風雲への序章 (ハヤカワ文庫 JA ク 1-123 グイン・サーガ 123) 栗本 薫 早川書房 このアイテムの詳細を見る |
さて、たまげましたね。
栗本さんの後書きですね。
はい、この本の題名が「序章」となってるんですが、つまり、これまでの123巻が、これからのさらに壮大な物語の序章であったなんていうんですよ。
ここまで、約30年ストーリーを語り続けてきたこともすごいですが、今、またさらに新たな海へ漕ぎ出そうというその心意気に感服します。
いま、健康を損ねている彼女の状況を考えると、もう壮絶といっていいような・・・。
ファンとしてはもう、ひたすら黙って読み続けるしかないです!
さて、この本は前半が、ケイロニアできっちりその地位を固め、腰を据えて国づくりに励もうとするグイン。後半が、お久しぶり、ゴーラにて傷も癒え、また新たなる野望に燃えるイシュトバーン。
たしかに、これからまた大変なことが起ろうとする序章、となっていますね。
ここからは、まさにケイロニア、ゴーラ、そしてパロという国と国同士の大きな抗争劇になるんですね。
栗本さんは、イメージとして三国志のようなものを持っているようですよ。
とりあえずイシュトは、またパロにいってリンダに求婚するなんていってる。
若き日の二人がいっそうロマンティックに思い出されますねえ・・・。
なんて遠くまで来てしまったのでしょう。
もちろんここでリンダがすぐにハイなんていうわけがない。
早速波乱が予想されます。
また、ここではとうとうイシュトが、自分のもう一人の息子のことを知ってしまいますね。
そうそう、そのスーティのことは、あれから全く触れられていない。一体どうしていることやら。
多分、また、あっと驚く意外なときに、意外な姿で登場して来るんだよ。
それまで、この物語が続けば良いですが・・・。
将来、ドリアンやマリニア、スーティ、そして外伝で誕生したグインの子どもがまた、新たな災いや幸いを生み出してゆくのだろうと想像されるけど・・・
それを考えると、やっぱり、ここまでは「序章」と思えるくらい、ストーリーはまだまだ続くことになっちゃいますね。
吟遊詩人も、こんな長いサーガは語りきれないですよ。
覚えられないし~。
でも、語るべき名シーンは、イヤになるくらいたくさんありそうです。
一体どのような展開になることやら、一巻先も予想がつかない。
だからこそ、読み続けているわけですが、また2ヶ月先を待ちたいと思います。
この先は一巻一巻が、とても貴重になりそうな気がする・・・。
満足度★★★★☆