無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

脱穀後の秋処理(その1)不耕起区と耕起区

2018-10-07 07:26:26 | 日々の自然菜園

新刊発売中!!さっそくの重刷決定!ありがとうございます。第一弾!『とことん解説!タネから始める 無農薬「自然菜園」で育てる人気野菜』(洋泉社)
今までの自然菜園でわかりにくかった点を見事に解説!最新技術を加え、決定版になっております。


第二弾!4/19新発売『プランターで寄せ植え野菜』
プランターは、失敗しやすいものですが、基本を守れば、とっても簡単です!今回は、寄せ植えで2~3種類の相性の良い野菜を混植し、1枚のメニューになるようにイラストと写真でまとまっております。プランタ―だけでなく、庭や菜園でも使える組み合わせなので、参考にしてみてください。



本日、の予報。






9月に入ってからの長雨がうそのように、10月は晴天続き。

地温が高い内に、無農薬田んぼは秋処理をしてしまいたいところ。

秋処理とは、秋の野良仕事で、ワラの分解を進めたり、来年の草を抑制する段取りのことで、来年の田んぼの草の生え方、稲の生育は、この秋処理次第です。

来年は、この小さな田んぼを2区画に分け、1つは、引き続き不耕起区、残し半分は、耕起区とし、同じ田んぼの中で、不耕起区と耕起区で同時に栽培しようと思っております。

それぞれの秋処理が全く違うので、ご紹介したいと思います。








不耕起区では、脱穀前に、大麦の種を生えてきているレンゲの上から蒔いてから、ワラをそのまま、ワラバラ撒きをして、ワラの間から、レンゲと麦が育ってくるようにします。

こうして、ワラとレンゲとムギの3つで、冬草を生やし、草を抑えることで、来年耕さずに草を抑え、稲を育てます。








一方、耕起区では、半分のワラを切りワラにして全体に撒き、半分を持ち出し、野菜のワラマルチとして使います。

寒冷地では、ワラを全量秋に鋤き込むと消化不良で、春先ガスが湧き稲の生育を抑制し、草の発芽を促進してしまうので、半分はあえて鋤き込みません。




こうして、全量のワラの2分の1は、不耕起区に長いまま敷き、残り4分の1は、切りワラにして耕起区に敷きつめました。

今までの、自給用の無農薬稲作栽培で、草をほとんど生やさず、稲を5年間の平均10アール当たり10俵、そして食味は120点の目標は達し、
不耕起栽培へのアプローチもほぼ完成しました。そして、不耕起栽培でも草を抑えることができました。食味と収量はこれから調査です。

不耕起栽培と耕起栽培を同時に行うのは、久々で、不耕起栽培の課題は、手植えの時短でしたが、これもほぼ解決しましたが、一人で1日1aが精一杯で、これ以上は難しく、自給用の田んぼ全域を不耕起で田植えを数日で揃えるのは、慣れないとなかなか手ごわいことが残りました。

そこで、不耕起で1週間以内で田植えできる範囲で、残りは耕して1枚の田んぼで、不耕起と耕起栽培が同時に行うと、お互いのデメリットとメリットが支え合い、解決しそうなので、それを来年自然稲作発酵コースで検証しようと思います。

自給用の無農薬稲作は、専業のプロのように、技術と大型農機ではできませんので、
ポイントを抑えて、タイミングよく、秋処理をしっかりして、年々育てやすい田んぼにいていくほかありません。

自給稲作では、お仕事や野菜栽培などの合間に行うので、秋処理さえしっかりしておけば、草が生えにくく、稲が育ちやすく、最終的に稲が草を抑えてくれるので、
除草の手間がずいぶんなくなり、助かります。

また、収量も食味もよくなることが分かってきています。

これから遊休農地が増えて、耕作放棄地にどんどんなっていくと思います。
この元田んぼの活用として、自給稲作、菜園や果樹園への転換が課題だと思って、10年前から取り組んできたことが、どんどん形になってきております。

実際にできても、どのように普及していくのか、伝え方が難しいと感じておりますが、

20年前は、無農薬栽培は無理だと言われた時代に比べれば、この10年は諸先輩方の苦労の加速的な技術革新とリンゴの木村さんの活躍や、無肥料栽培&固定種ブームが後押ししてくれております。

自分たちで食べるものを育てる幸せはかけがえのないものです。

来年のために、今できること「秋処理」が大切です。



次回は、

2018年土内容充実で、
城山公民館「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。
毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

今年度は、いつもの第1水曜日に
長野市城山公民館 18:30~21:25(当日、記録用動画撮影いたしております)
18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答


◆次回以降の予定
【テーマ】
新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~野菜編~」
10/3(水)秋の土づくり(堆肥や緑肥作物の導入法)、越冬野菜の定植・種まき。 比べて納得野菜講座「ネギとタマネギ」
11/7(水)冬の土づくり/畑の片づけ方、土壌分析、冬の米ぬか利用法、野菜の収穫・越冬保存のポイント・越冬野菜の越冬のコツ。比べて納得野菜講座「シュンギクとホウレンソウ」
12/5(水)2017年の菜園の反省を来年に活かす。比べて納得野菜講座「エンドウとソラマメ」
お楽しみに~



◆◇◆お知らせ◆◇◆

千曲市戸倉創造館で2018年3~2月に開校中~
『無農薬無化学肥料でもしっかりやればできる!自給稲作入門講座』
次回は、10/11(木)『堆肥づくり、田んぼの土づくり』
田んぼで生産される稲ワラ、米ぬか、モミガラ、畦草などを利用した自然堆肥づくり、ボカシづくりなど田んぼで草が生えず、稲が育つ土づくりを学びます。
田んぼの土の改良や田んぼの1年間の総合的な土づくりや堆肥づくりのゴールデンルールをご紹介します。

「草を抑え、美味しいて、稲を育てる田んぼの土づくり」です。


場所:戸倉創造館2階会議室
日時:第2木曜日 18:00~20:45まで(全12回座学のみ)
受講料:1回1,500円、一括申し込み15,000円
対象:米の自給をしたい方。米作りが初めての方大歓迎!
参考テキスト:『自給自足の自然菜園12ヶ月』(宝島社)153~174ページ

●問合せ・申し込み先●
千曲市役所経済部農林課農業振興係服部
電話026-273-1111(内線7244)
Email:nousin@city.chikuma.nagano.jp(件名を「自給稲作入門講座」として送信下さい)




現在、『竹内孝功さんの自然菜園講座オンライン動画サイト試験発信中~
※有料サイトの都合、登録などの際に一部英語表記になっております。

※最新動画、「畑での野良仕事(実技編)」前編・後編もアップグレードできました。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする