局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

「レ・パラダン」をまとめてみた

2006-11-09 21:19:36 | 見る(映画 劇場 美術館など)
「レ・パラダン」 副題 遍歴騎士 とは 18世紀を代表するバロック音楽の作曲家 ジャン・フィリップ・ラモーの作品に フォンテーヌの寓話を基にした脚本を デュプラ・ドゥ・モンティクールが書いたもの。

その 忘れかけられていたようなオペラ作品を クリスティの指揮で率いる レザール・フロリサンの音楽 コンテンポラリィーダンスのモンタルヴォ・エルヴォ・カンパニーのダンス 舞台の後方のスクリーンに映し出される 奇想天外なCG それらの表現の媒介が 渾然一体となって なんとも 魅力的な作品として蘇らせた。

ストーリーは 中世ヴェネツィアの古い城を舞台に 元老院議員の老人 アンセルムの結婚を拒否した 美しい娘 アルジが アンセルムによって 幽閉されている。彼女は遍歴騎士の アティスを愛しているからだ。
そこへ 巡礼に扮したアティスと騎士団が到着する。 アティスへの愛を告白したアルジ。怒り狂って アルジを召使オルカンに殺させようとするアンセルム。オルカンを誘惑してそれを止めようとする アルジの侍女 ネリーヌ。
復習の神に扮した騎士たちは アルジとアティスとの恋をたたえて踊る。
そこに攻撃してきたアンセルムたち。それを阻止しようと 妖精マントは 騎士たちの逃げ込んだ城を宮殿に変え、自分はムーア人の奴隷となって アンセルモを誘惑する。誘惑にのるアンセルモ そこにアルジが現れ浮気を責め アルジとアティスは無事結ばれる。

主な登場人物は歌手が扮し、彼らに付き添う形で、その心理をダンサーがさまざまなダンスで表現する。
舞台の後方のスクリーンには CGが。うさぎ、トラ、ライオン、馬さまざまな動物や 18世紀の貴族たちや、舞台上のダンサーの映像が 入り乱れ、変化に満ちて 流れている。虚像と思うと実像、実像と思うと虚像。目が錯覚を起こしながら、その錯覚さえ楽しめる自分がいた。

 

音楽は飽くまでも端正なバロック。それに こんなにも現代的なダンスとCGが寄り添うとは思わなかった。
おしゃれでポップ とにかく観衆を楽しませようという意図に満ちた舞台。
アンセルモを誘惑する 妖精マントは女装した男性。その他 大事なところだけハートで隠した 全裸の男性(キューピッド?)に驚いている間もなく 全裸で出てきた 男女二人ずつのダンサー。
フランス人って面白いなあ。

衣装もなんともポップだった。あのピンクと赤、紫と緑 というような普通にすれば趣味が悪くなる組み合わせが、集まると不思議なまとまりを見せていた。
真っ赤なハート型の風船が作るアーチの中に立って 赤とピンクの衣装で愛の歌を歌う アルジの姿が今も焼きついている。

踊りも クラシックバレエ、ヒップホップやアフリカンダンスのような 現代舞踊 トランポリン 操り人形のような動きのもの。そのいずれもが 不思議に音楽とマッチしていた。

終わった後も 鳴り止まなかった拍手。
本当に楽しそうだった 出演者たち。



アンコールの最後。本当は撮っちゃいけないんだろうけど 出演者やオーケストラがお互いカメラで撮りあい 客席もなごんでシャッターを切り出したので 私も便乗 係りの人も多めにみるって感じだったし。(ブロガーって写真とることに貪欲になっちゃうもんですね)
こんな感じの衣装でした。

後ろの壇になっている上の部分にCGが映し出される。手前のダンス 後ろのスクリーン 舞台の横の字幕 結構注意する部分が多くって疲れたって言えば疲れたな。心地よい疲れだったけど。


もう一回見たいな~ 終わって残念!! と 思った公演だった。







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レ・パラダン

2006-11-08 23:27:13 | 見る(映画 劇場 美術館など)
昨日の 日舞に続いて 今日は オーチャード・ホールにて パリ・シャトレ座の レ・パラダンの楽日を観て来た。今日は桟敷。

