ドラ結婚式までの道 vol.12
まだ先よね~と思っていたドラの結婚式がせまってきた。
先日の春分の日、私たち夫婦は初めて式場を訪れた。
実はドラたちの披露宴には、二人の後輩にあたる某キー局の新人女子アナに司会を頼んでいたそうである。喜んで引き受けてくれていたはずの彼女、この春の番組改変の関係でキャンセルになってしまったのである。私も現役女子アナが間近に見られるぞとちょっぴりミーハー心で楽しみにしていたので残念だった。しかしまだ新人なのに今後の仕事に差し支えてもかわいそうだし無理は言えないよねと諦めたのである。
そこで式場から紹介されたプロの司会者に頼もうと言うことになったのだが、ウェディングプランナーが紹介した人がどうもドラは気に入らなかったらしい。「爺さんでさ、特技が謡なんだって。ばあばとは気が合いそうだけどなんか盛り上がらなさそう・・・ おかん誰かいないかな?」と相談されたのが半月ほど前。
そう言われて思い浮かんだのは 舞台友Nである。あの押し出し、あの度胸、あの臨機応変さ、あの華やかさ(下手すると花嫁より目立つ)、そして舞台慣れ! 何よりドラとM子のこともよく知っている。
ドラに言ったら「何よりの人選だ」とのこと。その場で電話したら快く即決で引き受けてくれた(あとで聞いたらダンナとワイン1本空けて気が大きくなっていたとのこと)
しかし、若い時はよく頼まれたが、最近はやってないので原稿なんかは用意しておくれ とのこと。
(う~~ん 原稿ね) と悩んだけど、いらっしゃるじゃないか。ブログ友h様というプロの司会者が! お忙しいのに申し訳ないと思いながら相談申し上げたらこれまた速攻で原稿を起こしてメールバックしてくれた。(仕事はやっ)
「恐れ入ったか おかんの人脈!」と他人のフンドシでドラとM子に自慢・・・
そして、春分の日に司会者を交えての確認があるということで、私たち夫婦も同席することになったのである。なんだかんだ言って初めて訪れる会場である。
重厚な建物、都心にありながら広い庭園は別世界であった。
ところでドラは担当のウェディングプランナーがイマイチ気に入らない模様である。
「なんかさ、気が利かないくせに上から目線なんだよな~」ドラ感想。
私たち夫婦がドラより先に着いたのだが、(そりゃぁ親が来ると告げてないドラ&Mも悪いが) いきなり、「あらご両親様もご同席でしたか、うかがってなかったもので」と言われた。その時は恐縮してしまったが、後に考えれば、別に同席して悪いこともなし、言わなくてもいいようなひと言じゃないだろうか・・・
そしてまだ若い女性ではあるが、初々しさはなく、この会場に対しての強烈なプライドが非常に目立つ人だった。それはそれでも結構だけど、サービス業としてはもう客に対して一歩引く態度の方がよろしいかとは思う。ドラはその辺が鼻についたのであろう。(オレだったら客に対してああいう態度はしない とのこと)
舞台友Nを司会に立てたことに対しても 自分の推薦した人が却下されたこともあるのか 「素人で大丈夫なのか?」的な疑問も投げかけてきたようで、ドラはむっとして「素人だけどプロみたいな人です」と言ったらしい。
この経緯をソフトにNに伝えてあったが、Nはこういうことを聞くと負けん気で燃えるタイプ。秘かにメラメラ燃えていたらしく、この日の打ち合わせの服装は 全身黒でエルメスのパンツスーツにバーキンに山高帽はド迫力で気迫十分であった(オットが、Nさん、帽子から鳩が出そうですね と余計なことを言ったがw)
そしてプランナー、ドラ夫妻、局夫妻、Nとの打ち合わせ。
ちょうどこの会場で式をあげているカップルが居て、この会場独自の儀式をちょこっと見せてもらえることになった。
ドラとオットは遠慮したが、NとM子は当然、私もついでに見せてもらった。
新郎新婦の登場の盛り上がる場面である。
「あっ 大きいお花が4つもある。あれ高いんですよね。私たちの時は小さいの二つにしましたぁ」とM子がそっと囁く。
「そうなの? そんなに高いの?」
「そうなんですよ。ドラさんが花なんかに金かけるより食事を高い方にしようぜって言ったのでこっちは倹約しましたぁ」とM子
「それもそうね。花は食べられないもんね」
嫁が嫁なら姑も姑である。
そしてプランナーとNが熱心に何か話し込んでいる。
あとで聞いたら その場面のプロの司会者の言っていることについてNが質問したら
「あの司会者の方はご自分でよくお勉強されてますから」とまたもや余計なひと言が返ってきたらしい。
後に近くの飲み屋でみんなで軽く反省会をした時に
「ホント ドラ君の言うとおり生意気な女だよ。あたしゃ昔は地方局の初代女子アナだったってかましてやったよ」とN(爆)
このカマシ、さすが私の友人である。
話は打ち合わせに戻るが、ファーストバイトfirst biteって皆様ご存じであろうか?
