◼️「帰れない山/Le Otto Montagne」(2022年・イタリア=ベルギー=フランス)
監督=フェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン、 シャルロッテ・ファンデルメールシュ
主演=ルカ・マリネッリ アレッサンドロ・ボルギ フィリッポ・ティーミ エレナ・リエッティ エリザベッタ・マッズッロ
両親に連れられて、イタリア北部のモンテローザの村に夏を過ごしに来たピエトロ。彼は牛飼いの少年ブルーノと出会い、仲良くなる。都会育ちのピエトロと、学校にも通えていないブルーノ。興味や知識、体力や山で暮らす知恵など様々な差があったが、一緒に過ごす中でお互い大事な存在になっていた。しかし思春期になり、親と関わらなくなったピエトロは、山からも距離を置くようになる。父親が亡くなったことから、再び村を訪れたピエトロはブルーノと再会。ブルーノはピエトロの父親と生前にある約束をしていたと明かす。
慣れ親しんだ土地に根をはって生きるブルーノと世界をめぐるピエトロ。生き方が違う二人だが、決してそれが原因で対立することはない。それはお互いの生き方やこだわりに一目置いているし、認めあっているからだろう。劇中、取り囲む8つの山をめぐる生き方と、真ん中の高い山に居続ける生き方で、どちらがより得るものがあるかという例え話が出てくる。なにが幸せなのか、どう生きるのが自分がらしいことなのか。文字通り山に"還った"結末が印象深かった。
ピエトロが親と離れてから、ブルーノと父が親しく関わっていたことを知るピエトロ。大切な時間を親と過ごさなかったことを省みる気持ちはあっただろうが、だからといって親と親しくしてくれたブルーノを妬む気持ちはない。
長いこと人間やってると、どうしても僕らは人と自分を比べてしまう。そしてどこかで優劣をつけたがり、自分を肯定しようとしがちだ。おまけに男って見栄をはったり強がったりしたがる生き物だからなおさらタチが悪い。この映画の2人の関係を見ると、そんな自分が戒められているような気持ちになる。
美しい風景を映画館で観たかったな。高所恐怖症の僕には氷河を登るシーンがちょっと怖かった😰。
慣れ親しんだ土地に根をはって生きるブルーノと世界をめぐるピエトロ。生き方が違う二人だが、決してそれが原因で対立することはない。それはお互いの生き方やこだわりに一目置いているし、認めあっているからだろう。劇中、取り囲む8つの山をめぐる生き方と、真ん中の高い山に居続ける生き方で、どちらがより得るものがあるかという例え話が出てくる。なにが幸せなのか、どう生きるのが自分がらしいことなのか。文字通り山に"還った"結末が印象深かった。
ピエトロが親と離れてから、ブルーノと父が親しく関わっていたことを知るピエトロ。大切な時間を親と過ごさなかったことを省みる気持ちはあっただろうが、だからといって親と親しくしてくれたブルーノを妬む気持ちはない。
長いこと人間やってると、どうしても僕らは人と自分を比べてしまう。そしてどこかで優劣をつけたがり、自分を肯定しようとしがちだ。おまけに男って見栄をはったり強がったりしたがる生き物だからなおさらタチが悪い。この映画の2人の関係を見ると、そんな自分が戒められているような気持ちになる。
美しい風景を映画館で観たかったな。高所恐怖症の僕には氷河を登るシーンがちょっと怖かった😰。