今、その記憶に酔っております。しっかりと目に焼き付けてきた。終わるのが悲しいほどずっと見ていたかった。
今日 記せることはそれだけ。頭の中を整理してまた明日アップします。

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三つ子の魂

2006-11-07 23:43:26 | 見る(映画 劇場 美術館など)
友人が出演する日本舞踊の会を見てきた。

やはり小学校から高校まで同じ学校で過ごした友人。
大柄な身体と 整った美貌が白塗りのメイクで舞台映えして、踊りの表現力、男役としての色気、素晴らしかった。

会の後、同窓生六人で食事をしたが、みんな思ったことは 彼女が中学の時の学芸会で主役をした時のこと。貴婦人の役で そのどうどうとした演技が、見物人をうならせた事をみんな覚えていて、その舞台を連想したというのがおかしかった。

その後彼女は 大学は演劇関係の学部に行ったそうだが、いったんは家庭に入って子育てに専念した後、日舞を再開して 資格をとって 教室も開いているらしい。
自己表現を日舞という世界で発揮して 人をきっちり感動させるまでにもってきている。
彼女の 多分最初に浴びたであろう喝采、 中学の学芸会の事を知っていたから余計、今の彼女の表現者としての円熟を見られたことに 感動した。

同級生の活躍は嬉しい。身体で自己表現のできる人っていいなあ。
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巻き髪初心者のおためしあれこれ

2006-11-04 21:46:44 | 着る
前にも書いた気がするけどここ7,8年あまり ずっと ショートボブだった。

しかし、突然去年の春をすぎた頃から 髪を伸ばしたくなった。
苦節1年半。
美容師のお兄ちゃんと相談しつつ、中途半端な長さにうんざりしつつ やっと鎖骨をすぎ、背中にかかるくらいまで伸びてきた。
途中 パーマも2回かけた。
こうなると 結構面白くなってきた。
くりんくりん巻き髪ができるんだもの。
私の髪は かなりの直毛でこしがありまくり、若い頃はもてあますくらいの量もあったけど、最近はちょうどいいくらいの柔らかさに落ち着いてきた。(年とるといい事もたまにはあるものなのね)

写真は一月前購入した クレイツのホットカーラー。



巻き髪って人がやっているのを見て いままで 手がかかってる とか めんどくさそう とか 思っていたけど。実に簡単ではないか。
シャンプーしてタオルで水分をふき取って 軽くドライヤーをかけるか自然乾燥で生乾きになったのち 適当に巻いて 家事をしつつ 20分くらいしたらはずす。
はずした直後は メドゥーサ状態で怖いけど、手ぐしで整えると髪自体の重さで自然に落ち着いていく。
このカーラーはイオンカーラーということだけど、すぐに温まるし、クリップも使いやすいし、巻いてもパサつかなくてとても良い感じ。
今まで、ボブの頃 必死でドライヤーで整えたことを考えるとずっと楽なものだ。目からウロコ状態である。

一応髪に栄養ということで ロクシタンのヘアクリームを使っている。手のひらに薄くのばして髪全体につけるだけだけど 結構しっとり艶が出る。
私の担当の美容師さん(♂ ちょっとゲイ疑惑あり)いわく
「艶のない髪の女の人って なんだか 不幸そうでしょ? 気をつけてね お手入れしてね」 とのこと。確かにね
あと、髪が邪魔な時は 巻いた髪だとゴムでまとめてちょっと髪飾りをつけるだけでも 形になることを発見。
これはシンガポールで買った 200円くらいのもの。こういう髪留めも最近目が行くようになった。



さっきも くりんくりんにしていたら 夫が帰ってきた。
髪を見せつつ
「ねえ 髪伸びたでしょ 長い方がいいかな?」って聞いたら
「ああ いいんじゃないの これから寒いしな」


防寒ですか・・・ 色気のない夫でつまんない

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履修漏れ

2006-11-03 22:20:27 | 様々な思い
なんだか この問題がかまびすしいけど、どっちの(学校側、生徒側、文部科学省側、行政側)意見聞いてもなんだか そのとおり!って賛成しがたい。

