◼️「恐怖の報酬 オリジナル完全版/Sorcer er」(1977年・アメリカ)
監督=ウィリアム・フリードキン
主演=ロイ・シャイダー ブリュノ・クレメール フランシスコ・ザバル アミドウ
監督=ウィリアム・フリードキン
主演=ロイ・シャイダー ブリュノ・クレメール フランシスコ・ザバル アミドウ
アンリ・ジョルジュ・クルーゾー監督が1953年に製作した「恐怖の報酬」を、ウィリアム・フリードキンがリメイクした作品。日本では地上波で放送されたのが初公開で、劇場未公開の隠れた傑作とされる。TSUTAYAの発掘良品で完全版!と聞いてリリースを待っていた。オリジナルのフランス映画をテレビで観たのは大昔。とにかく緊張しながら観たことと結末に驚いた印象が強く残っている。
それぞれ訳ありの4人の男が南米のある国にやってくる。マフィアが仕切る賭場荒らしで追われる男、不正融資発覚で逃亡した銀行家、中東で爆破テロをやっていた男、ナチ残党狩りの殺し屋。彼らがいる村に近い米国資本の油田で大規模な火災が発生する。会社は爆風で火を消すことを決断、ニトログリセリンの運搬という危険な任務に腕のいいドライバーを雇おうとする。そして4人が選ばれる。ただでさえ危険な荷を運ぶのに、ジャングル、朽ちかけた吊り橋、ゲリラなど数々の困難が立ちはだかる。果たして火災現場にニトロを届けることはできるのか…。
1970年代のフリードキン監督は絶好調だった時代。「フレンチコネクション」でオスカーを獲得し、オカルト映画の傑作「エクソシスト」で僕らを震え上がらせた。この「恐怖の報酬」も、その2作品と同じく、何が起こるかわからない不安と目が離せない展開が魅力だ。決して相入れない4人が道なき道を進む極限状態で、衝突し、エゴをむき出しにし、理解を示しながら進んでいく様子は実にスリリング。吊り橋を渡る場面の緊張感は特に見どころだ。ロープがきしみ、タイヤが板を踏みつけ、車体は大きく傾く。引き込まれる場面だ。
ただでさえ横顔が特徴的なロイ・シャイダーとブリュノ・クレメール。運転してる絵面だけにますますあの鼻筋に目がいく。ブリュノ・クレメールは、フランソワ・オゾンの「まぼろし」や、小悪魔バネッサ・パラディに溺れていく教師を演じた「白い婚礼」、秀作「蘭の肉体」など昔からいい仕事をしている。「恐怖の報酬」では、逃げてきながらもフランスに残してきた者を思う姿が印象的で、単にハラハラさせるだけの映画に終わらせない。そして、台詞を排した見事な結末に言葉を失う。
それぞれ訳ありの4人の男が南米のある国にやってくる。マフィアが仕切る賭場荒らしで追われる男、不正融資発覚で逃亡した銀行家、中東で爆破テロをやっていた男、ナチ残党狩りの殺し屋。彼らがいる村に近い米国資本の油田で大規模な火災が発生する。会社は爆風で火を消すことを決断、ニトログリセリンの運搬という危険な任務に腕のいいドライバーを雇おうとする。そして4人が選ばれる。ただでさえ危険な荷を運ぶのに、ジャングル、朽ちかけた吊り橋、ゲリラなど数々の困難が立ちはだかる。果たして火災現場にニトロを届けることはできるのか…。
1970年代のフリードキン監督は絶好調だった時代。「フレンチコネクション」でオスカーを獲得し、オカルト映画の傑作「エクソシスト」で僕らを震え上がらせた。この「恐怖の報酬」も、その2作品と同じく、何が起こるかわからない不安と目が離せない展開が魅力だ。決して相入れない4人が道なき道を進む極限状態で、衝突し、エゴをむき出しにし、理解を示しながら進んでいく様子は実にスリリング。吊り橋を渡る場面の緊張感は特に見どころだ。ロープがきしみ、タイヤが板を踏みつけ、車体は大きく傾く。引き込まれる場面だ。
ただでさえ横顔が特徴的なロイ・シャイダーとブリュノ・クレメール。運転してる絵面だけにますますあの鼻筋に目がいく。ブリュノ・クレメールは、フランソワ・オゾンの「まぼろし」や、小悪魔バネッサ・パラディに溺れていく教師を演じた「白い婚礼」、秀作「蘭の肉体」など昔からいい仕事をしている。「恐怖の報酬」では、逃げてきながらもフランスに残してきた者を思う姿が印象的で、単にハラハラさせるだけの映画に終わらせない。そして、台詞を排した見事な結末に言葉を失う。
恐怖の報酬【オリジナル完全版】 [Blu-ray] | |
ジョルジュ・アルノー,ウィリアム・フリードキン,ウォロン・グリーン,タンジェリン・ドリーム | |
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