魅少女・シャルロット シャルロット・ゲーンスブール セルジュ・ゲーンスブール ユニバーサルインターナショナル 1991-08-25 売り上げランキング : 330,468 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
映画「シャルロット・フォーエバー」を観たことがありますか?シャルロット・ゲンスブールが父セルジュと共演したちょっと危ない映画。父セルジュは売れない脚本家で家では飲んだくれている。娘シャルロットは父を支えようとも思うのだが、母が事故で死んだのを父親のせいだと信じている。おまけに自分の友達に手を出す父親にもう呆れているのだ。しかも近親相姦を思わせる二人の関係。映画全体が暗~い雰囲気に覆われていて、内容だけでみれば二度三度観たいとはとても思えない映画だ。
でも僕はこの映画に魅力を感じた。それは全編に流れるセルジュ・ゲンスブールの音楽。映画の冒頭父娘のデュエット曲 Charlotte Forever が流れる。母ジェーン・バーキンを思わせるシャルロットのウィスパーボイスが、僕の耳元をくすぐる。あぁ、こういうの大好き。そしてギターのカッティングがやたらかっこいいミディアムテンポの曲が印象に残った。バスルームで髪を洗いながら踊るシャルロット、そして父娘がベッドに横になるラストシーンで流れる曲だ。セルジュの醸し出すデカダンな香りもこの映画の重要な魅力。だけど、僕はシャルロットの姿とあの音楽のためなら、この危険で暗い映画を再び観てもいいと思った。
僕はこの映画の音楽を探した。そして手に入れたのがアルバム「魅少女シャルロット」。映画冒頭の Charlotte Forever はもちろん、ギターがかっこいいあの曲 Plus Doux avec moi(もっとやさしく)も収録されている。セルジュが「ラブ・オンザ・ビート」のスタッフで製作したアルバム。ラストを飾るのはショパンの「別れの曲」をカヴァーした Lemon Incest。近親相姦をテーマにした危険な危険な曲。セルジュ!そりゃいかん!でも僕はこのアルバムが大好きで仕方ない。