Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

今日の映画台詞・「日曜日が待ち遠しい!」(1982)

2011-10-12 | 今日の映画台詞
22:58 from web
今日の映画台詞◆

「バカになったみたいだ。恋をしたのかな?。」
「私は半年前からバカだったわ。」  
「日曜日が待ち遠しい!」(1982)


◆フランソワ・トリュフォー監督の遺作から。ヒッチコック好きな監督らしい軽いサスペンス映画に出てくる粋なやりとり。こんなさりげない告白って素敵だね。
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日曜日が待ち遠しい! (フランソワ・トリュフォー監督傑作選8) [DVD]

以前仕事でご一緒したある国語の先生は、高等学校の校長も務めた方。その先生と僕は顔を合わせる度にクラシックムービーの話ばかりしていた。その先生に言われた言葉。

「映画を観る人は恋愛ができる人ですよ。tak先生もその一人。」

僕はその言葉を実行できるほどの経験値もなけりゃ、器量もないさ。
でもストレートな言葉を使わずに愛情を伝える言葉ってかっこいい。
そこにだけは憧れる。

「日曜日が待ち遠しい!」予告編


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魔界転生

2011-10-11 | 映画(ま行)

■「魔界転生」(2003年・日本)

監督=平山秀幸
主演=窪塚洋介 佐藤浩市 麻生久美子 杉本哲太 中村嘉葎雄

山田風太郎原作のSF時代劇再映画化。1981年の深作欣二監督版が大好きで繰り返し観た。天草四郎に沢田研二、柳生十兵衛に千葉真一。特に沢田研二の妖しい魅力全開で、真田広之とのキスシーンまである。辻村ジュサブローが担当した衣装デザイン。緒方拳の宮本武蔵。佳那晃子の妖艶な細川ガラシャ。体中に経文を記した柳生十兵衛。クライマックスの炎上する江戸城での死闘・・・くーっ!思い出してもワクワクしてくる。リメイクたる本作はそれなりに話題になったが、深作版のイメージを損ねたくなかったので僕は観ていなかった。やっとその気になって鑑賞。・・・うーん。観なきゃよかった?。けなすために映画を観るのは映画ファンの風上にもおけない行為だから、なるべく酷評したくない。だけど深作版のインパクトがあまりに強烈だったので、申し訳ないがどうしたって比べてしまう。

リメイク版のつくりが丁寧なのは何と言っても冒頭、島原の乱の場面だ。徳川幕府が乱を鎮圧するために大軍を送り込む。キリシタンであるだけで女子供も皆殺しにする幕府軍の残虐な仕打ちをまずはじっくりと描いていく。この怨念が天草四郎の復讐心となるのかと思った。人間ドラマで定評がある平山監督らしさなのかな・・・と思ったら一転、「神など望まん」とつぶやいた天草四郎は武士を妖術で操って殺す。そして首をはねられた四郎の死体はゾンビよろしく十字架を持つ手が動き始める・・・。深作版はさらし首が並ぶ地獄絵図の中で、沢田研二が延々と幕府への恨みを語る舞台劇のような趣。窪塚洋介の天草四郎はひたすら感情を表に出さず淡々とした雰囲気で、ひたすら不気味な存在として描かれている。佐藤浩市の十兵衛は決して悪くないし、古田新太の宝蔵院も煩悩まみれの深作版よりかっこいい。深作版では魔界側との堺で葛藤するのが若き真田広之だったが、リメイク版では黒谷友香がこの役割。現世への未練が十兵衛への恋心というところに持って行くのは物足りないが巧いアレンジ。

でもねー、リメイク版で残念なのは突き詰めると妖しさだと思う。無表情な天草四郎だけではなく、魔界側のキャラクターの弱さもその一員。四郎の右腕たるお品(麻生久美子)の活躍が今ひとつなところといい、あっけない宮本武蔵には唖然としてしまう。深作版は魔界の輩を斬る為に丹波哲郎扮する刀鍛冶が妖刀を作り上げるエピソードもあったよな。使われるCGも技術はあるのにどうして安っぽく見えてしまうのだろう。溶接みたいな火花が降ってくるクライマックスの決闘もこれはこれでいいのだが、燃え上がる江戸城にはさすがに敵わない。・・・とまぁ、オリジナルを観ている世代にはあまりにも不利な時期に製作されたとも思うが、深作版までエログロにできない現実もあるんだろうな。いずれにしても不幸な映画と思えてならない。





