表ざたになってからというもの、あらゆる週刊紙がみのもんたを叩いた。

 ここまで叩かれると同情のひとつもしたくなるのが人情だ。

 しかしみのもんたの記者会見を聞いてその同情心は吹っ飛んだ。

 なんとみのもんたはテレビに流れたセクハラまがいの行動を次のように言い訳したのだ。

 すなわちその女性アナウンサーはよくとちる事があり、そのたびにしっかりせよと肩や背中を押していた、それが画像に流されて誤解を受けたと。

 これは噴飯もののいいわけだ。

 しかし私が最も注目したのはみのもんたが報道番組を辞めることが一番つらいといったことだ。

 メディアが第4の権力であり、自らがその権力者になりたいということを図らずも白状した瞬間だ。

 メディアの影響力を使って政治家たちをひざまづかせたいということだ。

 ジャーナリズム精神を履き違え、メディアを悪用してきたということだ。

 二度と政治報道を任せてはいけない(了)

引用元http://www.amakiblog.com

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スパイ映画「007」さながら大臣や副大臣、政務官、国家公務員らが中国、ロシア諜報機関のターゲットに

2013年10月28日 20時01分25秒 | 国際・政治

2013年10月28日 04時50分33秒 | 政治
◆安倍晋三政権は特に秘匿が必要な安全保障に関する情報を「特定秘密」に指定し、漏えいした公務員らに最高で10年の懲役刑を科すなどとした「特定秘密保護法案」を閣議決定(10月25日)閣議決定した。この法案は、言い換えれば「スパイ防止法案」だ。とくに防衛省が防衛庁、そして陸海空3自衛隊のいわゆる制服組が念願としてきたものである。
 この法案が成立すれば、「スパイ天国」と言われてきた日本でも、英国のスパイ映画「007」さながらに、「特定秘密」を知る大臣や副大臣、政務官、国家公務員らが中国、ロシア諜報機関により、「女性スパイ(くノ一)」の明確なターゲットにされて、いよいよ「本格的なスパイ事件」が発生するドラマチックな面白い時代になりそうだ。
 つまり、これからの時代、最もビクビクするのは、「特定秘密」を知る大臣や副大臣、政務官、国家公務員らということである。
◆これまでも、歴代総理大臣や国務大臣のなかで、たとえば中国の女性スパイに絡め取られた人は少なくない。ある総理大臣は、参院予算委員会で追及されて、突然、足をガタガタ震わせた人もいた。
 だが、中国の女性スパイに最高国家機密を握られていても、「特定秘密保護法」がなったので、摘発、処罰されることはなかった。はっきり言えば、日本の国家機密は、大臣や副大臣、政務官、国家公務員らが、外国スパイに漏らしていたケースが多かったと断言してよい。つまり、「売国奴」の大半は、大臣や副大臣、政務官、国家公務員らであったということだ。
 孫子の兵法「用間篇第13」は、スパイを「5間」(郷間、内間、反間、死間、生間)に分類しているけれど、スパイが狙うのは、いつの時代でも「国家最高機密」である。
 英国では、閣僚クラスの政治家が、高級コールガールの餌食になった事件が有名だ。1962年当時、ハロルド・マクミラン政権のジョン・プロヒューモ陸相((首相候補といわれた世襲貴族)が、ソ連側のスパイとも親交があったキーラーという名の高級コールガール(売春婦)をロンドンのナイトクラブで買ってしまい、英国陸軍の最高機密を漏らしたと疑われた事件が発覚した。キーラーは、ソ連の諜報員だったことが判明し、マクミラン政権は崩壊、このスパイ事件は、「20世紀最大の英政界スキャンダル」と言われた。
 日本においても、同様のスパイ事件が起きない保証はない。それ故に、「特定秘密保護法」が制定されようとしているのである。そうなると、大臣や副大臣、政務官、国家公務員らは、親族、縁者を含めて、「ひょっとしたらスパイではなかろうか」と日々、疑惑の目を向けて生活することになる。
◆また、「特定秘密」に深く関わっている大臣や副大臣、政務官、国家公務員らは、「盗聴」に対して、神経質にならなくてはならない。米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの英語圏5か国で編成される通信傍受機関「エシュロン」(米国安全保障局=NSA=管轄)という最強の盗聴機関を持っている。
 そればかりか、米国膨張CIAは、世界各国の最高指導者に対しても盗聴を行っている。このことが、今回、ドイツのメルケル首相にもバレた。
 産経新聞msn産経ニュースが10月24日午前9時6分、「メルケル首相の携帯まで盗聴か 独政府声明に米側『傍受していない』」という見出しをつけて、以下のように配信した。
 「【ベルリン=宮下日出男】ドイツ政府は23日、メルケル首相の携帯電話の通話が米情報機関による盗聴対象になっていた疑いがあるとの声明を発表した。メルケル首相は同日、オバマ大統領と電話会談し、懸念を伝えるとともに事実関係の説明を求めた。カーニー米大統領報道官によると、電話会談でオバマ大統領は、『首相の通話を傍受していない』と伝え、疑惑を否定した。独政府の声明は判断理由など詳細を明らかにしていないが、独誌シュピーゲル(電子版)によれば、盗聴はメルケル首相の私用の携帯電話に対し数年にわたり行われていた可能性がある。独情報機関の調査の結果、独政府は米側に説明を求めるに十分な疑いがあると判断した。メルケル首相は米側に対し、『こうした手法は事実であれば、全く受容できず、重大な信義違反だ。直ちにやめられなければならない』と伝えたという。
米中央情報局(CIA)元職員、エドワード・スノーデン容疑者が米国家安全保障局(NSA)の個人情報収集活動を暴露後、ドイツでも独情報機関と協力するなどして盗聴などが行われていた可能性が指摘されていた。最近では仏メディアが仏国内での大量の電話盗聴疑惑を報じている。ただ、これまでの疑惑はいずれもスノーデン容疑者が入手した文書に基づく疑惑であり、独政府が独自情報に基づいて抗議したのであれば、異例の事態だ」

