2015年1月23日 (金)
頭が悪くなる読み物
同窓会のニューズレターを読んでいたら、
興味深い記事があったのでご紹介します。
わが母校(教育に特化した大学院大学)は、
同窓会のニューズレターでさえ教育的です。
教員や卒業生の研究成果をまとめて紹介し、
読み物としても興味深い構成です。
読む素材と語彙の豊富さの関係に関して、
最新の研究成果が紹介されていました。
英国にタブロイド紙というのがあります。
センセーショナルな記事を売り物として、
あまり品のよい情報媒体ではありません。
タブロイド紙を日常的に読んでいる人は、
一般の新聞を全く読まない人に比べても、
語彙が貧困で表現力が劣るそうです。
何も読まない人より、タブロイド紙読者は、
語彙が貧困という驚くべき調査結果です。
わかりやすく言えば、英国のタブロイド紙は、
読めば読むほど頭が悪くなる読み物です。
日本で英国のタブロイド紙にあたるものが、
どういうものかはコメントいたしません。
しかし、新聞を読むなら種類は選びましょう。
おかしな新聞を読むと、知的に劣化します。
反知性主義の跋扈する時代背景の一部には、
日本版タブロイド紙の存在があるのかも?
2015年1月22日 (木)
休眠口座問題の当事者
休眠口座でNPOの支援ができないかと、
何年も前からずっと考えてきました。
私のアイデアではなく、英国のマネですが、
とても良い政策だと思います。
自民党の塩崎さんや民主党の古川さんが、
休眠口座を社会貢献に使うことを検討し、
超党派の議員連盟もできていました。
もちろん私もその議連の一員でした。
しかし、まさか自分も休眠口座を保有し、
NPO支援に活用されかねないお金が、
多少あるとは思いもしませんでした。
5~6年ぶりに某銀行のATMに行って、
お金を引き出そうとするとダメでした。
コールセンターに電話してみたところ、
私の口座が取引停止になっていました。
あわてて銀行の窓口を訪ねて相談したら、
何年も取り引きがないと口座が凍結され、
再開手続きをする必要があるそうです。
休眠口座の再開手続きをしてもらって、
現金を引き出せるようになりました。
収入のない今は預金だけが頼りです。
冷や汗ものの危うい経験でした。
休眠口座によるNPO支援を訴えたものの、
自分の口座が休眠口座になるのは困ります。
NPOの皆さんには大変申し訳ありませんが、
自分の生活のために活用させていただきます。
口座の再開手続きはスムーズでしたが、
現在の職業を尋ねられると困ります。
「無職」と書くのは抵抗があります。
窓口で「4月からは大学の講師ですが、
今は無職という感じです、、」などと、
お茶を濁そうとしましたがダメでした。
窓口の女性から「衆議院議員はお辞め
になったんですか」という質問をされ、
「落選しました」と答えました。
即座に窓口の女性も失言に気づいて、
「失礼しました」と言ったものの、
口座を解約しようかと思いました。
休眠口座の活用は大事だと思いますが、
しばらく猶予期間を置くのは大事だと、
実感させられる体験でした。
*ご参考:2014年2月19日付ブログ
休眠口座でNPO支援
銀行の口座のうち、引き出しに来る人がなく、
そのままになっているのを休眠口座と呼び、
年間500億円ほどになるそうです。
遺産を相続する人のいない口座だったり、
少額なのでめんどうで解約しなかったり、
理由はいろいろですが、全部合わせると
かなりの金額になります。
この休眠口座のお金は現行の制度の下では、
何年かたっても誰も問い合わせのない場合は、
銀行の収益になります。
しかし、国によっては公益のために使います。
米国のように政府が吸い上げて使うケースも、
英国、韓国等、NPO活動(教育、福祉等)に
使うケースもあります。
日本でも民主党政権時に議論が始まったものの、
政権交代後は政府はあまり検討していません。
与党で議論をしているという報道はあります。
民主党政権時代の休眠口座の活用策というのは、
ベンチャー企業への投資みたいな感じでした。
そういう資金は他にもたくさんあり、不要です。
むしろ英国や韓国に見習うべきだと思います。
経済活性化には500億円では不十分なので、
他の政策手段をあてた方がよいと思います。
しかし、教育や福祉等のNPO活動に関しては、
500億円というのはかなりインパクトがあり、
非常に役に立つお金になると思います。
休眠口座の所有者で権利を放棄した人たちも、
お金が社会的に意味のある活動に使われるなら
何となく納得ができるのではないでしょうか。
休眠口座の500億円は、NPO発展のための
起爆剤になる可能性を秘めています。
かつて郵便局の国際ボランティア貯金のおかげで、
NGOの活動が一気に拡大した時期がありました。
その後の低金利で打撃を受けたのも事実です。
しかし、休眠口座の平均年500億円というのは、
かなり安定的な資金源となる可能性があります。
ぜひ法律を整備して、休眠口座を活かせる道を
作っていきたいと思っています。
引用元http://yamauchi-koichi.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/post-cf8e.html