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今日の映画台詞・「誰が為に鐘は鳴る」(1943)

2011-10-10 | 今日の映画台詞
20:12 from web
今日の映画台詞◆

「私はまだキスしたことがないの。鼻はどうするの?」 
「誰が為に鐘は鳴る」(1943)


◆石野真子のデビュー曲「狼なんかこわくない」の歌詞、
”鼻が邪魔だと誰かが言ってたわ/古い映画の台詞だったかしら”。
これが出典。イングリット・バーグマンの端正な横顔が浮かんできます。



イングリット・バーグマンが若い頃の作品。詳細はよく覚えていないけど、彼女の表情ばかり印象に残ってる。

ところで、長年の疑問。
「狼なんかこわくない」の歌詞に「誰が為に鐘は鳴る」が引用されたのは1番なんだけど、2番にこんな詞がある。
”熱が出るわと誰かが言ってたわ/ヒットソングの言葉だったかしら”
この”ヒットソング”って何?どなたかご存じ?

誰が為に鐘は鳴る [DVD]

誰が為に鐘は鳴る 予告編


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10月8日(土)のつぶやき

2011-10-09 | Weblog
11:13 from web
実はゴーゴー夕張、もとい栗山千明ファン。「秘密諜報員エリカ」第1回、軽いテイストなれど千明チャンのかっちょいい姿が見られるのが楽しい!そのうち秘密兵器で「キル・ビル」のゴーゴーボールを・・・(悪ノリ)。朝の連ドラ「カーネーション」も今日から千明チャン登場。これからが楽しみですな。
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風が強く吹いている

2011-10-08 | 映画(か行)

■「風が強く吹いている」(2009年・日本)

監督=大森寿美男
主演=小出恵介 林遣都 中村優一 ダンテ・カーヴァー

●2010年ヨコハマ映画祭 新人監督賞・審査員特別賞

いきなりなんだけど、テレビで駅伝やらマラソンの中継見るのが僕は好きじゃない。人が走るだけで変化がない画面を2時間見続けるのは、子供心にはとても退屈だった。こんなの見るんなら他のもん見たらいいのに・・・そう思いながら、父親が見るマラソン中継や駅伝中継を眺めていた。それは自分がスポーツ得意ではないし、陸上競技に興味がなかったのもある。一方で、僕は小学校の頃から長距離を走らせるとそれなりに頑張れるタイプだったんだけどね。

「風が強く吹いている」は、わが街北九州でもおおがかりなロケが行われた映画。スポ魂嫌いなので敬遠していたのだけれど、やっと観る気になった。いやはや、これはいい映画じゃない。暑苦しいど根性ものではなく、成長物語としての感動もあるし、仲間と一緒に走り抜くことの喜びや思いを貫くことの大切さを教えてくれる。

あれ程駅伝をテレビで見るのを嫌っていたくせに、ラスト30分は完全に見入ってたもんね。それは画面の中で走ってる一人一人の背景や思いを知って見ているから。当たり前のことだけど、物事の上っ面だけ見ていれば、それは人が移動するのを画面で見ているだけ。予備知識皆無でスポーツ中継を見るよりも、ニュース番組の特集やらドキュメントやらで知識を得ると、単なる中継が感動を呼ぶものに変わっていきますよね。映画もそれと同じ。駅伝で若人が走るだけの場面であっても、そこまでの描かれ方で彼らの気持ちに観る側が共感できていれば、傍目から見れば単なる移動場面もそれは名場面に変わる。例えば「私をスキーに連れてって」のクライマックス難所とされる山を主人公二人がスキーで走破を挑む場面。あれは単なる移動でありながら、その行為に目的や使命があったから手に汗握る名場面となった。「運動靴と赤い金魚」の少年がマラソンに挑むクライマックスで涙するのも、走る目的を僕らが知っているからだ。だがそれはその場面にたどりつくまでのストーリーテリングに納得がいっているが重要なこと。

「風が強く吹いている」は、部員ギリギリでろくに長距離の経験もないメンバーだらけの中、箱根駅伝出場を果たす物語。主人公カケルが言うように「そんなに甘いもんじゃありません!」と叫びたくなる人もいることだろう。そういう人は自分の経験に基づいて「違う」と言っているのだから、それを僕らは否定できない。だが、この映画がその点を突いて批判されず、むしろ世間では評価されているのは、2本の軸があるから。カケルとハイジという陸上経験者とそのアツい思いが物語の主軸。そしてダメ男たちが頑張る物語がもうひとつの軸。この映画はそのバランスが絶妙なのだ。
「マンガと同じように走ること好きになればいいじゃないですか。」
名言だ。この台詞を言われる側の王子君(仮面ライダーゼロノスだよね・・・)の頑張りはおそらく経験者には「うっそー」なんだろうけど、カケルやハイジが彼に言う言葉ひとつひとつに共感できるものがあるから、陸上経験者も許せる映画になっているのでは。カケルを演じる林遣都君の走るフォームは素人目にもかっこいい!と思えるし、運動神経のいい彼をキャスティングしたことも功を奏しているのだろう。このバランスが悪ければ、不出来な「クール・ランニング」(秀作でしたね)みたいに言われていたことだろう。

それにしても、初監督作でこれほど大がかりな撮影をこなした大森寿美男監督はいい仕事だと思う。地元ロケであることを意識するとついつい背景が気になってしかたない。小出恵介はさわやかな役柄で株を上げたね。




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今日の映画台詞・「深夜の告白」(1944)

2011-10-07 | 今日の映画台詞
00:14 from web
今日の映画台詞◆

「俺たちは自動車保険の話をしてるのに、君は殺しのことばかり考えている。そして俺は君のアンクレットのことばかり考えている。」
「深夜の告白」(1944)


◆保険金殺人を企む妖艶な人妻と翻弄される外交員。監督ビリー・ワイルダーに脚本レイモンド・チャンドラー。これぞ傑作。

「深夜の告白」はサスペンス映画の知る人ぞ知る傑作。
観る機会があったら是非ご覧を!
本屋さんの片隅で廉価版が売ってたりもするし。

バーバラ・スタンウィックの悪女ぶりは、一度観たら忘れられないよ。

by t_somelikeithot on Twitter

Double Indemnity - Trailer (1944)






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ある日どこかで

2011-10-03 | 映画(あ行)

■「ある日どこかで/Somewhere In Time」(1980年・アメリカ)

監督=ヤノット・シュワルツ
主演=クリストファー・リーヴ ジェーン・シーモア クリストファー・プラマー

20年前レンタルビデオで鑑賞した日を僕は忘れられない。社会人になりたての頃だった。ずーっと観たかったこの映画をやっとレンタル店で見つけた。ところが借りたのはいいがあまりの忙しさになかなか観ることができず、返却日を迎えようとしていた。「早起きして観る!」そして夜明け前から鑑賞開始・・・。恋愛映画でこんなに泣いたのって初めてじゃないか?(当時)と思えるくらいに泣いた。泣いた。声が出そうなくらいに泣いた。そして泣きはらした目をして出勤・・・。サントラも持ってるし、主題曲のオルゴールも持っている。それ以来、僕はずっと思っていたんだ・・・
「ある日どこかで」を映画館で観たい!
しかもこの気持ちを理解してくれる女の子と観たい!
・・・って。
そして「午前10時の映画祭」がやっとわが街へ、ラインナップに「ある日どこかで」が!正直、最初にラインナップ見たときに、「アラビアのロレンス」よりも観たい!と思ったし、「明日に向かって撃て!」よりも行かねば!と思った。んで、平日の午前中に行くチャンスがあったので映画館へ・・・あ、また出勤前だ(笑)。

自己催眠でタイムトラベルをするという確かに荒唐無稽なお話。初めて観てから20年経っているだけに、もっと冷ややかに観てしまうのだろうか・・・と思っていたが、意外にもかなり感情移入してしまった。この出演者やスタッフには、20年の間にいろいろなことがあった。ジェーン・シーモアは映画ではパッしなかったが、年齢を重ねた後、テレビシリーズで西部の女性医師として大人気を博した。クリストファー・リーヴは落馬事故で首から下が不随となってしまったが、不屈の精神で俳優としてできることをやる。ヒッチコックの「裏窓」のリメイクに挑んだこと、アカデミー賞のプレゼンターとして登場した姿は今も忘れない。そして2004年に惜しくも逝去。映画はその時の役者の姿を撮したものとは当たり前のことであるが、クリストファー・リーヴが生き生きとしているこの映画を観ると、その当たり前のことが実にありがたいことに感ずる。音楽を担当したジョン・バリーも今年亡くなった。今回改めて観て「ある日どこかで」は音楽が映画の評価を高めるのに絶大な効果があった映画だと思う。