私はこの経緯の中で初めて知ったのだが、披露宴の演出の一つなんだってさ。
ファーストバイト(first bite)とは、ケーキカットの後で、カットしたウエディングケーキの一切れを新郎新婦が互いに食べさせあう演出。欧米で古くから行われている習慣が伝わったもの。
新郎から新婦への一口は「一生食べるものに困らせないから」、新婦から新郎への一口は「一生おいしいものを作ってあげる」との意味が込められている。「ケーキシェアリング」「ファーストイーティング」ともいう。
↑こういうことらしい。私たちの時代にはこんな風習はなかったし、ケーキは張りぼてなのが多かった。ドラのケーキはM子をイメージした可愛いホントに食べられるものにしてこの儀式もするそうである(まあ好きにしてくだされ)
「へ~ 初めて知りました」とつい口にだしたワタシ。
「ラストバイトっていうのもあるんですよ。お母様がご新郎さまに食べさせるんです。なさいますか?」とプランナー
ラストバイトとは新郎新婦それぞれのお母様からケーキを食べさせてもらう演出。生まれたとき、一番最初に食事を食べさせてくれたお母様から、最後に食べさせてもらう愛情たっぷりの食事という意味です。今まで美味しいごはんをありがとう!という感謝の気持ちを込めて、お母様にお願いしましょう。ファーストバイトの前に行うと感動的です。
マメ知識(by 局)
「へ~ じゃお食い初めの反対みたいなもんですね」とついまた口に出したワタシ。プランナー苦笑。
「でも結構です、やらなくていいよね」とドラに言ったところ。
「やらなくていいよ。 オレまだオカンの料理は食いに行くつもりだからさ」とドラ。
母が母なら息子も息子である。
プランナー再び苦笑。
その後 飲み屋での反省会で、当然ながら「あのプランナー 確かにドラが気に入らないのも納得する」という話題中心で盛り上がった。
しかしこの日でだいたいの流れの把握や打ち合わせも済んだ。
あと一つの案件は オットによる招待客への謝辞である。
実は新郎の挨拶とかぶらないように事前の摺合せは必要とのことで原稿は作っていた(通り一遍のものを殆ど私が作成)
「これはこれでいいんだけどさ、ちょっと通りいっぺんすぎるよな。オヤジなりのオリジナリティ出してもいいんじゃないの」とドラ。
「オリジナリティって言ってもオヤジギャグは言わないでよね」とすかさずダメ出したワタシ。
「言うわけないだろ。じゃ、相撲甚句歌ってもいいか?」
一同頭をブンブンして否定。
まったくオットもオットである。
「じゃなくてさ~ 俺たちとオヤジと仕事の種類が違うんだからさ~、ちょっと違った立場から社会貢献してくれとか言ったらどうかな?」
この場合はドラの方がオトナである。
はぁ 無事に当日が迎えられるのだろうか? 心配になってきた。
まだ先よね~と思っていたドラの結婚式がせまってきた。
先日の春分の日、私たち夫婦は初めて式場を訪れた。
実はドラたちの披露宴には、二人の後輩にあたる某キー局の新人女子アナに司会を頼んでいたそうである。喜んで引き受けてくれていたはずの彼女、この春の番組改変の関係でキャンセルになってしまったのである。私も現役女子アナが間近に見られるぞとちょっぴりミーハー心で楽しみにしていたので残念だった。しかしまだ新人なのに今後の仕事に差し支えてもかわいそうだし無理は言えないよねと諦めたのである。
そこで式場から紹介されたプロの司会者に頼もうと言うことになったのだが、ウェディングプランナーが紹介した人がどうもドラは気に入らなかったらしい。「爺さんでさ、特技が謡なんだって。ばあばとは気が合いそうだけどなんか盛り上がらなさそう・・・ おかん誰かいないかな?」と相談されたのが半月ほど前。
