ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

出会いを生かす!その先に開ける明日が

2019-07-10 09:17:53 | 世の中へ

 ほんと、柄じゃないんだぜ、講演なんて。話し下手だし、人前立つの嫌いだし。ほら、菜の花座の公演の時だって、舞台挨拶とか出たことないもの。脚光浴びるのは役者、作者とか演出なんて、裏でニヤリとしてりゃいいんだ。おっと、苦虫嚙みつぶしてるかな?それに話すほどのことないしな。とは言っても、尊敬する大先輩方のたっての依頼とあれば、これは引き受けにないわけにゃいかんだろさ。

 退職した高校の先生方の親睦会、そこが講演の場だ。わぁーっ、年寄りばっか!当然か、退職者だもの。いやいや、中でも後期高齢退職者ってところ。年齢は75歳以上がほとんど。公民館とかに集まるジジババならまだいい、人の良さってあるから。でも、ここの顔ぶれは全員元高校教師。しかも、組合活動の歴戦の強者!それなりに一家言持つ人たちの集まりだ。こりゃ、まずいぜ!若造、そうさ70超えばかりなんて小僧っ子だ、がなにほざいてんだか?って軽くあしらわれるに違いない。が、まぁ、引き受けちまったんだ、話しするっきゃないさ。

 話せることって言ったら、菜の花座のことくらいしかない。極力目くらまし的にスライド多用して、菜の花座の紹介を延々1時間以上行った。ビデオを準備して行ったのだが、なんだ?どうした?音が出ないぜ、うーん、残念、没。まっ、これまで20年間、43回も公演してきてるから、そのうちの何本かを軽く輪郭たどって、雑談ばかりの与太話、我慢してもらった。さすがに元教師、礼儀正しさで居眠りなんかする人もなく聞いてもらえた。

 それじゃなんか菜の花座の宣伝みたい、って端からその気でしゃべったけど、さすがに、結論めいたまとめくらい必要だぜ。うーん、なにをどうこじつけるか?そうか、演劇との出会いと病み付きとなった絡まり合い、とか聞いてもらうか。でも、なんか筋というかテーマは通さないとな。人生訓的にね。で、こうまとめた。

 人は様々な出会いがある。その中から、これぞと閃いたものを追いかける。まずはその出会うことが大切だ。出会っただけでは明日は拓けない。そこからは努力だ、熱中だ。馬鹿になるってことが必要だ。なぁんて、そんなにすべてを捧げてるわけじゃないけどな。まっ、20年も続け、60本以上の台本を書き、70本以上の舞台を演出してきたんだから、馬鹿は馬鹿だな。

 そして、ちょっぴり才能!?おいおい、己惚れるなよ、才能だなんて。いやいや、そんな世に出るほどの能力の話じゃない。人は誰だって、何かしら才能を秘めているもんじゃないか、その程度の話しだ。我ら凡人たちの才能は、間違いなく限界が見えている。でも、その最後の壁までたどり着けるか?って言ったら、決して行きつけるもじゃない。有限だけど無限、それが人の才能ってものなんだ。だから、その無限の部分をとことん追いかける、そこに未来が拓けるってことだ。

 出会いがあって、無我中で食らいつき、己の才能の限りを尽くして没頭する、これが、今ある自分を越えて、新しい明日を拓くこつなんとじゃないか?てな風にまとめた。ありふれた処世訓だなぁ、まったくお恥ずかしい。もっと、気の利いたこと話せればいいんだが、まっ、ここらが、俺の浅い人間理解ってことだぜ。

 静かに居眠りすることなく聞いていただけたんで、講演後の懇親会ではもっぱら聞き役に徹して収支の帳尻を合わせたけどな。

 

コメント
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