密かにこの映画を愛している人はかなり多い。現実主義派からは小馬鹿にされそうな話ではある。だが、一切特撮を使わずにタイムトラベルものを成り立たせているアイディアや伏線の張り方の巧さ、気が利いたディティールなど映画の作り手が込めた愛情が銀幕のこっちまで伝わってくる。まだ作曲されていないラフマニノフのラプソディを口ずさむボートの場面。
「美しい曲ね。誰の曲なの?」「ラフマニノフ。」
「彼の曲は私も好きよ。でもそれは聴いたことがないわ。」「・・・いつか聴かせてあげるよ。」
未来を少しだけ示すタイムトラベルものの面白さ。だがそれだけでなく、その曲のオルゴールを特注させた、未来の彼女がどんな思いでラプソディを聴いたかと思うと切なくなる。クライマックスの自己催眠が解けてしまう悲しい場面。物言わぬラストシーンは、ベッドに横たわるクリストファー・リーブを俯瞰で撮す魂が見下ろしているようなショット。だが、そのカメラが見上げた先には・・・。美しいラストシーンとジョン・バリーの主題曲。・・・やっぱりDVD買おうかな。


サントラ盤はこちら。ついつい繰り返し聴いてしまう。


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9月のBGM

2011-10-02 | 音楽
2011年9月に聴いていた愛すべき音楽たち。

今月はiTunesのエラーでiPhoneの同期ができず、2週間程音楽三昧できなかった月。
Apple関係のアプリをインストールしなおして解決。

■Melody Go Round/安藤まさひろ
T-SQUAEのギタリスト安藤まさひろの2ndソロ。フュージョンだけどこの人のプレイはかなりポピュラ寄りなので、気軽に聴ける楽しさがある。口ずさめそうなメロディーが魅力。7拍子の名曲「Eyes Of The Dragon」収録のソロ第1作が欲しいなぁ。


■ARTISAN/山下達郎
名曲「さよなら夏の日」を収めたアルバム。達郎の手の込んだ打ち込み技術はアルバム「POCKET MUSIC」の頃からどんどん進化。今の日本にここまで手を尽くした音楽の作り方をしているアーティストはいないよ。「アトムの子」のグルーヴ感はととてもコンピュータとは思えない。切ない大人のラブソングが多いアルバム。中古盤で入手。


■はぐれそうな天使/岡村孝子・来生たかお
映画「セカンドバージン」でハミングされたこの曲が、映画観てから数日間頭の中でヘビロテしてた。来生たかおの楽曲は改めて聴くといいね。心に染みる。岡村孝子は自分の声域に合わないとぼやきながらレコーディングした曲なんだとか。カラオケで歌いたくなってきた・・・無理?。


岡村孝子 はぐれそうな天使


■Colour By Numbers/Culture Club
映画「モールス」は80年代の設定。主人公がゲームセンターに行く場面では、店内でDo You Really Want To Hurt Me(君は完璧さ)とTimeが流れる。何年ぶりに聴いただろう。ボーイ・ジョージのヴォーカルはねちっこいけどやっぱり好き。



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今日の映画台詞・9月30日(金)のつぶやき

2011-10-01 | 今日の映画台詞
from web
今日の映画台詞◆

「ジョン・トラボルタは落ち目のスターだったけど「パルプ・フィクション」で返り咲いた。
 人生にはセカンドチャンスもあるのよ」
「ブルー・イグアナの夜」(2000)


◆台詞がほぼアドリブという映画で、ダリル・ハンナが口にした台詞。この後ダリルは「キル・ビル」で返り咲く!
by t_somelikeithot on Twitter

この映画は役だけを与えられ、全編の台詞はほぼアドリブで撮影された。

ダリル・ハンナは80年代にはきゃわいい人魚娘を演じて以来人気女優だったが、40歳を過ぎると仕事が難しくなってくる。
映画学校で学びなおしたりするその苦労を、映画「デブラ・ウィンガーを探して」でも語っていた。
この台詞もダリルがずっと思っていたことなんだろう。

Dancing at the Blue Iguana (2000) trailer





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