おもしろい文章を見つけたのでそれを適用し、
安倍政権の3年後を大胆予測します。
*ご参考:「専門家の予測はサル以下」
ロナルド・イングルハートという政治学者は、
次のような主張を展開しているそうです。
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経済発展と成長は、人間の地位を安泰にし、
物的な幸福を感じさせるために、
人が権威に服従する傾向を弱める。
人々が不安を持つときには、権威主義的な
政治や強いリーダーを求める。
しかし、より安全で豊かな国においては、
人々は単なる生存から、生活の質にまつわる
広い事柄に関心を移すようになる。
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いまの安倍政権を見ていて感じることとは、
安倍総理が権威や強いリーダーシップを好み、
それを国民が支持しているように見えます。
安倍政権の高い支持率の背景にあるものは、
私が考えるに次の2点だと思います。
1)不安定な民主党政権後の安定政権願望
=権威や強いリーダーシップへの憧れ
2)長く続いた不景気の後の経済的な成長
=安倍政権後の株価や景気の改善
1)に関しては、民主党政権のおかげで、
しばらくは効果が続くかもしれません。
しかし、人々が民主党政権を忘れた頃に、
その効力が失われてくることでしょう。
2)に関して、政権支持率と株価が連動し、
株価が上がっていることが実績と評価され、
株価が高いうちは効果が持続するでしょう。
しかし、劇場政治と言われた小泉総理人気と
安倍総理人気は質的に異なると思います。
小泉総理は実績と無関係な人気でしたが、
安倍総理の人気は実績と連動しています。
一部のタカ派は別として、多くの国民が、
安倍政権を支持している理由と言えば、
経済政策の成果と安定志向だと思います。
裏を返せば、経済が不調になってくると、
政権支持率は一気に下がる可能性があり、
もろい土台の上に立っています。
また、経済政策がうまく行き続けた場合も、
イングルハート氏の主張が効いてきます。
経済が成長して人々の心に余裕が出てくると、
権威主義的リーダーシップへの懐疑が強まり、
経済以外への関心が高まってきます。
景気が悪いと右派的な勢力が強まるのは、
ほぼ世界共通の現象と言えるでしょう。
逆に、景気がいいと、寛容になります。
アベノミクスが成功をおさめるとしても、
そのことが安倍政権への批判を強めて、
政権支持率を下げる可能性もあります。
そこから導き出される結論としては、
アベノミクスが成功しても失敗しても、
3年後の安倍政権支持率は低いだろう、
という大胆な予測です。
いま永田町では安倍政権の長期政権化が、
広く予測されているように思いますが、
その中であえて逆張りの予測をします。
3年後はどうなっていることやら?
私の予測もサル以下かもしれません。
*ご参考:2012年9月21日付ブログ「専門家の予測はサル以下」
http://yamauchi-koichi.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-02a1.html
引用元yamauchi-koichi.cocolog-nifty.com/blog