ステージおきたま

無農薬百姓33年
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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

ソラマメできた!ソラマメ食った!!

2019-07-21 08:39:35 | 農業

 因縁だらけのソラマメだぜ。

 一昨年、初めてソラマメ作り試してみた。秋遅く立派に育った苗、雪でつぶされないように、って藁で囲ってやったら、なんとネズミの越冬基地になって、見事に全滅。よぉぉし、それなら室内で冬越させてやる、春に畑に下ろしゃ、ネズミも手を出せんだろ。2年目、秋口、買った種、ほい、しまった!ころっと播くのを忘れてた。春先畑仕事が始まって、あらっ、これソラマメの種!って迂闊すぎるだろ。

 冬前に育苗、冬越してから畑に下ろし、春先からググッと育つ、それが作型だって書いてある。もう4月、今さら播いたってダメだろうな。気温が25度超えると生育が止まるってことだ。大きくなって、花着け、実になる頃にゃ夏の暑さだ、とてもじゃないが、無理。東北ったって、山形の初夏、暑いから。

 「ええっ!また無駄な種買ったの!?」って神さんの冷たい視線に耐えられず、あっ、いや、今から播いてみようかな、って。ダメ元でポットに一粒ずつ播いた。発芽は順調、そりゃそうだ、芽ぐらい出るわ、この大きさだもの。畑に移しても逞しそうな姿、ますます。こりゃやっぱり南の方の作物だぜ。熱帯林の下草に交じってたって違和感なしだ。北の作物は、もっと芯が強く引き締まって、無駄に太ったり手広げたりしないもんだ。人間も同じ、っておっと、こりゃ差し障りあるか。

 天敵はアブラムシ、気付いた時にゃもうすでに来襲済み、これで何株かやられ、さらに、またもやネズミたちの地中攻撃を受けて、ついに残るは3株となっちまった。と言っても、期待はぜんぜんしちゃいない。どうせ、花咲き実みのるころにゃ、暑さでダウンするさ。なんたって、生育限界気温25度だぜ。

 と、放ったらかしだったソラマメだが、残り3株、いじけることなく健やかに逞しく育って、ついに花咲き、実がなった。いやぁ、大したもんだぜ、このずうずうしさは。留守に他人の家上がって飯食うほどの肝っ玉の据わりようだ。この莢の着き方がまた、自信に溢れてる。普通、実って下に垂れ下がるもんだろ、なのに、天にナイフを突き刺す勢いで昂然と実っている。

 あっ、これオクラと同じじゃん。そうか、そうか、花も似てたしな。もしかして、同じ仲間か?って、そりゃ違うだろ、葉の形まるで別だもの。ちなみに、ソラマメはマメ科、オクラはトロロアオイ科だった。

 着いた莢は日増しに大きくなり、どう見ても、そろそろ食べごろだぜ、って主張している。そうか、そうか、よくぞ育った!栽培のセオリー無視して、春播き夏収穫なんて作り手の勝手に、よく耐えた。頼もしいぜ。

 さて、どう食べるんだ?たしか、茹でるんだよな。こういう時はネットの出番。二つほど動画をチェックして、なるほど、なるほど。固い莢の剥き方は、筋を取ってそこからぱかっと割って出す、か。で、出てきた実には包丁で切れ目を入れて、塩茹で、2分~3分。

 おおおっ!ついに、3年越しのソラマメ、登場だぜ。うん、育ち方も堂々としていたが、豆の方もこれ見よがしじゃないか。存在感あるなぁ。

 切れ目から中身を絞り出して、つるりと取り出し、一口!おおっ、この味だぜ。個性豊かな香り、濃厚な旨味、うーん、こりゃ癖になる。夕食の一品のつもりが、あっという間に食前のお通しになっちまった。

 この成功体験は大きいぞ。春播いても十分収穫できるってことなら、来年からは作付けレギュラー確定だな。来年はアブラムシ、ネズミ対策をしっかり施して、初夏の味覚に取り入れよう。

 と、いい気になって茹で豆すべて食い尽くしたら、翌朝、激しい下痢ピー!慌ててネットで調べたら、含まれるサポニンとレクチンの作用で下痢に注意!だってよ。それも先に調べておくんだった。が、待てよ。この下痢、昨日食ったカビの出た餡モチの所為かもしれんぞ、だとたら、ソラマメ、濡れ衣着せて、すまん!どっちにしても、食い意地汚いんだよ。

 

 

コメント
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