ほんとは明日から始めるつもりだった。菜の花座6月公演の稽古。1週間延期した。少しでも早く台本渡してじっくり時間かけて作りたいとは思うさ、誰だって。でもなぁ、新コロナ、ちょっと不安だぜ。
稽古始めとなれば、狭い部屋で顔突き合わせての台本読みが数週間続く。まだまだ寒いから窓閉め切って暖房つけて、ってことになる。大きな声張り上げず、呟くようにセリフの確認だけするってことも考えたが、そいつぁなんか陰気臭い。シニア、って呼ぶにゃ元気だが、年齢の高いメンバーも少なくない。元看護士さんなんかもいるから、今の時期の稽古にはきっと抵抗ある人も多いと思ってね。
万が一、感染者が出たとなると、劇団の先々にも影響大きいし、借りてる公共施設が使用禁止にでもなれば、他団体や町にも迷惑かける。せめて、対応はしたんですよぉぉ、ってことにしておけば、お互いの気持ちのぎくしゃくも減るだろう。座長だからねぇ、広く視野を保って苦渋?の決断ってわけだ。
なぁんて言っちゃいるが、台本の仕上がりに、もうちょい時間が欲しいって作者側の身勝手な理由もある。いや、団員には正直に伝えたけどね。
誤解のないように言っておくが、明日の締め切り、まったく間に合わない、ってことじゃない。残るはラストシーンで、無理くり捻り出せば、今晩中に書き上げられるだろうし、明日印刷に入ることも可能だ。
でも、もっとじっくり見直したいじゃないか。今のままだと2時間超は確実だし、ぎぎっと絞り込みもしたい。ギャグもまだまだ面白くなる予感がする。当初はほとんど無視してたストーリーの方も、あまりのぶち切れ無秩序じゃお客さんにも申し訳ない気がしてきたりして、それなりに、ああなるほどそういう流れだったの、程度には筋道立てたい。
と、なりゃあと1週間、ゆとりの時間をいただいても悪かないかな。役者、スタッフには迷惑かけるけど、それでも稽古期間は3カ月まるまるあるわけなんで、ねっ、お願いね、短い時間で気力集中、頑張ってもらおうか。
そんな通知を劇団ラインで流したら、頭の血管のつかえも取れて、昨夜は面白いシーン、セリフがどくどくと溢れ出たぜ。あんなに切羽詰まってたてのにな。人間、ゆとりが大切ってことだ。なんて、もっと早くから真剣に取り組んでりゃ、ゆとりも余裕もたっぷりあったわけだけどな。