局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

フグを食べつつ介護話

2023-02-27 20:51:37 | 読む
昨日は、舞台友Nの主催する浅〇 フグ屋での同窓会だった。
毎年恒例で15年以上、一昨年のコロナで見送りになった時以来ずっと続いている。
今回も20人弱の参加者で楽しく過ごせた。



この前にぶりの刺身
ふぐの霜降り
北寄貝しょうゆ煮などあったが、話が盛り上がりすぎていて撮るのを忘れてしまった。

綺麗に引かれたふぐ刺しはやっぱり美味しい。



私はこれが好き 白子焼。





昼間っからビールにヒレ酒
私の周りのテーブルは「介護話」で盛り上がった。
学校の教諭しながら両親の介護してる女子 介護認定やら介護スケジュールを決めるのに奔走中の女子 退職して母親を見送った男子 父親を看取り母親介護中の男性医師 など

対象の両親たちは、若い頃は参観日や行事の時に「〇〇くん(ちゃん)のパパorママ」として認識していたお互いにとっても親しみのある人々。そしてもちろん同級生の親なので年も似通っていて他人事で聴いてられないところもあるんですね。



と、言いながらも〆の雑炊は美味しかった。



この年でこの色を着こなすのはさすがだ・・・ 建築士Nちゃん



話したりなくてスカイツリーが見えるホテルでお茶を。
コロナ前は二次会はカラオケ大会だったなあ・・・ あんなに屈託なく遊べた時代とまた自分たちも世の中も変わった気がする。
ステージは変わったかもしれないが、この繋がりは大切にしたいと思いますけどね。



京都に帰るキョージュ わざわざ出て来たんかいな?
彼がこっちの大学を早期退職して転職、20年ぶりに奥様と同居することになった時、彼女が自分が期待したほど嬉しがってくれないなどとこぼすから結構キツイアドバイス?をしたのですね。
「あちらは一緒に住めてあ~嬉しい!なんて思ってないと思うよ・・・ これからは少し甘えさせてもらいたい?? 何言ってんの?? 」などと。
そうしたら「局ちゃんのあのアドバイスがほんっと役に立ってるよ~」とまた言われたw
彼もまたステージが変わった人、ほどほどに頑張ってね。

今回、メンバーの親たちの介護と見送り話が多かったが、やっぱりその中での苦労話はコロナ禍が絡んだことと親たちが認知症になったのが大変だったって事だった。程度の差こそあれ、みんななるんですかね・・・・

ワタシは行き帰りの道中で読もうと持参していた本がなんとタイムリーだったことか。

これは相互フォローしてくださってる読書家のミケマルさんが以前ブログの中で紹介してくださっていたので図書館に予約リクエストしていたのだったが、今頃届いたのである。



認知症になって、それが進んで行く老女が一人称で語る。
同居しているオットのことは自分より進んだ病人と認識しつつも、その面倒をみてくれる訪問看護師さんやデイサービスの職員の女性には嫉妬心を持ったり、世話してくれる息子やそのお嫁さんには感謝してみたり物を盗られたと疑ったり。
今まで出来たことが出来なくなったり、自分が何をしようとしていたかも失念したり、周りの誰一人も信じられなくなったり・・・
「アルジャーノンに花束を」の世界が誰にをも起こるかもしれないという恐怖。

あ~ こうなる前にふっと蝋燭の火が消えるように死ねたらどんなにいいかしらね~ などと思いかねない怖い本だった。

実際、進むところまで進んで自分がどういう状態かもわからなくなった父は、今はかなりご機嫌で周りに感謝している。
そうなる過程の不機嫌で周りに当たり散らしていた時期はあった。
今、その過程にいるのが母で、母もこの本の主人公みたいに、真面目で働きもので家族のために尽くして来た人だった。
それなのにコロナ禍もあって 施設に閉じ込められて、自分があれだけ心砕いたムスコもムスメからもほったらかされて・・・
それに自分の存在価値も見いだせないで・・・

と こんな感じに思っていたのだろうなあ って感情移入しても怖い本だった。

しかし、あとがきの中の

地域包括センターの職員の男性が、私にこう言った。

認知症はね、大好きな人を攻撃してしまう病なんですよ。すべて病がさせることなのです。

この言葉が今の私を動かしている。


という一節に救われたような気がする。
ご自分の家族は全員見送り、義両親の介護経験のある筆者の一言は胸に来た。
母がワタシを敵認定するのも仕方ないんですね。
コメント (6)
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