戦後65年が経った。
昼前に始まったNHKの『戦没者追悼記念式中継』をテレビで見ていて、私自身の60年余りを振り返っていた。
戦後間もない私が幼い頃、両親から戦争の悲惨さを聞かされて育った。
終戦間近な時、アメリカ軍が落とす焼夷弾に逃げ回ったこと、戦地に赴いた友人が還らなかった話、外国勢が降り立ったら竹やりで対抗することなどなど・・・日本は敗色が濃い戦争なのに『お国のために命を捧げる』などという、今考えれば(当時でもそうだったと思うが)まったく馬鹿らしい戦いを続けていたことを聴かされていた。
そして、戦後数年、まだテレビ放送がない時代だから、ラジオが情報を伝え、『尋ね人』の放送や『抑留者引き上げ』の番組(記憶が定かでないが・・・)が妙に印象に残っている。
そんな中、楽しみといえば両親に夏祭りに連れて行ってもらうことだった。神社入り口には必ずといっていいほど、白い服を着た手や足を失った傷痍軍人が数人いて、托鉢している姿を見受けた。
http://www.nhk.or.jp/shogenarchives/(NHK戦争証言アーカイブス)
戦後驚異的な復興を果たした日本はどんどんアメリカとの関係を強くしていくが、外交の密約文書が見つかったり
すると、これで良かったのだろうか?と国の戦後処理に疑問を抱くこともある。
高度経済成長があり、アメリカ型資本主義のひずみがこの10年ほどでどんどん現出している。全てが過当競争といってもいいほどの競争社会となり、企業は成長戦略を立て社員を煽る。ついて行けなくなった社員はどんどんリストラされていく。リストラは一時ほど激しくはないが、競争や個人へのノルマが烈しく、それで『鬱』になる社員
もいると聞く。
第2次世界大戦終戦から65年経ったが、いろいろな所に出ている世の中の歪を格好だけでなく『心』の面から修正しなければいけない時期になってきている。