やっとこさ、夏だぜ。ここら田舎じゃ遮るものなしだから、日差しは100%降り注ぐ。じりじり暑い、なんてもんじゃない。錐で突き刺さすような痛みだ。その太陽の熱波に焼かれたハウスの中は、ふはははは、40℃なんて軽く突破だだぜぇぇぇ。入り口を入っただけで汗が、グワーッと吹き出してくる。トマトの下草取りと脇芽摘み、それと株元の藁マルチをさんなねさ。雨降った時とか、お日さん隠れてる時にやらゃいいのに、なんだって?そうそう、ほんとアホだよな。たわけ者のぽんつく野郎だぜ。が、避けて通れぬ理由があるわけよ。
トマトにゃ敷き藁マルチが絶対!これ、神さんの信念、あるいは信心?いやいや、たしかに悪いわきゃないさ、藁マルチは。そりゃ知ってる。畑に植えてるナスもキュウリも加工トマトも株元はしっかり藁で覆っている。里芋も梅雨が去ったらマルチだな、って覚悟は決めている。だが、ハウスのトマトの場合、除草のし易さを考えると、藁を敷き詰めるのには、ちょっと躊躇いもあるんだ。株元を散水チューブ這わせて水やりしてるからね、雑草も元気なわけさ。藁でカバーしたってなんのその、隙間を巧みに掻い潜って伸びて来るんだ。そんな矢継ぎ早の雑草どもを小まめに抜き去るには、マルチせずそのまま根本剥き出しの方が・・・これがこっちの言い分なんだが、なんせ、神さんの方は信念だから、とても妥協の余地はない。と、なれば勝負は決まっている。マルチするよ。
で、なんで炎天下に?そう、神さんが実家での介護から戻って来る日なんだよ。ハウスのトマトを一目見て、厳しい糾弾・指摘の言葉を浴びないためにゃ、やっちまわないわけにいかんだろうさ。で、炎天下、ハウスで!
ホーと鎌で株元、通路、壁沿いと草取り、草刈りをし、隣りの旧鶏舎から藁を運び込む。これがたまらん!ネズミにズタズタに食いちぎられて、束なんて見る影もない。そう、藁くずの塊!それを両手で抱えて、何度も何度もハウスの中に放り込む。全身、藁ゴミまみれ!痛い、痒い!
よしっ、これで24本分あるだろう。通路を四つん這いでいざりながら、藁を株元に押し込んで行く。なんて労働だい!?なんて不様な恰好だい!?トマトの林?の中をひたすら這い進む。
ふーっ、終わった。今度は脇芽摘みと誘引。なんせトマトはとてつもなく強靭な生き物だ。摘んでも切っても次から次と新しい芽を伸ばしやがる。放っておけば、山のように盛り上がる。間違いなく雑草の逞しさだ。3日に一度程度、出た芽を摘みつつ、1本仕立てで上へ上へと導いて行くわけだ。
すべて終了!お疲れさん!トマトもご苦労さん!そんじゃ、水分補給と行こうかね。蛇口をひねって注水ホースに水を流す。これにて、炎天下、ハウス内、アホ作業終了!これで、神さんの査察もパスだぜ、やれやれ。と帰りかけて、気が付いた。そうだ、追肥しとかにゃならんのだった!もう!!!