Virtual Ending Temple 終活山縁伝寺 桜和尚ブログ
震災を機縁としていつかは訪れる終焉に向かい、桜のように今を活き、縁を伝える仏教的終活道を悩みながら書いています。
お盆の月ももう残り僅かですが、TV局もお盆に関係した内容を企画するようです。
今まで何本か見逃しましたが、今月14日朝、羽鳥アナのモーニングバードで、
桜葬・樹木葬「広がる墓トモ」という内容を放送していました。
関西にできた桜葬・樹木葬の取材です。
第一生命経済研究所が全国の35~79歳の600名対象にアンケートを取ったところ
・近いうちに無縁墓になる4.1%
・いつかは無縁50.3%
・その可能性はほとんどない29.8%
という結果で、なんと過半数は、自分の墓が将来無縁になるだろうと考えていることです。
イエ制度が廃止され、生活スタイルが変わっているのに、お墓は一向に変わらない。
そんな中、お墓のあり方として注目されているのが、樹木葬の一種の桜葬です。
例えると、お墓のマンション型のようなもので、桜の下の限られた敷地に
直接埋骨する集合墓です。
小さな面積ですが、他の人の骨と重なったり混じったりしません。
個が守られています。
価格はというと、25?25㌢で40万、二人だと60万
年管理費5千円、生きている間は月300円がかかります。
大阪の話ですから、安いか高いかというよりも
石を使わないお墓ですから、その分絶対安価です。
墓石を用いると維持管理が出てきますが、
世間一般の人がで心配しているのは、無縁になるかもしれない
ということ。
墓石を用いず、合同で永代供養すれば無縁になりません。
ですから、これからの時代、今まで石のように硬く変わらなかった
お墓のカタチも、こんなスタイルで変化の兆しが出てきているようです。
最後にコメンテイターがこんなことを言ってました。
生きている間にお寺や坊さんと交流しないとね・・・
そのとおりです。
そして、自分のお墓の隣に誰が眠るかわからないから、
生きている時に墓トモになっておけばいいのです。
生きている時に、お寺と墓トモの縁。
これが新しいスタイルになればいいですね。
今の時代、なんといっても恐ろしいのはお化けや幽霊でなく、
無縁が最大の恐怖ですから。
引用元http://blog.goo.ne.jp/enisinet
「じいちゃん、この鐘どうした?どこの鐘や?供出で持っていかれたはずだべ?溶かされたんでねがったのか?」
ケンジは矢継ぎ早にたずねました。
「なぁケンジ、2年前、お前のおもちゃやボタンを持っていかれて泣いてたべ。
あん時、じいちゃんも悔しかったんだ。必ずこの鐘も持っていかれると思って、
次の夜、オラと若頭4・5人で、松明灯しながらこの700キロある釣鐘を、こっそり外して隠したんだ。」
ケンジはじいちゃんの話に驚きました。
「…日本中から金属を集めたのに、結局役には立たなかった。
東磐井の寺や神社の釣鐘も、根こそぎ持っていかれたけども、武器にされる前に日本は負けてしまった。
だけんども、供出したものは戻ってなんかこねぇんだよ。
それを予想して、オラ達は常堅寺の釣鐘をこっそり隠したのさ。
あん時は悪いことだと思ったけど、今となっては正しいことだったのかもしれねぇ。
戦争は正義が悪に、悪が正義に、全てをひっくり返ってしまうほど、人の心を狂わせる恐ろしく愚かなことなんだ。
もう二度とこんな時代を繰り返してはだめだ。
釣鐘を隠したことは悪いことさ。だけんど、門崎の誇りを守ったことのほうが正しいと、
この釣鐘の音を聞いて誰もが納得してくれるはずだ。
これから時代は変わるぞ、ケンジ!平和な世の中になるんだ!
確かに今は苦しいけども、一生懸命働けば必ず暮らしが良くなる。
そんな時代が来る。
間違いねぇ、さぁ、ケンジ、お前も鐘をついてみろ!」
ケンジは、じいちゃんに言われるまま、平和な時代が来る、努力が報われる時代がやってくる、もうビクビクしなくていいんだ、
そう思って鐘をついたのでした。
引用元http://blog.goo.ne.jp/enisinet