局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

地下鉄の中で

2012-01-19 23:48:31 | 日々の生活
昨日の昼下がり とある路線の地下鉄の中の話である。

私は宝塚のマチネ公演に行くところであった。

車内は比較的すいていて私はドアの近くの座席で座っていた。
赤坂見附の駅で人が増え、二人の男の子が乗ってきた。
今時の子である。先にのってきた背の高い方が背の低い方に私の隣の空席を見つけ「座れよ」と言った。
背の低い方は若干めんどくさそうに 「俺はいいよ」と言ってそのまま高い方に座らせた。
その言い方がお互いになんだか優しい空気を感じ なんとなくほほえましくそれを聞いた。

私は手持ちの文庫本に関心を戻そうとしたのだが、この二人おしゃべりである。
背の高い方が特に色々相手に話しかけ、低い方がぼそぼそっとそれに返すっていう会話。
TV番組の批評を始める背高。俺らの小さい時の方がTVに色々制約がなかった。今のTVは不自由だ。規制が多すぎる。なんて結構マジメな話をしている。

「だってさ、どらえもんだってしずかちゃんの入浴シーンがなくなったじゃん」と背高、思わず内心ずっこけるワタシ。
「そうだよな あれが良かったのに」と今までの会話の中で背低が感情をこめての発言であった。思わず彼の顔を気づかれないように観察したワタシ。よく見ると、ロン毛メガネと無精ひげで気づかなかったが非常に整った綺麗な顔をしていた。

隣の席なのでよく顔を見られなかったが、背高も茶髪の短髪で大き目の銀のピアスが似合いそれなりに決まっていた。

「銀座で何する」物憂げに聞く背低

「オレさヴェネツィア展行きたいんだ」と背高

「ヴェネツィア? なにそれ」と背低 またまたずっこけるワタシ

「イタリアの~ ディズニーシーみたいなとこ」

「何があるの?」

「街がきれいで祭りとかあるんだよ」

「あっ知ってる。水かけまつりだろ」もう文庫本から完全に関心が離れ、彼らの話に耳ダンボ

「ちげーよ。もっとお上品な街なんだよ。有名なのは えーと行進 デモ行進じゃなくて なんつったっけか あっカーニバル」

「あっ 聞いたことある。女が踊るんだろ」

「ちげーよ。だからもっとお上品なんだよ。仮面かぶったりして」

「あっ 聞いたことある」

背低が次に何を言い出すんだろうと期待したところで電車は銀座駅に着いてしまった。ワタシも降りる駅である。

ホームに降り行く二人のデイバッグにはお揃いのベルトがくくりつけられてあった。

そしてホームでは、私のちょっと先を歩く二人はごく自然に指をからませあっていた。

都会っておもしろいものを見たり聞いたりできるもんです。

     * * *

ところで昨日の星組オーシャンズ11もえらい面白かった。ここの所私にとってつまんない公演が続き、もういい加減行くのやめようと思ってたところだったけど。こういうクリーンヒットがたまにあるからやめられないtakaraduka。
詳細は明日ゆっくり書きます。
コメント (6)
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