そう言われて思い浮かんだのは 舞台友Nである。あの押し出し、あの度胸、あの臨機応変さ、あの華やかさ(下手すると花嫁より目立つ)、そして舞台慣れ! 何よりドラとM子のこともよく知っている。
ドラに言ったら「何よりの人選だ」とのこと。その場で電話したら快く即決で引き受けてくれた(あとで聞いたらダンナとワイン1本空けて気が大きくなっていたとのこと)
しかし、若い時はよく頼まれたが、最近はやってないので原稿なんかは用意しておくれ とのこと。
(う~~ん 原稿ね) と悩んだけど、いらっしゃるじゃないか。ブログ友h様というプロの司会者が! お忙しいのに申し訳ないと思いながら相談申し上げたらこれまた速攻で原稿を起こしてメールバックしてくれた。(仕事はやっ)
「恐れ入ったか おかんの人脈!」と他人のフンドシでドラとM子に自慢・・・
そして、春分の日に司会者を交えての確認があるということで、私たち夫婦も同席することになったのである。なんだかんだ言って初めて訪れる会場である。
重厚な建物、都心にありながら広い庭園は別世界であった。
ところでドラは担当のウェディングプランナーがイマイチ気に入らない模様である。
「なんかさ、気が利かないくせに上から目線なんだよな~」ドラ感想。
私たち夫婦がドラより先に着いたのだが、(そりゃぁ親が来ると告げてないドラ&Mも悪いが) いきなり、「あらご両親様もご同席でしたか、うかがってなかったもので」と言われた。その時は恐縮してしまったが、後に考えれば、別に同席して悪いこともなし、言わなくてもいいようなひと言じゃないだろうか・・・
そしてまだ若い女性ではあるが、初々しさはなく、この会場に対しての強烈なプライドが非常に目立つ人だった。それはそれでも結構だけど、サービス業としてはもう客に対して一歩引く態度の方がよろしいかとは思う。ドラはその辺が鼻についたのであろう。(オレだったら客に対してああいう態度はしない とのこと)
舞台友Nを司会に立てたことに対しても 自分の推薦した人が却下されたこともあるのか 「素人で大丈夫なのか?」的な疑問も投げかけてきたようで、ドラはむっとして「素人だけどプロみたいな人です」と言ったらしい。
この経緯をソフトにNに伝えてあったが、Nはこういうことを聞くと負けん気で燃えるタイプ。秘かにメラメラ燃えていたらしく、この日の打ち合わせの服装は 全身黒でエルメスのパンツスーツにバーキンに山高帽はド迫力で気迫十分であった(オットが、Nさん、帽子から鳩が出そうですね と余計なことを言ったがw)
そしてプランナー、ドラ夫妻、局夫妻、Nとの打ち合わせ。
ちょうどこの会場で式をあげているカップルが居て、この会場独自の儀式をちょこっと見せてもらえることになった。
ドラとオットは遠慮したが、NとM子は当然、私もついでに見せてもらった。
新郎新婦の登場の盛り上がる場面である。
「あっ 大きいお花が4つもある。あれ高いんですよね。私たちの時は小さいの二つにしましたぁ」とM子がそっと囁く。
「そうなの? そんなに高いの?」
「そうなんですよ。ドラさんが花なんかに金かけるより食事を高い方にしようぜって言ったのでこっちは倹約しましたぁ」とM子
「それもそうね。花は食べられないもんね」
嫁が嫁なら姑も姑である。
そしてプランナーとNが熱心に何か話し込んでいる。
あとで聞いたら その場面のプロの司会者の言っていることについてNが質問したら
「あの司会者の方はご自分でよくお勉強されてますから」とまたもや余計なひと言が返ってきたらしい。
後に近くの飲み屋でみんなで軽く反省会をした時に
「ホント ドラ君の言うとおり生意気な女だよ。あたしゃ昔は地方局の初代女子アナだったってかましてやったよ」とN(爆)
このカマシ、さすが私の友人である。
話は打ち合わせに戻るが、ファーストバイトfirst biteって皆様ご存じであろうか?
