あの世からの伝言 平成25年3月19日
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私自身、この時点で、すでに脱帽する。飯田氏の無欲の奉仕と
その献身的な 死者の霊への、弔いと残された家族へ慰めと勇気づけ
になる、死者のメッセージを届けたいという情熱と協力精神に対して・・
飯田元教授の 生涯の社会的役割の一つ、死者のメッセンジャーの
お役目は、一年で自家用車の走行距離が6万キロに及んだというから
驚きである。
日本各地を回ってJR全線を完乗したという。
著書にはその実例をいくつか載せておられるが、関係者の私的情報
を守備するため、詳細は公開されていない。
それでも十分に劇的であり、読んでいて十分な迫力と説得力がある。
まさに”小説より奇り”だ。
第三者である私にもなぜか身につまされる感情が湧いてきて、思わず、
目頭が熱くなった箇所もあった。
その根底に、亡くなった方達の残してきた家族への愛情、自分の
生前の行いの後悔の情、いつも 残してきた家族に寄り添い、肉体は
なくなっても、家族のそばにいるという 確信に満ちた励まし、
時には、残されて不安でいっぱいの妻に”一緒に肉体に入って
いるよ”という亡き夫からの言葉~それを伝えられて、究極の慰めを、
愛する人は死んではいても魂が今も生きているという、実感などなど。
残された家族はそうしたことを知り、愛する死者のメッセージから
与えられ 苦しみから救われている。
次の例は若い妻と、亡くなった夫との対話である。
その発端はこうであった。著書から引用する。
飯田元教授の言葉から始まる。
”あるとき、私の心に ’いかん、自殺してしまった!’と
泣き叫ぶような’魂の声’が聞こえてきました。
そして、いつものように、’妻のところへ行って、自分から
の謝罪のメッセージをどうか伝えてほしい’と頼まれたのです。”
教授は翌々日、大学の授業の無い日に有給休暇をとって、
その魂の妻のところへ、自分の心に届いた情報をもとに行先を
訪ね当てるために出かけた。
興味深いことに、魂はある程度、生きている人間の心の操作を
あの世からできるらしい。
或いは、タイミングを知っているのか、教授が先方をはるばる
訪ねて相手が留守であったことは一度もなかったという。
そして、教授が心で’相手が自分を信用するようには導いてください’
と霊に頼めば、そうなるという。
以下本文から引用:
”この段階で(筆者注:相手がドアを開けた時点で)、’聞きたく
ないから、帰ってほしい’と言われたことは、過去に一度もありません。
なぜなら、逆説的ですが、’このタイミングで行って、この言葉を口
にすれば、必ず話を聞いてもらえる’という情報を、頼んできた(死ん
だ)’魂’がくれるからです。”
こうして、亡くなった妻のもとに着いた飯田氏。
依頼者?の魂の’妻への謝罪’を、その妻に伝える。
その時の会話が以下である。
妻:結婚してからは、私に謝ったことなんか、無い人なんです。
いつも自分勝手で好き放題に生きて、家族の人生をめちゃくちゃ
にしたうえ、自分だけ死んで楽になったんです。
教授:ですから、そのことを、誤ってらっしゃるんです。
奥さんが許して差し上げないと、ご主人は反省の闇から出ること
ができないんですよ。
妻:?
教授: ええ、ご主人は、今、真っ暗闇の中で、反省して
いらっしゃるのです。
妻: ほらそうやって、結局は自分が闇から抜け出したい
から、私に許してほしいんです。
本気で謝っているわけじゃないんです。
自分が楽になりたいだけなんです。
いつだってそういう人なんですよ、あの人は。
教授: それじゃ、ご主人を許して差し上げないんですね?
妻: ええ、許してなんか、やるもんですか!
こういうかたくなな妻を前にして、とうとう、飯田氏は、
それでは失礼しますといって、妻のもとを去ろうとした。
すると、妻は、もう一度、亡くなった主人の言葉を問い直す。
飯田氏は、答える。
”ですから、自殺なんかして、本当に悪かったと・・そして、
結婚してから みかにゃんを大事にしてあげなくて、本当に
すまなかったと、謝っていますよ”
この、言葉で妻は怒りで固まっていた心を溶かした。
”みかにゃん”という言い回しがあったからだ。
この呼び名は夫婦しか知る由もない、彼女の、結婚前の、
ニックネームだったからだ。
まだ、高校生の二人が恋人同志でいたとき、夫は彼女を
こう呼んでいたのだ。
結婚後は、”おい” ”ねえ” で妻を呼んでいた夫だという。
この会話で妻は納得する。
妻:・・・それじゃ、ほんとに、あの人が、・・
あの人がそう、言っているんですね?
教授: 本当ですよ。そうじゃなければ、わざわざ、お二人
とは無関係な私が貴重な時間と労力を使って、交通費まで自腹で、
こんなところまで(注:関東地方)やってくるはずがないじゃないで
すか。
妻:私が主人を許せば、主人は暗闇から抜け出せるんですね?・・略・・
妻:主人は自殺したために、地獄に落ちて苦しんでいるわけ
じゃないんですね?
教授:ええ、地獄というのは、死後におおいに反省する時の
心の状態をイメージ化したんです。
地獄という怖い世界そのものがあるわけではありません。
しかし、人間として、大きな罪を犯してしまった場合には、
そんな怖い地獄に堕ちるのと同じくらいに 深く反省すること
になるんです。
その意味では、地獄という世界が実際にあるわけではなくても、
地獄に堕ちるのと同じくらいの心の苦しみを味わうことになるので、
現実的には同じようなものなんですけどね。
妻:どうして、私が許せば、主人が闇から出られるんですか?
教授:奥様がご主人を許してくだされば、ご主人が、それほど
までに、自分を責める必要がなくなるからです。
奥様の許しが得られれば ご主人が 自分を闇で覆ってまで
深く反省する、根本的な理由が、消滅するからですよ。
妻は教授に”なぜ直接に私に主人は謝罪しないのか?”という重要な
質問をその後する。
その答えは 夫は妻の潜在意識に働きかけて、いつも死後、謝罪の念
を伝えていたが、妻の怒りが激しく、謝罪の念が受け入れられなかった
からだと亡き夫は、飯田氏の口を借りて答えるのだ。
飯田氏は言う、
”ご主人はほかの念、たとえば、私に対して奥様の心を開いたり、
奥様の感情を和らげたりすることはできるのですが、肝心の謝罪
の念だけは、奥様の潜在意識が拒否なさるんだそうです。”
続く・・・・
参考文献:生きがいの創造 PHP研究所出版 飯田史彦著 2005年
飯田史彦氏紹介:1962年広島県生まれ。
元福島大学教授、経営学博士。
London City University Business School(大学院)客員研究員
筑波大学大学院、東北大学大学院講師
IOU(International Open University)より、日本人として初めて
総合医学部名誉教授称号の授与。
”生きがいメディカル・ネットワーク“顧問。
あらゆる、思想、宗教団体からの中立を宣言。
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