 こうした手法は事実であれば、全く受容できず、重大な信義違反だ。直ちにやめられなければならない。
引用元http://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken/
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逃げた競走馬と車が衝突、男性死亡 岐阜・笠松競馬

2013年10月28日 14時52分30秒 | まち歩き

<script></script>
<script type="text/javascript"></script><script type="text/javascript" defer="true" charset="UTF-8" src="http://jss.afpbb.com/mbsv/blog_button/asahi/asahi.php?url=http%3A%2F%2Fwww.asahi.com%2Farticles%2FNGY201310280004.html"></script>

2013年10月28日10時45分

<script language="JavaScript" type="text/javascript"></script><script src="http://imp.asahi.com/bservers/AAMALL/acc_random=9170999/pageid=40640182/AAMB1/SITE=SOKUHOU/AREA=RECT3/AAMSZ=300X250/OENCJP=UTF8"></script><script></script><script></script>[PR]

 28日午前3時5分ごろ、岐阜県岐南町薬師寺5丁目の町道で、同県笠松町の笠松競馬場から逃げた競走馬と軽乗用車が正面からぶつかった。さらに軽乗用車は対向してきた乗用車と正面衝突し、軽乗用車を運転していた同県山県市富永、トラック運転手恩田義雄さん(64)が頭などを強く打って死亡した。競走馬は死んだ。乗用車を運転していた岐阜市の男性(67)にけがはなかった。

 岐阜羽島署や笠松競馬を運営する県地方競馬組合によると、逃げたのは笠松競馬所属の2歳牝馬(ひんば)のコスモビジョン(約430キロ)。調教のため厩務(きゅうむ)員が厩舎(きゅうしゃ)から競馬場まで連れて行ったが、本馬場に入ってから暴れ出し、男性騎手(33)を振り落として出入り口から場外へ逃げた。競馬場から東へ200~300メートル走り、軽乗用車とぶつかったという。出入り口には警備員がいたが、扉を閉めるのが間に合わなかったという。

 笠松競馬場では2月に競走馬が場外に逃げて車と衝突する事故が発生。今年に入って競走馬が場外に逃げる事案が2月の事故を含め3度起きていた。競馬組合の尾藤良博事務局長は「対策をとってきたつもりだったが、原点に立ち返って対策を見直さないといけない」と話した。』

今年に入って競走馬が場外に逃げる事案が2月の事故を含め3度も起き、競馬組合の尾藤良博事務局長は「対策をとってきたつもりだったが、原点に立ち返って対策を見直さないといけない」と話していますが。三度目の正直で、今後事故防止に努めて欲しいと思います。2歳牝馬(ひんば)のコスモビジョン競馬場の外で一度思う存分走りたかったのと思います。

