トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

出来れば避けたい高所の作業…

2017-12-17 | 今日は真面目に
 駐車場トイレ脇にあるエノキが大きくなり3300Vの高圧送電線に先端が触れるようになった。夏の頃、電力会社の巡視員が確認に来た折り「切除してください」と話をしたのだが「電線にカバーするだけしかできない。順位があるから何時とは言えない」との回答だった。
 電力会社で伐採してくれれば手間いらずで、そのうえ「ヒラタケのホダ木」が労せずに手に入ると皮算用していたのが振出しに戻った。

 今の段階なら枝の先端が触れているだけで、落としても電線には負担にならないい。巡視員は「危ないからカバーを掛けた後で…」と助言してくれたが、先送りすればするほど枝は伸び太くもなる。そうなれば切り落としはカバーがあったとしても電線のリスクは高くなるばかりなので、意を決して伐採する事にした。

 ところが小生は高所恐怖症で二階から下を覗いても身震いがするし、テレビ映画の高所シーンでも肝が縮み目をそむけるタイプなので、もう渋々とやらざるを得ない作業になった。
 地際から一発切断出来れば高所作業はパス出来るものの、周囲を立ち木やトイレなどがあるし、樹形は広がっているから伐倒出来ない。結局は上から枝を切り落としつつ幹だけにする必要がある。

 一番高い電線に触れている個所の切断は、バイオトイレの屋根に上がり高枝切りを伸ばして切断した。屋根の上は地上3mで立ち上がっているだけで足がすくむ。足場が狭いから足元を確認しつつの作業なのに安全ベルトを使用できる環境では無い。そんな環境に限って一本目の除去から鋸を噛ませてしまい、取り外すのに四苦八苦の手太楽である。表現としては手多羅苦の方が近い。

 会友のMさん、Yさんが枝の処理を手伝ってくれたから、小生の苦手な部分は最小限で済んだ。1日目は枝落としと処理集積だけで二日目に幹の伐倒を行う。
 高枝切りが届かない部分は仕方なしに戦々恐々と肝が縮み上がりつつ枝に上った。二間梯子を掛けて、その上の枝分かれした部分を足場にするのだが安全ベルトが必要な作業だ。
 若い頃に使っていたツリークライミングの保持具を用意して身の安全を確保した。今ではツリークライミングなどする事もないのだが、その頃は必要があってクライミングしていたのである。今では、そうまでして森作りは行わない。まあ、歳を取ったという事に尽きる。
     この高さでも肝が縮む    残りはチェーンソーで伐採する

 翌日は伐倒と玉切り。周囲は傷つけたくない樹木やトイレがあり倒す方向が限られる。よって牽引器を使う事にしたのだが、滑車を中間部に入れ牽引する方向に倒れないようにする配慮が出来ない。滑車を装着できる場所が無いのだ。
 結局一直線上、それも倒れたら直撃する距離での牽引操作になった。根元を切り進める途中、何度か牽引器を操作して倒れる頃合いも計る。

 牽引器を使わなければ牽引作業時の直撃コースに入らないのだけれど、幹の重心がトイレ方向にあって危険を承知での作業になってしまった。
 それでも牽引器を結んだネムノキの陰に身を置いて、倒れる瞬間は逃げの一手で済ます事が出来た。こういう作業は他人任せには出来ない。2尺ほどの長さに切断し運びやすくしたのをホダ場に運びヒラタケの菌駒を打つ。正月前後の頃になるだろう。
  牽引器を装着 ➡  間一髪! ➡  短く玉切り