◼️「007/ダイヤモンドは永遠に/Diamonds Are Forever」(1971年・イギリス)
監督=ガイ・ハミルトン
主演=ショーン・コネリー ジル・セント・ジョン チャールズ・グレイ
ショーン・コネリー再登板となったシリーズ第7作。おなじみのガンバレルの後、映画冒頭に執拗に宿敵ブロフェルドを追い回す荒々しい姿が登場する。それまでのスマートなイメージと違うし、ちょっと貫禄ついた感じすらある。
お話としてはスケールも大きいし、市街地のカーチェイスなど見どころもあるのだけれど、個人的にはシリーズ中最も物足りない作品。前作のジョージ・レーゼンビー降板後のせいではないと思うが、脚本やディティールを練り込んでない、どことなく間に合わせた感があるのだ。
危機には陥るがアクションシーンが少ない。ブロフェルドを演じるチャールズ・グレイはすでに「007は二度死ぬ」で出演済み。謎の富豪ホワイト氏を絡ませて話が複雑になったし、何よりもブロフェルドがいるのにスペクターが登場しない違和感。衛星をカセットテープに記録されたプログラムでコントロールするというのに、わざわざ「嫌い」と言う行進曲集のカセットを手元に置く不思議。衣装の費用を削ったかのように露出多めの女優陣。
こちらも再登板となったシャーリー・バッシーが歌う主題歌は、パンチがあって素晴らしい。