軽乗用車を運転していた同県山県市富永、トラック運転手恩田義雄さん(64)が頭などを強く打って死亡したのは、本当に気の毒です。昔は馬力屋と言われた現代の馬力屋さん、トラックの運転手恩田義雄さんに当たったのも『当て馬』による被害で、この世の何かの因果でしょうか。どこで誰が事故に遭うか分からない今の世の中です。

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セクハラ校長は「復帰不可」 大阪市教委、自主退職へ

2013年10月28日 13時05分05秒 | 受験・学校

朝日デジタル2013年10月25日12時53分 【尾崎文康】大阪市教委は25日、保護者へのセクハラ問題で更迭した男性の民間人校長(59)を、学校に復帰させず、自主退職を求めることを決めた。校長も退職を受け入れる意向。研修と教育委員の面談の結果、反省が不十分で課題を直視できていないと判断した。市教委が民間人校長に退職を求めるのは初めて。

    永井哲郎教育長は「高い倫理観、人権感覚を求められる校長としては問題があると判断した」と話した。

     4月に公募で採用され、市立小学校に勤めていた校長は、児童の母親の体を触り、不適切なメールを出すなどしたとして、先月、減給処分を受けた。その後、校長経験のあるベテラン職員らによる再発防止の研修を受け、今月22日に教育委員と面談した。

     市教委は25日、教育委員会議を非公開で開き、校長の処遇を検討。事務局は、校長が「故意に触ったのではなく、手が当たった」などと性的な意図を否定し続けたことなどから、(1)不祥事を悔い改め、自らを振り返る(2)復職への課題を直視し、信頼回復の方法を考える、との観点から「振り返りが不十分で、説得力ある説明がない」「人権侵害にあたる行為の原因が自身のどこにあったのか見いだせない状態では、職責を全うできない」と報告。5人の教育委員も「なぜその行為に及んだのか考えが深まっていない」「研修成果が十分でない」などと発言し、全会一致で結論を出した。 報告を聞いた校長は「(研修など)復職へのチャンスを頂いて感謝する。結果は深く受け止めたい」として退職の意向を示したという。校長は減給処分を受ける前、市教委への顛末(てんまつ)書でセクハラとされた自身の行為を「007のような行動」と表現。学校運営の情報収集のため、「女性スパイに対して、情報が入って来るように愛情表現で語りかけ気を引き、成果を上げる」狙いだったとし、セクハラの意図を強く否定していた。 市教委は校長を「3年間の任期付き校長」の条件で公募採用した。当初は校長以外の職種には回せず、復職させざるを得ないとの立場だったが、市議会から「憤りを感じる」「短期間で改心するとは思えない」と批判が続出。保護者らから「自分の学校には来てほしくない」などの厳しい意見が強く、「現実的にみて復職は不可能」との方向に傾いた。 市教委によると、校長は5~6月の懇親会で児童の母親の尻や左腰に触ったほか、「僕と会えなかったら寂しい?」などとメールで不適切な表現をしたという。また別の母親や地域行事に来た未成年女性にも不適切な発言をしたという。』

    この校長は、減給処分を受ける前、市教委への顛末(てんまつ)書でセクハラとされた自身の行為を「007のような行動」と表現。学校運営の情報収集のため、「女性スパイに対して、情報が入って来るように愛情表現で語りかけ気を引き、成果を上げる」狙いだったとし、セクハラの意図を強く否定していたのは、義務教育の小学校の校長としての現実の職務と責任を蔑ろにし、映画の中での007世界と勘違いしているのでは有りませんか。教育現場の教員の模範となるべき管理職、小学校の校長としてモラルがなく、思い違いをし、本末転倒のあるまじき行動では有りませんか。子供達や保護者の学校への信頼を裏切った不適格な民間人校長と言えます。

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    中国機、沖縄-宮古間を連日飛行

    2013年10月28日 11時40分14秒 | インポート

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    中国機4機、3日連続飛行 沖縄沖、太平洋と往復  沖縄本島と宮古島の間の公海上空を飛行した中国軍のH6爆撃機=27日(防衛省統合幕僚監部提供)  防衛省統合幕僚監部は27日、中国軍のY8早期警戒機2機とH6爆撃機2機が同日、沖縄本島と宮古島の間の公海上空を抜け、東シナ海と太平洋の間を往復飛行したのを確認したと発表した。航空自衛隊那覇基地の戦闘機が緊急発進した。領空侵犯はなかった。  中国機が同じルートを通過するのは3日連続。いずれもY8が2機、H6が2機だった。防衛省は、東シナ海での中国の動向に警戒を続けている。  また中国国営通信の新華社は中国海軍の3艦隊参加の演習を26日までに始めたと報道しており、防衛省は関連があるか分析。 山陽新聞( 2013/10/27 20:27)

