局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

能舞台

2012-09-26 23:05:48 | 見る(映画 劇場 美術館など)
暑さ寒さは彼岸までっていう先人の智恵はホントだね~と言いたいこのところの気温ですが、体調くずされてはいませんか?

急に寒くなって着るものに困っているワタシであります。

さて 話は日曜日にさかのぼりますが・・・

この日は大変な雨だったが、どうしても着物で外出しなければならなかった。
私の所属する着物の研究会の先輩であるお姉さま方の伝統芸能の発表会があったのである。
このブログでも何度か書いていたが、どの方もプロではなく、中には40過ぎてから始めた趣味が高じてという方もいらっしゃる。

そして立ち上げた三人が中心になって、この世界のつながりで、毎年一つの舞台を作り上げて発表してくださっている。

私も何回かは裏方のお手伝いをしたこともあってずっとかかわっているのだが、回を追うごとに確実にパワーアップしてまとまって素晴らしい会になっていっているのが感じられる。
もう私の母くらいの年齢の方がいるのに、その情熱は素晴らしいと思う。

その母くらいの方の舞、御家元の奥様による笛、たまに食べたり飲んだり仲間のお姉さまによる三味線。

そのコラボを御家元関係の囃し方のイケメンボーイズやG大OGの美人長唄歌いが支える。

また会場が素晴らしかった。

 
個人のお家にある能舞台。
ここは都内で有数の高級住宅地である。だいたい80人くらい入れる木の香りも漂う新築のお宅である。


世の中お金持ちっているんですね~
貸しスタジオみたいに貸し舞台になってお能などの公演もされているようだ。

公演の合間に色んなレクチャーの時間もあった。

三味線と笛、鼓についてのレクチャー

日本の楽器というのはどれも構造は単純である。単純であるからして演奏が難しいみたい。鼓は湿度で音が変わるので、裏面に和紙を貼ってそれに息をふきかけたりして音を調節しなければならないらしい。
笛も600年前から同じ形態で竹の一節を使って作られているとのこと。

あと鬘の職人さんからの話もあった。
踊りや歌舞伎などの舞台ももちろんN☆Kの大河の鬘も手掛ける職人さん。
昔ながらの生え際がネット上になっている鬘はハイヴィジョンのTV放送がある昨今だと使われなくなってきたらしい。7分を鬘にして生え際は自分の髪を残してかぶせるようにしているんですと。
やっぱりこういうのってハゲの人たち用の鬘の技術とも関係があるのだろうか?
日本ってこういう分野でも技術力はありそうである。
そう言えば トクダネのアナウンサーも最近はわざとらしく白髪が増えたなと余分なことも考えてしまった私である。
ただ、この七分の鬘は、従来のフル鬘より様式美という点ではおもしろくないと職人さんはおっしゃっていた。

こういう伝統芸能にせよ伝統工芸にせよ、後継者がいて次世代に伝えていっていただきたいものが日本にはたくさんあると思う。
知らないうちに無くなっていかないようにこういう機会で色々な人の目にとまってくれればいいのになあと思う。
どっかの市長が「文楽はつまらない」と言い切って補助金をカットしようとしているらしいが、自分が理解できないものをつまらないと言い切るというのはあまりにも乱暴かつ傲慢ではないだろうか?この事だけで私は彼を支持したくないと思う。
こういうのは無くしたら取り返しがつかないのである。

話がそれたけど

打ち上げはこの会のメンバーと最寄駅のホテルで。
ビジネスホテルのレストランで 和洋中なんでもある(ピザから居酒屋メニューから色々)所で あまりおいしそうな感じじゃないかな?と思ったらどっこい かなりおいしいしサービスはいいしアルコールも安くて(生ビール300円 グラスワインが400円程度)とっても良かった。



隣のテーブルには 同じ女性から見てもうっとりするほど美しい長唄歌い(ホントに美人で艶めかしくて芸があって何拍子もそろったお方)や、染五郎をもっとイケメンにしてイタリアンテーストを加えた囃し方もいらして(ホントに伝統芸能系イケメンは良いもんです)、美男美女もおつまみにできて良いディナーであった。
彼らは基本的な芸も磨きながらも西洋楽器とコラボしたりの色んな企画にもかかわっている。だいたい30代の方たちだろうか?
今後とも伝えて発展してもらいたいな~



この日のいでたち。すごい雨だったけどがんばって着物にした(単衣の小紋と銀のつづれ帯)レインコートの下は裾をからげて紐で縛ってたのは秘密である。

ホテルのトイレで自分撮りしてみたww


コメント (4)
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