局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

読書備忘録 

2010-03-31 23:23:45 | 読む
最近また図書館に通いはじめた
買うほどじゃなくて軽く読める本を借りている(リハビリの帰り道バスと電車でヒマなので)
読み流すと内容をすぐ忘れちゃうので備忘録として借りた分くらい読書記録をつけてみようと思う。

風が強くふいている 三浦しおん



陸上では無名の大学の陸上部が補欠もなしで寄せ集めの10人で箱根駅伝に出場する話。
ワタシ 珍しくこういった青春もので素直に感動しました。
天才ランナー走の走る時の描写がよかった。夏のオリンピックでも思うんだけど、神から与えられた走る才能を持った人間がその自分の能力を最大限にいかした姿っていうのはなんと感動を呼ぶ美しさであることか・・・・ 描写からそんな感動を思い起こさせる筆力。
大きな声では言えないが、ワタシ一人で涙しました。
10人のキャラもそれぞれで登場人物であることの必然性を感じた。
体育会系のウチの子供たちにも読ませたいと思った一冊

無銭優雅       山田詠美



多分同年代だと思うけど、やっぱりこの人も年取ったな~と思った。
数年前の風味絶佳(登場人物がブルーカラー系の話)はおもしろかったのに。
ワタシが感じる彼女の持ち味はちょっと不良テイスト、しなやかで強い年齢に関係しない若々しさだと思っているから方向転換にとまどってしまった。
描かれている死も影響があるのか? なんだか彼女が死生観を語るのがワタシのイメージにそぐわないのかも?
あと出てくるオトコ(恋人)が魅力的じゃない。タダの情けないオタクにしか思えない。
主人公周りの生活が無銭優雅っていう題名のわりには優雅に見えない。


マイマイ新子 高樹のぶ子



昭和30年ごろに小学生低学年を過ごした少女(多分作家の投影)の話。
あとがきにワタシなりの赤毛のアンを目指したとあった。となると続編もあるのかしら?
それなりにおもしろかった。
まだ戦争の爪あとを引きずって日本が貧しかった時代だけどたっぷりの自然の中で子供たちはのびのびと遊び、今より濃い家族との絆もあったんじゃないかと思いおこさせる。
少女のが幼いなりに、感じ、戸惑い、悩む。そうそう子供って子供なりに色々考えてるんだよねって思い出す。
作家っていうのは感情の記憶力がすごいもんだなと思ってしまう。

この人の普段書くもの(日経に連載されててオヤジが喜ぶようなものもあったよね)って性描写がとってもエ☆いと思うんだけど、少女時代の風景や人間や心情などが細やかに描かれているってのは鋭い感受性のなせるワザなのね~とも思った。
コメント (2)
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