だいたい、この単位未履修で一番問題になっている 世界史っていうのが 今の高校生全部に必要なものか やっぱりイマイチ疑問だし。
もちろん理想としては 歴史を学ぶってことは、とても大切。自分の人生を深めるために役に立つのはあたりまえだと思う。だけど、一応 おおまかな日本史と世界史っていうのは 小学校中学校でも学んできたはずである。
高校の世界史は 私も履修したが(殆ど間違って選択したが)やっぱり大学入試向けで重箱の隅をつつくようなもので かなりマニアックなものだったような記憶がある。私は私立理系だったので入試には関係なく、とれればいいやと 本当に一夜漬けだったので 中国史なんぞは赤点すれすれで 先生に 「あと5点くらいとってくれや」 と 懇願された記憶がある。

それはともかく、小中の学習が入っていれば一応の基礎教養くらいの部分はカバーできているはずで、それを深めたり受験勉強の科目として選択するのは 個人の采配でいいじゃないかって気がするわけです。
なんでも おしなべて みんな一並べで同じことやらせるのは中学くらいまででいいけどね。見かけ上の平等とか公平っていうの好きね 文科省って。

もっと言ってしまえば、できる子っていうか、学習意欲のある子だったら学校でわざわざ教えてもらわなくても 参考書読んだり関連の文献読んだりどんどん吸収するだろう。やる気がなくって 授業中寝てたり 他の事してたりする子の前で、教科書を読み上げる程度の講義をしたって(付け焼刃の講義だとしたらの話)何の意味があるんだろうか?
それを全部一緒にして OO単位とかOO時間とかと計るのはなんだか虚しい。

こういう事言っちゃうと 本題からそれるんだけど、渋谷の町なんかで明け方まで遊んで過ごす 一応高校生たちを見るにつけ 君たちの学ぶべきことは とりあえず 世界史ではなくて 「避妊&性病にかからないようにするにはどうしたらいいか」とか「カード破産などに陥らない自己規制のすすめ」とか「援助交際などは自分を貶めることなんだよ、その他の基本的道徳観」とかだろうと秘かに思ってしまう。

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パラサイト旅行報告 終章

2006-11-02 22:12:19 | 
さて オーチャードホテルで中華を堪能した後 私達は徒歩でO邸に向かった。このホテルから シャングリラホテルを通り過ぎた 高台の 高級住宅地に向かう。

途中はあまり人通りもないが 照明はきちんと設置してあり、そう怖くはない。
Oさんに聞くと 治安がいいから 夜でも一人歩きは平気で回りもそうしているようだった。

O邸は滞在型のホテルだった。ホテルと言っても普通のマンションと変わりなく、家具や電化製品は備え付けてあり、掃除と食事の後片付けはメイドさんがしてくれるし、望めばレストランで食事もとれるという なんともうらやましい環境だった。

エントランスや外観もとても素敵だったが あまり公開しても Oさんのプライバシーにかかわるのでやめておこうと思う。

ただ



↑きちんと管理されたプール 仕事前に一泳ぎできるという。健康的ですねえ



↑食堂も完備

お部屋も落ち着いたインテリアで それぞれシャワーつきの2ベッドルームに広い居間とバーベキューのできそうなベランダつき。ほこり一つなくメンテナンスされていて住み心地がよさそうだった。内緒でお家賃も聞いたが ほえ~~というくらい。まあ「港区に住む外人」って感じなんだろう。日本の企業ってやっぱり力があるのね。

ほどなくO氏が帰ってきて 酒盛りとなった。

O一家とは家の子供たちが幼稚園の頃からのお付き合いだったが ご主人の方とは挨拶を交わしたくらいで あまりお話はしたことがなかった。なんとなく真面目で堅そうな印象だったのだが・・・・

お酒も入って 座がなごむと 盛り上げる話術の巧みなこと。
聞けば お父上も海外駐在員で 幼少の頃は某産油国にいたこともあるそうだ。
Tのお父さんも商社マンで彼女も帰国子女なので 話がワールドワイドになること
地方の伝統的地場産業の商売家の娘だった私とやっぱりアイデンティティってもんが違うのかもね(まあ いいけど)
という感じで 世界経済の話で盛り上がったと思ったら 急降下して 熱海だかどっかのストリッパーと金魚の話になる(あまりにお下品なので詳細略)とかね。

