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何のための辺野古集中協議だったのか
一か月の間に五度にもわたって国民の目の前で行われた菅官房長官と翁長沖縄県知事による辺野古問題に関する集中協議がきのう9月7日の会合で事実上終わった。
最終会合には安倍首相、岸田外相まで出席したらしい。
文字通り日本政府を相手にした翁長知事だった。
その集中協議を、われわれ国民はどう評価すればいいのか。
報じられるところによれば最終会合もまた完全な対立で終わったという。
それはそうだろう。
辺野古移設が唯一の解決策であるといい続ける安倍政権と、辺野古移設は絶対受け入れられないと繰り返す翁長知事の間では、協議は平行線で終わるしかない。
もし辺野古移設を取り下げたら、その時点で安倍政権は米国の信頼を失う。
その一方で辺野古移設を受け入れたなら、その時点で翁長知事は終わる。
だからこの話し合いは最初から決裂することはわかっていたようなものだった。
しかし、結論がわかっているような協議を、一度ならいざしらず、なぜ一か月もかけて5回も行ったのか。
そのような協議に応じたこと自体が問題ではなかったのか。
もし、国民の見えないところで報道されない密約をするための集中協議であったとしたら、もっと問題だ。
どっちに転んでもこの集中協議は最初から問題であったのではないか。
そういう思いを国民が持ち始めてもおかしくない。
あれほど面会を拒んできた安倍政権が一転して協議に応じたのはなぜか。
しかも辺野古工事を中断し、五回にわたって一か月もかけて集中協議し、最後は安倍首相や関係閣僚が総出で協議に参加した。
そこまで礼を尽くして協議して、それでも何の進展も見られなかった。
翁長知事の沖縄も、拒否ばかりするのではなく、日本の安全保障のために、少しは建設的な対応を見せたらどうか。何でもかんでも日米政府に反対する事が保守を自認する翁長知事のすることか。
必ずそういう批判が翁長知事に向けられてくる。
いや、現にそういう声はもう出始めている。
これこそが安倍政権の深謀遠慮だったのではないのか。
それに対して、果たして翁長知事に迎え撃つ戦略はあるのか。
翁長知事に正い参謀役はいるのだろうか。それは誰なのか(了)
Posted on 2015年9月8日 Naoto Amaki
Posted in 天木直人のブログ
シリア難民に無策な日本外交
一枚の写真が世界を動かした好例だ。
3歳の幼児の写真が世界をシリア難民救済へと動かした。
しかし、私は日本のメディアがこの問題を繰り返し大きく報道することに違和感を抱く。
日本には報ずべきもっと重要な内政・外交のニュースがあるはずだ。
そして、シリア問題やIS問題に直接関与した欧米有志連合にはシリア難民に対する直接の責任はあるが、日本にはない。
難民受け入れといっても日本はあまりに遠く、異文化の国だ。
だからといって、私は日本が無関心でいればいいと言っているわけではない。
日本が世界の人道問題に関心を持ち、責任を共有することは、もちろん重要なことだ。
だからこそ日本外交の無策が目につくのだ。
なぜ間髪を入れず、シリア難民対策への日本の貢献を世界に示す外交できないのか。
なぜ、シリア難民対策に関する緊急国際会議を日本で行いたいと提唱しないのか。
なぜ難民救済のための財政負担について基金づくりを提唱して応分の負担を行う意思を発表しないのか。
米国のアフガン攻撃の後始末については、あれほど頻繁にアフガン復興会議を日本で主催し、米国のテロとの戦いに消える莫大なムダ金を気前よく支払ったというのに。
要するに、外務官僚による日本外交には独自の主体性がないのだ。
米国に命じられ、あるいは安倍首相のご機嫌伺いの外交は急いで行うが、本来なすべき外交を進んで行うイマジネーションが枯渇してしまっている。
外務省は猛省すべきである(了)