早くも農作業!?堰の土手、カヤと雑木の伐採作業、いやぁ、久しぶりの肉体労働、キツィィィィィ!腕パンパン!腰曲がった切り!
朝8時半集合で作業開始、午前中で終わるのかと思ったら、なんのなんの、午後からは刈った雑木を片づける、だってさ。こっちはチェーンソーの担当。ここに合わせて新品の歯に変えてあるから、楽勝だぜぇぇぇ、って臨んだ作業、あっという間に歯はなまくら、途中自宅に戻って研ぎ直す始末!細い立木と言えども、土手にしぶとく生き残った雑木ども、手強い、手強い!
ぶっ通しで5時間もチェーンソー動かしてたことなんてないもの、いやぁ、こんなに腕が辛いとは思わなかった。薪を切る時てのは、上から真っすぐ下ろすだろ、重力とベクトル一緒だ。だが、立木伐採だと、横とか斜めとか、時には下からなんて、変てこな歯の当て方をするわけだ。つまり、重力に逆らい、さらに自然なハンドリングを無視して機械を操作する。重量5キロくらいのチェーンソーを支えつつ歯を幹に食い込ませて行く。しかも、足元は刈ったカヤとか切り株で不安定、さらに、樹々には蔓草が絡まりついて、魔性の森の有様なんだ。これ、疲れないわけないだろ。
事の起こりは、気候変動!ほらこの異常気象!平地と言わず里山と言わず、まったく雪がない。こりゃ田んぼの水不足必至だぜ、ってことで、お隣の堰組合が管理してた二ノ関って溜池を借りることになったんだ。あちらも手余してた貯水池で、周囲の土手は草ぼうぼうの雑木林立。当然、これら荒れた周囲を管理する、ってのが借用の条件だった。
まっ、「おらほの水の流れはまずなんとかなってだべ。そがな余計な仕事増やすな!」って意見も出たんだが、そこがここらの百姓の偉いとこ、おらだは年取って先々短けえけど、子供ら、孫たちが米作っていかれるように、水源はいくらだって確保しておかんなねべ、と、こうだ。いやぁ、100年刻みの百姓、すげえもんだぜ!
こうも真っ当に主張されりゃ、こっちのように1代限り、流れの米つくり、がとやかく言う余地なんて、まったくなし。その心意気、及ばずながら、助っ人しやすぜ。って、堰の役員やってる以上、当然の勤労動員だった。
各集落から一人の役員が出て、今日の作業。顔ぶれは、やっぱり70前後のジイサンばかり、それでも、鍛えた足腰、ザクザクさっさと刈り取って、幅3メートル、長さ30メートルほどが荒れ地から立派な?堰堤へと返り咲いた。それでも歳は争えぬ、休憩一服の長いこと!
雪が少ないせいで、持ちあがった話しだったが、雪の少ないお陰で、この春前にきれいにすることが出来た、って皮肉だな。あとは、重機を入れて、決壊個所ほ埋め立て、水路を整える。
これ、町からわずか1/20の補助金でやってしまう、農家のジサマたちの底力、これがずーっと地域の農業を支えてきたんだぜ。