私はこの経緯の中で初めて知ったのだが、披露宴の演出の一つなんだってさ。
ファーストバイト(first bite)とは、ケーキカットの後で、カットしたウエディングケーキの一切れを新郎新婦が互いに食べさせあう演出。欧米で古くから行われている習慣が伝わったもの。
新郎から新婦への一口は「一生食べるものに困らせないから」、新婦から新郎への一口は「一生おいしいものを作ってあげる」との意味が込められている。「ケーキシェアリング」「ファーストイーティング」ともいう。
↑こういうことらしい。私たちの時代にはこんな風習はなかったし、ケーキは張りぼてなのが多かった。ドラのケーキはM子をイメージした可愛いホントに食べられるものにしてこの儀式もするそうである(まあ好きにしてくだされ)
「へ~ 初めて知りました」とつい口にだしたワタシ。
「ラストバイトっていうのもあるんですよ。お母様がご新郎さまに食べさせるんです。なさいますか?」とプランナー
ラストバイトとは新郎新婦それぞれのお母様からケーキを食べさせてもらう演出。生まれたとき、一番最初に食事を食べさせてくれたお母様から、最後に食べさせてもらう愛情たっぷりの食事という意味です。今まで美味しいごはんをありがとう!という感謝の気持ちを込めて、お母様にお願いしましょう。ファーストバイトの前に行うと感動的です。
マメ知識(by 局)
「へ~ じゃお食い初めの反対みたいなもんですね」とついまた口に出したワタシ。プランナー苦笑。
「でも結構です、やらなくていいよね」とドラに言ったところ。
「やらなくていいよ。 オレまだオカンの料理は食いに行くつもりだからさ」とドラ。
母が母なら息子も息子である。
プランナー再び苦笑。
その後 飲み屋での反省会で、当然ながら「あのプランナー 確かにドラが気に入らないのも納得する」という話題中心で盛り上がった。
しかしこの日でだいたいの流れの把握や打ち合わせも済んだ。
あと一つの案件は オットによる招待客への謝辞である。
実は新郎の挨拶とかぶらないように事前の摺合せは必要とのことで原稿は作っていた(通り一遍のものを殆ど私が作成)
「これはこれでいいんだけどさ、ちょっと通りいっぺんすぎるよな。オヤジなりのオリジナリティ出してもいいんじゃないの」とドラ。
「オリジナリティって言ってもオヤジギャグは言わないでよね」とすかさずダメ出したワタシ。
「言うわけないだろ。じゃ、相撲甚句歌ってもいいか?」
一同頭をブンブンして否定。
まったくオットもオットである。
「じゃなくてさ~ 俺たちとオヤジと仕事の種類が違うんだからさ~、ちょっと違った立場から社会貢献してくれとか言ったらどうかな?」
この場合はドラの方がオトナである。
はぁ 無事に当日が迎えられるのだろうか? 心配になってきた。