最近50男ってつくづく面白いと思う。今までに培った経験やワザ(話術とか立ち居振る舞いとか)を 少しずつ披露してくれると、それが結構味わい深く(笑)、へ~~と感じ入ることが多い。
苦労もそれなりにあっただろうけど、上手に発酵して熟成した(笑)50男って他人のダンナながら素敵だなと思いまする。(7月に広島に行ってお世話になった友人のご主人もそのタイプだったなあ)
まあ人によるけどね。

何本空いたワインのビンが並んで、日付も変わろうとしたところでO邸を辞した。
タクシーも電話すれば 5分もしないうちに横付けになる。
グラス類など 片付けようとしたら
「ああ、そのままにしておいて 片付けてくれるから」って いい環境だなあ。
こういう環境だったら、いつでも ホームパーティーやっちゃうね。

こうして「海外駐在員の妻の優雅な生活を垣間見る」というこの旅の目標は成されたのであった。

そして翌日は O夫妻が車でホテルまでお出迎え。シンガポール観光に連れて行ってくれた。

みんな言うことだが、多国籍国家で 統制がとれている シンガポール。
中華街やインド人の町など見て、シーサイドにいって一応お約束のマーライオンと写真をとり



もとは郵便局だったというホテル(名前忘れた)で 巨大なサンドイッチの昼食をとったり




セントーサ島で つかの間 ビーチ気分に浸った。



↑しかし 絵に描いたような お芝居の書割みたいなビーチサイド。

本当にこの国はすべてが人工的である。



↑ドリアンを形どったコンサートホール


狭い国土で 建物を壊したり作ったり、それで経済がまわっているらしい。
どこに行っても同じような物を売っていて、同じような応対をされる。

Oさんも言っていたが、「こう毎日同じ気候で季節感がないと ボケるよ」 との事である。

確かに 駐在すると退屈してしまうかもしれないな。安全で優雅だけど。

その後 シャングリラホテルで ハイティーをとった



↑お茶は何十種類 ポットサービスの上 他の種類のお茶が飲みたければそれに替えてもらえる。
スコーンやサンドイッチのほか お寿司や飲茶など色々あったが(正直いうと味はいまいち)
 フォーシーズンズにもハイティーはあったが 多分そちらの方が味はいいと思った。
ただ、世界の要人がくると殆どこのシャングリラに滞在するらしく、ロビーなどは広くて豪華だった。

そして、私達のチェックアウトタイムは18時だったので夕方ホテルまで送ってもらい、「空港まで送るからツアーのバスはキャンセルするように」というO氏のご好意は遠慮して、荷物をまとめて フロントに預けてからネイルに行った(最後まで遊ぶ根性)

この国は 物価は安くないが(車なんて異常な高値でカローラが600万くらいするそうだ)人件費は日本より安い。
マニキュアとペディキュア塗ってもらい、手足の角質もつ~るつるにしてもらって1時間半。日本より丁寧で安かった。

深夜 空港について 帰りは6時間ちょっとの旅。

翌朝ついた成田では Tのご主人が 昼の便でアメリカに行くというのにちょうど時間があって 運転手さんつきの帰り車で私達は家まで送っていただいた。
(本当に最後までパラサイトしてしまった




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招待状

2006-11-01 18:58:04 | 家族あれこれ(犬も含めて)
昨日の続きで パラサイト旅行vol.4を書こうと思ったけど、ちょっと中断して(飽きたし)

今朝、ポストに娘宛の郵便が来ていた。
地味な封筒だけど、かわいらしい筆跡だった。彼女の友達だとは思ったけど、メール世代の娘に手紙なんて珍しいなと思った。

娘に渡すと 封を開けて爆笑している。文面には「ヤケドに注意!」とカラー文字。
それから アロマポット用のろうそくをとりだし、火をつけて手紙を近づけている。

あぶりだしだった。

同じ学校のデザイン科の生徒らしい。浮かび上がった文字を読むと 週末のパジャマパーティーへの招待状。

何でも、9人くらいそこのお宅にご招待とか・・・・
女の子9人、さぞ にぎやかな夜になることだろう。お家の方も大変だろうと思う。

しかし、あぶりだしなんて何年ぶりかで見たな。
ご苦労さんな事に 一人一人にあぶり出しの手紙を書いたのだろうか?
こういう遊び心は好き。

美大生って面白いなあ
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