あらら、一気に冬突入だぜ。まいったねぇ、畑の井戸ポンプ、まだ水抜きしてないぜぇ。近くを通るたんび、忘れるな!忘れるとポンプ破裂で買い替え13万円だぞ、って言い聞かせてきたんだ。雪、わらわら降り始めたし、明け方にゃ氷点下5度近くなるって言うし、どうする?放っちゃおけんぞ。稽古から帰った深夜、懐中電灯片手にポンプ小屋へ。まだ、水抜くわけにゃいかん、せめて凍らぬよう、水をちょろ出ししておくか。
なんだって、井戸ポンプ、冬眠モードに入れてやらないんだよ。そりゃ、ボカシの発酵が心配だからさ。去年、積み込んだものの、水分不足でまるで発酵せず、家からせっせこ水運びして積み直したって痛い経験してるんでね、ボカシ材料に潜んだ微生物君たちが、機嫌よく活動始めてくれるまでは、井戸ポンプ、生かしたままにしとかにゃならんのさ。
2日間の雪降りで、あたり一面、完全な根雪状態!こりゃ、早いとこ決着つけにゃ。恐る恐る、旧鶏舎に向かう。どれどれどれ、覆ったビニールの上に手を当てる。おっ、暖かい!ガンガンと暴れ回ってるってほどじゃないが、確実に生命活動のぬくもりが伝わって来る。よしよし。
ビニールを剥ぐ。おおっ!表面にびっしり白い菌糸。これ、カビじゃなくって、放線菌、堆肥やボカシにゃ欠かせない大切な微生物だ。スコップで掘り返す。一気に湯気が上がった。おうおう、中はしっかり細菌や酵母たちが活躍してるじゃないか。
湯気とともに、温泉のような匂いが漂う。これこれ、こう来なくっちゃ!掘り返しては、塊をほぐし、中と外を切り返す。放線菌が覆った表面は、固まっているので、とりわけ丁寧にもみほぐす、もちろん、手作業。周囲は温度不足で発酵不十分なので、ここらは掬い取って真ん中に放り込む。全体をひっくり返したら、周りにこぼれ落ちた塊を真ん中に置いて、ビニールで満遍なく覆って、完了。1回目の切り返しが終わった。
やれやれ、これで、井戸ポンプの水が抜ける。蛇口の水抜き栓を回して、立ち上がり水道管から水を落とし、今度はポンプ本体。3か所の水抜き栓を外し、さらに吸い上げ羽根収納部分の締め付けねじを緩めて、水抜きも終了。いいんだよな、これで?もう水がたまってるところないよな?なんせ、これまで2度もポンプ、凍結させて壊してるんでねえ、安心できない。もう一度、指差し確認!
さっ、これで畑や外回りはすべて手配し終えたな。あとはのんびりストーブ前で丸くなるか。