    東シナ海の領有権の権益拡大による領空権拡大を狙って、中国空軍がかなり増強されている現実が良く分かります。中国空軍の増強されたを示していると思いますが。今後アメリカ空軍の哨戒、防空活動や台湾空軍との衝突も起きないか危惧されます。日中友好条約と中国軍の軍事行動や威嚇と兆発行為は別と考えているのでしょうか。

    H-6 (航空機)

    出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
    H-6 轟炸六型

    H-6(轟炸六型、Hong-6)は、西安飛機工業公司が製造し、中国人民解放軍が装備している大型爆撃機で、ソビエトのTu-16爆撃機を国産化した機体である。派生型に空中給油機HY-6がある。

    生産の経緯

    1957年中華人民共和国ソビエトから相互援助条約の一環として ツポレフ Tu-16 を導入することを決定し、ノックダウン生産哈爾浜飛機製造公司にて開始した。1957年9月には組立てられた機体が中国国内で初飛行し、1959年にはソ連との間にTu-16のライセンス生産が取り決められた。

    この取り決めのもと西安飛機工業公司で生産が開始されることになったが、1956年のソ連共産党第20回党大会におけるフルシチョフの演説をきっかけに始まった中ソ対立により1960年6月にはソビエト側の技術者が引き揚げてしまったために生産計画は大幅に遅れ、1968年にようやく国産のエンジンの渦噴8型(WP-8)を搭載した生産1号機が初飛行した[1]

    生産機は轟炸六型(轟炸、とは中国語で爆撃の意)の名で人民解放軍に配備されることとなり、1969年2月から部隊配備が開始された。

    1971年8月13日にはH-6が爆撃訓練を行っている姿がアメリカ合衆国の偵察衛星から確認され、1972年3月までには32機が実運用に入り、さらに19機が完成を待っている、とCIAによって推定されている。その後、改良を重ねながら生産は継続され、1990年代までに各型合わせて少なくとも150機が生産された。2000年代前半には120機を運用していると見られる[1]

    特徴

    Tu-16のライセンス生産品であるH-6の当初の目的は20kt核爆弾を搭載しての核攻撃であり、中国核戦力の一翼を担った。ロプノール湖での核実験にも用いられ、あわせて9個の核爆発装置がH-6から投下された。しかし、弾道ミサイルの発達により核攻撃機としての役割は縮小された。

    ちょうどソ連本国のTu-16がそうであったように、中国のH-6はその長大な航続距離と大きな搭載量を生かし、巡航ミサイル発射母機や対艦ミサイル発射母機、機雷投下機などとして数々の派生型が生産されている。

    またエンジンもアビオニクスも国産化されており、外国のエンジン/アビオニクス供給政策によって交換部品供給が左右される事がないため稼働率が維持しやすく、部品も安価である。

    エンジン

    RD-3M-500を国産化した渦噴8(WP8)ターボジェットエンジンを装備する。このエンジンの最新型は推力101.28kNを発揮する。 H6Kは露製V30KP2渦噴エンジンを装備する、

    搭載兵装

    H-6はその長大な航続距離と大きな搭載量を生かし、多種にわたる兵装を装備して多様なミッションを遂行できる。

    巡航ミサイルによる地上攻撃
    2発のKD-63巡航ミサイル、もしくは4発のHN-3巡航ミサイル、または4発のYJ-85巡航ミサイルの運用が可能である。戦闘行動半径は2000km以上あり、中国沿岸部の基地から台湾や日韓の航空基地、果てはグアムまでのアメリカ空軍基地へ対して巡航ミサイルを投射可能である。DF-15/DF-11GPS補正短距離弾道ミサイル、潜水艦・水上艦発射YJ-85巡航ミサイル/HN-3巡航ミサイル/Klubとともに中国の精密誘導対地ミサイル打撃力の一翼を担い、開戦劈頭の航空優勢確保のため大量の通常弾頭GPS巡航ミサイルを台湾や沖縄の航空基地に投射するプラットホームとして機能すると見られている。
    対艦ミサイルによる艦船に対する飽和攻撃投
    2発のYJ-6対艦ミサイル、もしくはHN-3TV誘導巡航ミサイル、または4発のYJ-83K対艦ミサイルの運用が可能で、YJ-83K対艦ミサイルを搭載するJH-7戦闘爆撃機潜水艦・水上艦発射のYJ-83対艦ミサイル/HN-3TV巡航ミサイル/Klubとともにアメリカの空母戦闘群(現 空母打撃群)などを目標とした長射程対艦ミサイル飽和攻撃能力の一翼を担う。
    機雷投下による重要港湾・軍港水道等の封鎖
    人民解放軍空軍の航空機としては比較的長大な航続力を生かし、沿海部から台湾や韓国の全域、あるいは日本の西半分の近海での機雷投下が可能で、台湾や韓国、日本の重要港湾を封鎖する能力を持ち、日本海東シナ海へのアメリカ海軍侵入阻止線(いわゆる第一列島線)を形成する役割を担う。また(SEAD後に)軍港周辺海域への封鎖機雷の大量空中投下を行い、明型潜水艦などによって薄く先行設置された機雷の補強を行ったり、台湾海峡の両端に機雷を投下して、中国揚陸艦隊への反撃を阻止する機能を持つ。なお、魚雷放出型機雷はロシアでも製造しており「PMT-1 mine-torpedo。輸出名 PMK-2 system」、個々の機雷の制圧半径は第二次世界大戦の頃の磁気機雷とは比べ物にならないほど拡大されており、比較的少数の機雷で広い海域を封鎖できる事が指摘されている。
    大型爆弾投下による面制圧
    各種爆弾を最大で9t搭載できる。航空優勢を確保したのち、堅固なバンカーや防空能力を喪失した大型艦艇に大型誘導爆弾を投下して破砕したり、上陸予定地点周辺を燃料気化爆弾クラスター爆弾で面制圧するのに使用されると見られている。

    配備

    1969年2月の部隊配備開始以来、現在おおよそ120機程度が運用下にあるとされている。寿命切れで退役すると言う観測もあったが、H-X(次期爆撃機計画)の遅れにより、寿命延長・近代化改修を実施している。爆撃機は高価であり、またH-6は部品を総て国産で賄えることもあって、アメリカ空軍のB-52戦略爆撃機のように寿命延長しながら使用され続けると推察される。

    H-6の輸出活動はきわめて限定的である。エジプト1970年代中期に何機かのH-6をスペア部品とともに入手し、Tu-16戦力の補充となった。エジプト最後のTu-16/H-6は2000年に退役している。イラクイラン・イラク戦争のさなかに4機のH-6を入手したが、1991年湾岸戦争によってすべて破壊されている。

    派生型

    H-6A
    量産型。中国国内でライセンス生産したもの。1968年12月初飛行。
    H-6E
    H-6Aを改修した核攻撃専用型。
    H-6B
    偵察機型。
    H-6C
    電子戦装備などアビオニクスを強化した改良型。
    H-6D
    対艦ミサイルを運用可能にした海軍型。1981年8月初飛行。
    HD-6(轟電六)
    電子戦機型。
    H-6F
    H-6A/Cの近代化改修型。
    H-6H
    巡航ミサイル搭載型。1998年12月初飛行
    H-6I
    エンジンを4xロールス・ロイススペイ512-5Wに換装した機体。エンジンの調達難から試作のみに留まる。
    H-6U
    空中給油機型。1990年初飛行。
    H-6M
    2002年の珠海兵器ショーでその開発が明らかにされた機体。翼下に対艦ミサイル4発の搭載が可能。現在少数機が海軍航空隊に配備されている
    H-6K
    長剣-10巡航ミサイル(射程2500km)搭載型。翼下に6発のDH-10巡航ミサイルの搭載が可能。エンジンは従来のWP-8からサチュルンD-30KPターボファンに換装され、航続距離も延伸しているとのこと。機体構造やアビオニクスにも改良が施されている。2007年1月5日初飛行[2]

    要目

    H-6A 三面図

    仕様

    性能

    • 最大速度:1041km/h
    • 巡航速度:786km/h
    • 戦闘行動半径:3500 km以上
    • 実用上昇限度:13,100 m

    武装

    関連項目

    脚注

    1. ^ a b The Federation of American Scientists & The Natural Resources Defense Council Chinese Nuclear Forces and U.S. Nuclear War Planning p. 93, 94 [1]
    2. ^ 軍事研究 2010年1月号 p166-167 JDW誌短信
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